母校だより 2023(令和5年度)


会誌発行に寄せて

北見工業大学学長 鈴木聡一郎

 同窓会の皆様におかれましては、益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。また平素より、本学の教育・研究活動に様々なご支援をいただいておりますこと、この場をお借りいたしまして厚く御礼申し上げます。

 本年の教職員異動につきましては、令和5年3月に機械電気系の柴野純一先生と久保明彦先生、社会環境系の早川博先生、応用科学系の阿部良夫先生、基礎教育系の山田浩嗣先生、そして技術部の信山直紀さんと森脇幸伸さんが退職されました。皆様の長年に亘る本学へのご貢献に心より感謝申し上げます。

 皆様ご存知のように、新型コロナウイルス感染症の位置づけは、令和5年5月8日から「5類感染症」になりました。それから数か月経過した現在でも、感染者数が大きく減少したという発表はない状況ではありますが、日常生活の中でマスクを着用する機会は減少し、“目に見えない不安”に苛まれることも少なくなってきたのではと感じています。学内でも、ほとんどの講義が通常通り対面で実施され、マスクの着用についても密になる状況では推奨していますが、義務ではなくなりました。

 コロナ禍の影響が少なくなる中、3月の学位記授与式と4月の入学式はいずれも北見市民会館で挙行することができました。残念ながら、保護者や関係者の皆さんを会場に入れることは叶いませんでしたが、多くの学生の皆さんの嬉しそうな笑顔を見ることができました。

 また6月の大学祭は、4年ぶりに例年通りの開催となりました。実行委員会の学生諸君も準備に熱が入り、日赤看護大との共同開催として花火大会を実施、期間中は両大学間にシャトルバスを運行するなど、大いに盛り上がりました。大学祭でいつも人気のロボコンチームですが、NHKロボコン2023では見事予選を勝ち進み、決勝トーナメントに進出しました。惜しくも東京大学に敗れはしましたが、本戦で大健闘する姿は大きな感動を与えてくれました。会場で応援いただいたOB諸氏に感謝申し上げます。

 さて、本学では4つの研究推進センターを立ち上げ、学内予算を手厚く配分することで、研究アウトカムの社会実装を推進しています。その中の一つである環境・エネルギー研究推進センターは、「地域循環共生研究推進センター」(通称ERC)と呼称を変え、地域から排出・回収されるメタンガスから、二酸化炭素を出さずに水素を生成する新技術を軸に、地球温暖化による気候変動を抑制する取り組みを強化しています。カーボンニュートラルに向けた実証試験や新技術の開発を進めるため、美幌町のご協力を得て新エネルギーや次世代モビリティの関連企業の参画を得て、町内にモデルハウスを建設することになりました。平野町長も本学卒業生であるため、本学の取り組みに深い理解をお示しいただいております。さらに、本年10月には「AIコモンズ」が開所いたします。これは、従前の情報処理センター機能を含め、AIを中心とした情報科学技術の研究推進と人材育成、さらに情報基盤のデジタル化推進を目的とした組織です。地域のカーボンニュートラルの実現、DX推進を本学が主導して推し進め、地域産業の発展と安全・安心な地域社会の実現に寄与する所存です。

 最後になりますが、私は2018年4月に学長に就任して以来、任期の最終年度である6年目に入りました。就任以来、北見工大が輝かしく発展し続けることを目標に、全力で走り続けてきたと自負しております。執行部のメンバーをはじめ、多くの方々のご協力を得ながら、大学院の改組や研究推進の仕組みづくり、三大学による経営統合が実現できました。近い将来、これらのアウトカムが目に見える形で皆様にご披露できる機会が訪れることを願っています。また私見となりますが、これからは18歳人口の減少に対応した新たな入試制度の導入や、学士課程の見直しが検討されるべきだと感じております。さらに、北海道における半導体産業の発展には大きな期待が寄せられています。本学も道内の工業大学として、これに大きく貢献しなくてはならない立場といえます。激動する社会情勢の中、大学を発展させるストラテジーの構築は容易いことではありませんが、ステークホルダーの皆様のご支援の下、北見工大は発展し続けると信じております。

 同窓会会員の皆様におかれましては、引き続きご支援・ご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。ラストチャンスとなりますが、同窓会支部総会等で久し振りに皆様と再会できることを楽しみにしております。皆様の益々のご健勝とご多幸を心よりお祈り申し上げます。

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3大学統合、元年に際して

同窓会会長(昭和53年機械工学科卒業) 有田敏彦

 同窓会の皆様、6月の総会において今年度、来年度と同窓会長2期目をお引き受けすることとなりました。本来であれば、北見支部と他支部で1期ごと交代、または、周年行事等が予定される期に関しては北見支部が会長を務めるという申し合わせになっているようですが、今回は事務体制の見直しをするにあたり、北見支部が会長を務めることにより連絡調整を取りやすいとの判断がなされ、今期も北見支部が担当することとなりました。どうぞよろしくお願いいたします。

 また、昨年4月に動き出しました3大学統合による国立大学法人北海道国立大学機構は動いてみなければわからないこともあるようではありますが、まずまずの船出のようです。また、前年も紹介しましたが、同窓会道内支部の中には3大学同窓会支部の連携を進めている地域もあり、今後も道内に限らず増えていくと思われます。ただ、同窓会本部においてはそれぞれに各大学への思いもあると思いますので、慎重かつ大胆な議論が必要かと思っています。

 さて、やっと新型コロナウィルスも5類になったことからそれぞれの地域においても同様化と思いますが、対面による会合が増えてきました。ご多分に漏れず本同窓会も今年から4年ぶりとなるのでしょうか対面による開催とさせてもらいました。しかし、やはり地域的な問題や仕事の関係による制限の名残もあることから対面とリモートのハイブリットによる開催とさせてもらい、ハイブリットのための設備等を勘案し学内で行うこととさせてもらいました。ある意味大学を自然な形で見ることができる良い機会だったのかもしれませんし、総合研究棟2階多目的講義室の固定机で多少学生気分も味わえたのかもしれません。総会の中では、コロナの間リモートによる各会合ではうまく伝わらないことが多かったのか、本部と支部の連携についての意見も多くありました。久しぶりということもありましたが、良い意見交換ができたと思います。

 総会も対面でしたので、ここはやはり交流会も復活が望まれていましたので、いつものホテル黒部で開催させてもらいました。皆さんコロナを忘れてとはいかないまでも、楽しんでくれたように思っています。その勢いは有志というには少し人数も多かったようですが2次会に繰り出す勢いとなりました。一時的ではありましたが、北見の活性化に本学は大いに貢献できたのではないかと思っています。

 総会開催が実現できましたので、北見支部ではすでに北見の文化といってもよいビールパーティー(夏を楽しむ集い)を9月1日(今期)に復活させました。4年ぶりの開催でした。写真はその時の様子ですが、北見経済センター3階が定番でしたが、諸事情あり1階での開催となり200名定員のところ、それを超えるOB、市民等が参加してくれました。当日は、留学生の紹介や工大発「きーたんカーリング準備体操」の披露がありました。また、最後の抽選会はかなりの方が景品をもらって帰られたようです。事務局の皆さんお疲れ様でした。各支部においても都度復活する行事がありましたら本部にも連絡いただければ幸いです。

 最後になりますが、3大学の同窓会の在り方や将来的な連携活動、事務局体制の見直しについては個人情報保護と向き合いつつ持続可能な事務局体制確立に向けて検討していきます。また、同窓生はもとより、現役学生へ同窓会のアピールを含めた支援活動を大学やKIT元気会等との連携の中で進めてまいりますので、これからも同窓生各位のご支援、ご協力をよろしくお願いたします。

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退職にあたって

基礎教育系 鳴島史之

 僕が北見工業大学に赴任したのは、昭和61年の5月でした。前職は、東京学芸大学の英語科の助手で、さらにその前は東京の私立高校の教師でした。通算すると、40年も教師をやっていることになり、今さらながら、感慨深いものはあります。

 僕が赴任したのは、5月で、北見はすでに冬の装いはなく、与えられた研究室からはタンポポの黄色と、青空の青と、草の緑、さらにエゾムラサキツツジがとても綺麗で、やがて桜や花々が一斉に咲き、都会の喧噪を離れて、いいところに来たな、という印象がありました。僕は東京都立川市の出身ですが、けっこう都会はイヤなことも多く、何もかも投げ出す覚悟で北海道にやって来ました。着いてみると、楽園のようで、鳴島ならぬ浦島太郎の気分で、この竜宮城を楽しんでいました。

 所属は一般教育等ということだったと思います。英語科は新妻英勝先生、平野温美先生、佐藤ちゑ子先生、そして僕の4人で成り立っていました。僕は言語学の鷲尾龍一先生の後任で、歴代の同僚には優秀な方が多く、木曽明子先生、石井透先生、小川芳樹先生、土橋善仁先生、三枝和彦先生、笹川渉先生、福士航先生、などとは語らい、楽しく時を過ごしました。

 当時は学科は6学科で、新米教師も担任を任されていました。その後、改組したあとは共通講座という組織になりました。

 赴任当初の頃から、サークル活動の顧問を任され、(経験がないのに)ソフトテニス部を担当しました。夕陽が丘通り沿いにテニスコートが3面あり、クレーなので春先からローラーをかけ、ひとつは職員用で、そこで高橋行雄先生と知り合ったと思います。

 40歳になった頃から、一念発起し、今度は硬式テニスをやろうと思いました。クレーコートでは硬式が盛んで、厚谷郁夫(当時)学長はじめ、常本秀幸元学長、伊藤陽司先生、大島俊之先生、伊藤信子さん、小俣雅嗣さんたちにいろいろ教えていただきました。

 50歳を過ぎる頃から、なぜか頻繁に学生たちが研究室を訪れるようになり、コーヒーを飲みながら、楽しい時間を得ました。たぶん、専門の研究室とは別の場所にある、わが「なるちゃんカフェ」が、いろいろ悩みを打ち明けたりするのに最適だったのかもしれません。僕のカフェを訪れてくれた、卒業生たち・その他の方々のお名前を列挙し、感謝を表したいと思います。学生たちは敬称略で、順不同になるかもしれません。

 始まりは中西絵美吏、結婚式に呼んでくれた崎浦裕・(若栗)幸子夫妻、押野敬之、ドイツから来たスヴェン・カンネンバーグ、奥さんになったヒシグ、ムングン、サランゴワ・ジョシュア夫妻、情報組の宮川結衣、野崎麻衣、福山桃可、信太結花、廣瀬明衣、菅原詩織、三浦美穂、片手剣の向俊貴、PS仲間元谷峻、本間雄司、堀川渉、オリンピアン平田恍介、石橋怜、ゲームの師匠福島裕斗、河石良太郎、僕がもう一度ギターを弾くきっかけになった高橋諒、藤田瞬、僕の故郷の近くに住むことになった佐藤綾香、北平(谷藤)智美、賀村瑞香、甘中美帆、斎藤陽、斎藤雅子さん、山口香さん、須河裕子さん、ジュノ、コロロン、テニスをいっしょにやって僕が膝の靱帯を痛めた鄭民教、エンへーさん、白鳥良子、ぼんち祭りでいっしょに踊ってくれた中田香さん、大学祭でバンドをいっしょにやってくれた石川淳子さん、古本孝さん、ゼミに参加してくれた渡辺峰子さん、娘の英梨さん、木島アリソンさん、ギタリスト田中信吾、ドラマー高木健司、ナタリー許斐先生、池本レイナ、アルジェリアのサーディア、パナマのカルロス、アレックス、イスラムのことを教えてくれたカリーファ、パヴェウ、ボスタン、ウォンテ、ポーランドのみんな、アリさんはじめバングラの友達、卒業後も何度も訪れてくれた塩田祥子、原田匠、寺下俊、安藤敏也、谷口空、中山雄矢、医師の卵若松諒、旭川から今も来てくれる平野裕司、相棒の野口翔子、高橋勧名、リディアナ、渡辺えみ、インドク、ヒュンギュ、ファイズル、荻原拓也、西出大輔、飯沼直木、佐々木将人、中澤裕貴、奥山ほのか、高橋光希、この夏、猛暑の中で部屋の片付けを手伝ってくれた草野成海、そして最後に、いつも美味しいコーヒーを淹れてくれて、公私にわたり、様々な悩みを聞いてくれた久保比呂美先生に深く感謝を申し上げます。

 名前の出なかった方は申し訳ありません。これも老いの為せる技。このように、皆さまに親しまれた「なる’s カフェ」、またの名を「サロン・ド・なるしま」は今年度を持って閉店となります。皆さまのご愛顧に感謝いたします。

 最初の頃は、東京に帰ろうか、とも思っていましたが、竜宮の生活は楽しく、時間を忘れ、こちらで結婚し、子供が生まれ、故郷の両親も亡くなり、北見が息子の故郷になるにつれて、故郷を奪ってはいけないと思い、今日まで来ました。かくして、僕が教える学生の年齢は、弟分から、息子の代に移り、今や孫の世代になりました。今様浦島は、玉手箱よろしく白髪はおろか禿頭となってしまいましたが、あともうすこしの間、この竜宮でお魚たちと戯れていたいものだと思っています。

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二回目の卒業

機械電気系 岡﨑文保

 私は1981年3月に当時の環境工学科を卒業しました。そして2024年3月に二回目の卒業を迎えます。少し40年前からの記憶を振り返ってみたいと思います。私は環境工学科の2期生として北見工業大学に入学しました。そして3年次に学科棟が完成し、4年次には真新しい研究室で卒業研究を行いました。しかし、当時の実験設備はお世辞にも十分であるとは言えず、卒論で使用した実験装置はほとんど手作りでした。化学系なのになぜ、電子回路を設計・製作して、実験しなければならないのか不思議でした。研究室が物理化学系ということで、仕方がないのかなと思いましたが、当時のカリキュラムで2年次までに工学系の基礎を一通り履修するという方針で、製図、機械工学概論(材料力学、流体工学、熱力学)、電気工学概論、電子工学概論、上下水道工学など、工学部出身者としてどんな企業に入社しても仕事ができる基礎を学んだことが役立ちました。そのおかげで卒業研究行うに際して、自分の必要な器具を自作することが出来たと思います。その後、民間企業でシステムエンジニアとして過ごし、縁があって1988年12月に本学に転職しました。

 文部技官(教務職員)と言う中途半端な職でしたが、教務職なので学生実験を担当しながら、普段は研究室の学生の相手をしつつ、自分の学位論文用の研究に没頭しました。学科の会議にも参加しましたが、開催連絡だけで、議題も資料も事前に示されない事に、企業との違いに驚きました。さらに声の大きい先生の意見が通ること(のように見えましたが)と、何時間でも会議が進むことには大きな驚きを覚えました。企業では、人の集中できる時間は1時間と言うことで、会議は1時間以内が常識でした。研究環境は、必要な実験装置は自作するという方針は変わらないのですが、機械工場に部品製作を依頼できるようになり随分と捗りました。私の研究テーマは「一酸化窒素の炭化水素による還元反応」で、自動車の脱硝触媒に関係する研究です。実験は1回に26時間ほどかかり、その間に15分間隔でガス分析を行う必要があります。そのため4年生と交代で実験に当たるのですが、非常に体力が必要です。24時間戦えますか?を正に実践していて、ついに48時間戦えるようになってしまいました。しかし、体力任せに実験が長続きするわけもなく、学生とともに体調を崩してしまいました。そこで、当時では珍しい自動ガスサンプリング装置とそれに連動したデータ処理装置を用いて、自動触媒評価実験装置を自作しました。ガスサンプリング装置の機械加工、パソコンによる制御系のハードとソフトの制作等、化学系の学生では経験したことのないことを体験させる事が出来、高い教育効果をもたらしました。最終的にこの装置はバージョン5まで進化しました。このときのパソコンはNECのPC98シリーズで、現在は別の実験系でWindowsマシンを使って同様な制御システムを自作しております。こちらは学生主体で制作しました。この脱硝触媒のテーマで北海道大学より博士(工学)を取得し、助教を経て准教授に昇任しました。

 近年は脱炭素社会を目指す研究テーマが多くなり、私の研究室でもメタン直接改質による水素製造をメインテーマとして研究を進めております。工業的には水素製造は、メタン水蒸気改質法で製造されていますが、この反応ではメタンと水を反応させているので、二酸化炭素が副生します。メタンを燃焼させたときと同じ量、副生するので脱炭素を目指すには不適切であると考えます。メタン直接改質では水素と固体炭素(ナノ炭素)が生成し、二酸化炭素は一切副生しないので、脱炭素社会に適した製造法です。またナノ炭素は機能性材料として利用でき、その用途開発が急務となっています。ここで使用するメタンは当初天然ガスを想定していましたが、カーボンニュートラルなバイオメタン、さらにはメタンハイドレート解離ガス、温泉付随ガスも利用できる事が明らかになり、研究の幅は一気に広がりました。これらの研究は今後、坂上寛敏先生に引き継いで続けていく予定です。

 環境工学科、化学システム工学科、バイオ環境化学科、地球環境工学科と大学に戻ってから4回改組があり、その都度大変忙しい時間を過ごしましたが、学生たちの気質も時代とともに変化している気がします。化学システム工学科時代までは学生も大人の考え方ができる割合が多かったと思いますが、最近では半大人半子供的な学生の割合が増えたように感じます。自身も歳をとってくるので、感じ方が変化していますが、コロナ前後で大きく変わった気がします。大学時代は利害関係のない純粋な友人を一人でも多く作って欲しいと考えているので、研究室をそういう場にするように運営には気を遣ってきました。そのため、コロナ前まではキャンプやコンパを他の研究室よりも多く行いました。そのためか、研究室内結婚が4組ほど生まれました。人生の良い思い出として研究室生活があることを祈っています。

 最後に、北見工業大学の益々の発展と明るい未来を、同窓会員のご健勝とご発展をお祈りして、2回目の卒業をします。ありがとうございました。

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17年間を振り返って

機械電気系 早川吉彦

 機械知能・生体工学コースになって卒研生は、4年で8、10、8、8人。情報DC 3名を含む。通常4、5名なので多い。前期院生は毎年1名ほど。60才代で4年続くのは辛い。特に昨今、年齢高めで人気を集められず、「ある学生は何かをしたいわけではない」ことが理解できず辛かった。学生同士の刺激も困難で、何故学生でいるのか理解できないケースが増えた。

 2007年度から在籍した。改組で情報システム工学科から機械知能・生体工学コース(機械電気系)へ。前者6割後者4割。前職の東京歯科大(なかなか慶應義塾大歯学部にはならないが)は20余年間国試合格率1位を維持し、「学生同士が教えあう」伝統を作った。卒業時の国試の有無はこれほど違わせるものなのか。

 しかし、頑張る学生がいると教員は楽しい。毎年いる。筆頭はProgramming Contest「RICOH & Java Developer Challenge Plusで2012から14まで3年連続オラクル賞受賞」の者たち。今澁谷AI Startup(千葉)やIJDS(小野)等で働くが出発点であった。その頃全国大会へ行くCurling選手(廣瀬)も応援。それ以外にも東北大院医工合格(工藤)、AWS内定(山崎)、Panasonic画像AI・R&D配属(高田)などを突然知らせて驚かせる学生は枚挙の暇もない。札幌や東京で卒業生と会う機会、あの学生がこんなにという驚きしかない。(敬称略。以下同様)

 機械知能・生体工学コース以降は「Throat Microphone」(飯野)、「Thermo-Sensorと測距カメラ」(仲田)、「Robot Arm & Haptic Sensor」(泉谷)、「Hand & Eye Tracking」(細谷)、「魚の鮮度判定」(望月)等の研究を行う学生がいてコロナ期でも卒研が盛り上がった。2018「この時代の卒研はAIでしょ」気分を水上が作った。Dataset作りも楽しい(久富木、イン)。奥村刺激も強烈。就職支援は4回8年担当し「各社見抜きますね」という感想しかない。Lehman Crash期を含め毎年順調だった。頑張る学生の就職は見る眼のある企業だ。

 研究は、2010&11 JSPS二国間交流事業・ドイツとの共同研究(Cornelia Koberと。院生4人を各1ケ月以上Germany派遣)と2017 NEDO先導研究・富士フイルムチーム(宮森保紀と)があり、基盤研究Cも主担当で3件9年あり費用はカバーできた。

 「近赤外線血管イメージング」(2010、医用画像情報学会学会賞)、「瞬きcounter」(2012)、「咀嚼(もぐもぐ)counter」(2016、同学会賞)、および「X線CT像から金属artifact除去」(2010,11,13,14)の各論文には企業や病院から問合せ、「北見に行くから見せて」、「再現できない(1週間後できた)」、「installして試させて」等があった。「近赤外線」はrepositoryでdownloadが多い。知的財産だが当時は博士号取得が主で余裕はない。GPU machineをこの頃買い込んでその後役立った。

 前職時も含め「共著で論文を著した人のnationalityかworkplaceの数」が12か国になった。多いようだ。英国、米国、Colombia、Australia、Sweden、Italy、Germany、Switzerland、台湾、中国、タイ、日本。日本では、広島大、金沢大、放医研等の方と書いた。博士号は北見では2014と18に中国人留学生が取得。企業コラボだとFinland、Israel、Franceが加わる。そして今、昭和大の松田幸子らと「誤嚥性肺炎の予測」論文ができた。

 研究室名に医療情報を含むのは、世界共通規格DICOM StandardsにCP-1444を承認させる活動による。CPはChange Proposal。日本歯科医学会助成で米国歯科医師会本部(Chicago)へ出張、2015.9承認。大学・学会・企業・業界・歯科医師会の国際連携であった。北見医師会は、2008.3「オホーツク医学大会」を始めた。ほぼ毎回貢献。医療の多様な職種、保健福祉行政、動物医療、救命救急士の方々と我々がパワポでプレゼン。こんな面白い学会は北見にしかないのでは。また「北まるネット」を運用する北見市医療福祉情報連携協議会の始まりは、「2010.12から『北見市の医療と介護の情報共有ネットワークを作る会』の月1回勉強会を主に大学内で開催」である。無理のないコストで連綿と現在までサービスを継続、地域医療連携の手本である。

 授業は、画像情報処理、情報数学基礎、コンピュータ入門、工業英語、画像処理工学、機械知能・生体工学実験、知識工学特論(スーパー連携大学院)、人工知能特論等があり、オムニバス科目も無数に。学長と橋本に代わりメカトロニクスや医療工学(帯広小樽向けも)も担当。本「画像処理」(共立出版、2014)も上梓した。

 2013等、北米放射線医学会(RSNA, 毎年Thanksgiving Day後のChicagoで4万人)に院生を連れて参加。2015からコンピュータ支援放射線医学外科学国際会議(CARS)組織委員になり、毎年いい演題を出そうと考えた。CARS2023(6月、Munich)では2016新入生・堂園昂平と再会。当時個別担任は私で、今はミュンヘン工科大学・院生。ボランティアを世話し喜んでもらえ最後らしくなった。昔はpresentationとsocial danceを練習して国際会議へ行った。今はひたすら論文。時代は変わった。

 東京六大学合同同窓会とソロプチミストが「北見」を、大橋鉄也が「工学」を教えてくれた。2011・3・11から1週間生協食堂で繰り返した議論は忘れられない。「Oktoberfestと厳寒の焼肉祭り」にナタリーらと一緒に毎年参加し、新聞テレビ等メディア取材は常連。そこもまあ楽しかった。道新と伝書鳩の記事掲載は学生と私で30回を超えた。今年、北海道国立大学機構発Startup企業第1号・エイチスリー(株)の創立時メンバーになり、日経や読売にも掲載され数え切れなくなった。もう少しこれを頑張りますが、技術部の奥山圭一さんはじめ、お世話になりました。

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北見工業大学との出会い

情報通信系 鈴木正清

 北大大学院1年生の10月、電気関係学会北海道支部連合大会(現在の電気・情報関係学会北海道支部連合大会)参加のために訪れたのが、私の最初の北見訪問です。8月に研究テーマを変更したばかりの私は、発表のない大会参加でした。札幌-北見は、距離が300km、時間はJRで4時間半、車で5時間半くらいです。札幌と北見はかなり離れているという認識が一般的と思いますが、道中、先輩の運転する何台かの車に乗り合わせて、寄り道しながらみんなで楽しく過したせいか、私には北見が遠いとは感じませんでした。支部大会中、2、3台の車で能取湖、能取岬を訪ね、帰りに車が動かなくなり、発表のあるメンバは会場に戻り、暇な人だけで網走の海沿いの車修理・整備工場まで故障した車を押して、修理が終わるまで防波堤で、ウミネコの鳴くのを聞きながらのんびり過しました。支部大会終了後は、同級生たちと道東巡りのドライブです。最初の北見訪問は、トラブルも含めて楽しかった記憶しかありません。これが、私が北見工業大学に長く務めることになるきっかけと思います。

 大学院修了後に就いた職場は、後に少女漫画「動物のお医者さん」に登場する「O電研はハワイだ!」の「応電研」です。卒業研究時から所属していた研究室です。この研究所の助手は、当時7年くらい勤めたら、昇任するか他の職場に移る約束でした。私にもその時期が来た頃、教授に「北見工業大学から助教授の誘いがあるけど、どうする?」と声をかけられ、渡りに舟とばかり、北見にやってきました。当時、北見には強烈な個性を持った教授が何人かおられ、想像を超える人間社会の複雑さを垣間見た思いでした。共通の潤滑剤は、「飲みに行こう」です。強烈な個性の教授も含め、皆さんとよく飲みに出かけては、教育・研究・大学組織などなどについて、語り合ったものです。古巣の研究室から、戻るよう言われるまで過した北見の3年間は、私が独り立ちする貴重な機会でした。

 

 古巣にもどると、教授が定年間近で、研究所の方針で教授の退職後は研究室を解体することになっており、私はまたどこかに行くことになっていました。もちろん初めから承知のことです。私は、教授の退職後1年くらいは、研究室に居座って次の職場を探そうと、のんびり構えていました。そんな矢先に、北見の元同僚から、北見工業大学で教授を募集しているけど、どうですか?との声をかけていただいて、またもや渡りに舟とばかりに飛びついて,教授定年と同時に北見にやってきました。そのまま居付いて現在に至り、2024年3月に定年です。

私が科学者の道を歩むことに決めたのは、おそらく高校進学を考え出した中学3年生の頃です。科学者は、大きなテーマではありますが、好奇心と探求心に従えば良いだけです。これらは自然と湧き出てきます。ただし、成果が出るかどうかは別問題で、形のある成果に対する熱望か,あるいは辛抱強い努力が必要です。

 別の大きな私のテーマは、他人と自分との関わり合いです。身の回りの方々全員と良い関係を築こうとすると、八方美人になりがちです。自己同一性が保てるのであれば、八方美人も悪くはないと思いますが、不可能かもしれません。現在までずっと模索し続け,今は最優先すべきものは人権の尊重かも知れないと思っています。北見工業大学では人に恵まれていたと感じています。助教授時代は、規則がまだゆるく、同僚の教員とだけでなく、研究室の学生ともよく遊びました。教授時代は、組織運営を協力し合ってきました。皆さんのおかげで、良い関係性が維持できたように思います。

 もう一つ、大きな経験があります。50代前半にステージ4の肺がんが見つかり、生き延びる可能性が低いことを理解したことです。自宅で入院の準備しながら、正に死が目前にあると感じ、とても悔しく残念でならないという思いが込み上げてきました。しかしながら、治療が始まると、「まな板の鯉」です。抗がん剤と放射線療法の副作用は、かなり大きな苦痛を伴います。これに耐えることに全エネルギーを使い果たしたせいか、当時の5年生存率は5%以下でしたが、治療前の死ぬかもという考えは、不思議といつの間にか消えてしまい、不安感に苛まれることもありませんでした。

 治療中、見舞いに訪れた知り合いに、「病は気から」は必ずしも嘘ではないので「気力で治せ」、と言われました。そんな無茶な、と思いましたが、そういう気持ちで治療に臨んで、生き延びてほしいという気持ちが言わせた言葉です。治療中、私は死ぬ気などサラサラなかったので、それが現在の生存に結びついたのかもしれません。本当は、生死を考える余裕がなかっただけなのかも知れませんが。

 18世紀の哲学者、デイヴィッド・ヒュームの言った「理性は感情(情念・情熱)の奴隷である」とは、確かなことのように思えます。病は気からの「気」もヒュームの言う「感情(情念・情熱)」に当たるものと思います。これを自分自身でコントロールすることは、ほとんど不可能なものですが、人にはそれぞれ熱望するものがあり、その内なる声に耳を傾けて、死なない(・・・・)程度(・・)に(・)一所懸命に生きることこそが、大切なのだと考えています。定年退職後もそのように過ごしたいものです。

 最後に、北見工業大学の教職員の皆様、学生の皆様、卒業生の皆様、大変お世話になりました。皆様のさらなるご健勝とご活躍を心よりお祈り申し上げます。今まで、本当にありがとうございました。

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同窓生の活躍

〇今年も卒業生の協力で技術セミナーを開催

 本学では平成19(2007)年から社会貢献の一環として、本学出身の技術士にご協力いただき、技術士の資格取得希望者を対象とした講義や添削指導等による、資格取得を支援する技術セミナー「技術士養成支援講座」を毎年実施しており、今年で17年連続の開催となります。

 今年の講座は札幌に会場を設置して、本学出身の林克恭氏(昭和59年土木工学科卒、(株)構研エンジニアリング)、小杉勝則氏(平成2年土木工学科卒、(株)北未来技研)、佐藤之信氏(平成2年開発工学科卒、(株)豊水設計)、天内和幸氏(平成8年開発工学科卒、(株)FAプロダクツ)、岩渕直氏(平成17年土木開発工学専攻修了、(株)構研エンジニアリング)、中本篤嗣氏(平成14年土木開発工学専攻修了、(株)福田水文センター)の6人に、坂口彰則氏((株)ドボク管理)、田宮敏氏((株)エコテック)の2人を加えた計8人の講師陣で実施しました。

 本講座はきめ細かな講義や個人指導を無料で受けられることから、毎年、募集と同時に定員に達するほど大変好評を博している講座です。

 

 当講座から合格された方が、今度は講師としてその経験を活かし、次の受験生の支援を行うというのも特徴的なところです。講師の方々は忙しい仕事の合間を縫って添削作業や試験情報収集、資料作成や講義と献身的に活動されています。

筆記試験の合格者に対して開講する口頭試問対策も本講座の特徴です。今年も引き続き受講生から多くの合格者が出ることが期待されます。

(研究協力課)

天内講師の講義を受講する参加者

林講師と田宮講師(写真中央、右)による指導の様子

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母校だより

〇令和6年度北見工業大学公開講座

 本学出身の技術士を主な講師として、令和6年度技術セミナー(技術士養成支援講座)を開催いたします。受講をご希望される方は、下記の申込・問合せ先までお知らせください。なお、申込受付は先着順となりますのでご了承ください。

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=学科だより=

地球環境工学科 エネルギー総合工学コース

 同窓生の皆様、お元気でご活躍のことと存じます。

 しばらく続いていたコロナ禍の影響も一段落し、就職状況なども改善し、ようやく日常が戻ってきた感がある今日この頃です。また今年度も順調に学生が内定を獲得できており、同窓生の皆様が各会社において「北見工業大学の学生であれば大丈夫だ」という社会的評価を得ている事が要因だと、大変感謝しております。会社でリクルーターなどを依頼される機会がありましたら、是非母校を訪問してください。

 エネルギー総合工学コースでは今年度より、植西徹先生が准教授として、Jeevan Kumar Padarti先生が助教として採用され、これに伴い電熱システム研究室及び無機材料工学研究室の研究活動が更に活発になりました。またエネルギー総合工学コース全体としても研究活動の幅が広がり、コース教育についても充実しつつあります。同窓生の皆様の方からエネルギーに関する相談などがありましたら、是非ご相談ください。

 コロナ禍が収束したこともあり、エネルギー総合工学コース所属の各教員はそれぞれ、研究活動に熱心に従事しており、今年度も高いアクティビティーを発揮しています。昨年度より帯広畜産大学及び小樽商科大学との三大学連携の動きが一気に加速し、現在北見工業大学全体が大きく変わりつつありますが、引き続き大学全体の活性化に大きく寄与していく事になると感じています。

 最後になりますが、同窓生の皆様のご健康と益々のご活躍を祈念するのと同時に、北見工業大学が母校であることを誇りにご活躍ください。

(コース長:大野智也 記)

○無機材料研究室

 修了生・卒業生の皆さん、いかがお過ごしですか。本年度の無機材料研究室は、先端材料物質工学コースの古瀬先生がNIMSに異動された事で在籍学生を一部引き取ったこともあり、大学院生7名、学部生4名、研究生1名の計12名で活動していますが、技術補佐員を引き続き2名雇用、秘書を1名雇用しており、計15名と規模が少し大きくなりました。

 また昨年度同様に国内企業との共同研究は変わらず、さらに全固体型リチウムイオン二次電池関連でのNEDO委託事業は昨年度終了しましたが、今年度より新たに全固体電池に関するNEDO委託事業の初期メンバーとして携わることになり、大野も学生と共に忙しい日々を送っています。また昨年この場でお知らせしたように、ホタテ貝の利用に関する本州の企業との共同研究が新たに始まり、工場建設を目指して研究を進めています。そのため引き続き、オホーツク圏内の発展に関わる仕事を続けて行く事になりそうです。研究室の詳細は研究室のホームページをご覧ください。

 研究室 web site:http://www.mtrl.kitami-it.ac.jp/catalyst/

 学生の近況ですが、今年度の学部生も全員大学院に進学する事となっており、卒業研究テーマについて日々勤しんでおります。また修士課程の学生も学会での発表を着々とこなしており、研究活動を活発に行っています。

 卒業生の皆さんも忙しいとは思いますが、機会がありましたら是非研究室にお立ち寄りください。お待ちしております。また、皆さんの住所や勤務地等変更がありましたら、メールで結構ですので、ご連絡頂けると幸いです。

(大野智也 記)

○無機物理化学研究室

▼スタッフ:岡崎准教授。▼学生:博士前期2年4名、1年4名、学部4年5名の総勢13名。今年度は大人数でワイワイやっております。リアル麻雀が人気。昔の大学生らしさが戻ったようで、懐かしいと感じるのは歳のせいでしょうか?就職は全員内定済。今年はガス会社が多いです。▼大学祭は研究室公開で参加し、新エネルギーについて説明。人が入れるシャボン玉、瞬間アイスは子供に大人気。▼今年も「わくわく科学実験in紋別」や「北見科学の祭典」と同様に理科離れを食い止めるように活動。銀河の森天文台の実験教室では、終了後コテージに泊まり宴会をしました。▼秋の石油学会はおおさかでした。食い道楽を満喫しました。▼ホームページ公開中。リニューアルは思うように進まない。(http://www.chem.kitami-it.ac.jp/ipc/index.html)。▼岡﨑:メタン直接改質を中心に脱炭素社会術源のための要素技術を研究。最近は脱炭素を目指す地方自治体のオブザーバーとして会議で飛び回っています。また、オホーツクエネルギー環境教育研究会委員長として、網走管内小中高の先生と連携を模索中。▼今年も多数のビール券ありがとうございました。今年度で私も卒業です。研究室は坂上寛敏先生が引き継ぎます。来年度以降もよろしくお願いします。

(岡崎文保 記)

○伝熱システム研究室

 令和4(2022)年度は、学部生3名全員が大学院へ進学しました。研究室学生の学会発表は、伝熱シンポジウム(5月岐阜市開催、玉田凌也君)、熱物性シンポジウム(10月オンライン開催、玉田凌也君)がありました。学業面では、齋籐智也君(学部生)が2022年度SICE優秀学生賞を受賞しました。

 令和5(2023)年度の研究室スタッフは、新たに植西徹准教授を迎え教員3人(森田慎一、植西徹、羽二生稔大)、学生10人(博士前期過程4人、学部6人)となりました。12号館(旧機械システム工学棟)の改修が完了し、実験室が新しくきれいになりました。湿度もコントロールできる恒温恒湿室が完備されるなど、向上した研究環境のもとで更なる飛躍を目指します。近くにお越しの際は、ぜひ見学に来て下さい。

(森田慎一 記)

○エンジンシステム研究室

  今年度、初めて寄稿します助教の稲葉と申します。昨年度よりエンジンシステム研究室に赴任いたしました。これ以降、お見知り置きくだされば幸いです。今年はコロナ禍から日常の生活に戻りつつある一方で、物価高や異常気象による大雨など手放しで喜べない状況かと思いますが、卒業生の皆様はお代わりなくお元気でご活躍されていることを願っています。私が昨年初めて出会った卒業生のみなさん、新社会人の生活はいかがでしょうか。私は新人の時に大先輩から「10年は雑巾がけ」と言われました。今は即戦力として期待されているでしょうが、焦らず力を付けて5年後くらい先の活躍を期待しております。

 今年は6名の学部生が配属され、修士からの新加入者を含めて5名のM1と4名のM2、林田先生と稲葉で研究に取り組んでいます。内燃機関に対する逆風や若者の車離れが叫ばれる中で、車・エンジンが好きという学生が生き残っており、活発な研究室活動が続いていることを嬉しく思っています。これからの内燃機関を支える研究成果を出せるように努力して参りますので、卒業生の皆様におかれましては、ぜひ𠮟咤激励に研究室へと足を運んで頂けると幸いです。

(稲葉 記)

○応用流体工学研究室

  当研究室は、昭和54年(1979年)に設置された応用機械工学科内の流体機器学講座としてスタートしました。設立当初は、本当に何も無い実験室だったそうですが、谷口清一先生、宮越勝美先生のご尽力と、堂田誠治技術員、吉沢誠技術員、佐藤敏則技術員の献身的なご協力と高度な技術力により、風洞装置6台、可視化用水路2台が次々と設置され、これらの装置は一部を除いて現在でも活躍しています。松村は昭和62年(1987年)に着任し、以後37年間、学生達とともにこれらの実験装置を駆使しながら苦楽をともにしてきました。その後研究室名は、「流体制御工学」を経て、現在は「応用流体工学」となっていますが、その間のOBの皆様も、思い入れのある実験装置が色々とあるのではないでしょうか。

 実験棟の大規模改修のため、流体工学研究室に設置されていた風洞装置等が廃棄されることになり、またそれが私の定年退職の時期と丁度重なったため、流体工学研究室の髙井先生は来年度から現応用流体工学の実験室・実験装置を引き継ぐことになりました。したがって研究室名としての「応用流体」は無くなりますが、応用流体でこれまで使用されてきた実験装置の多くは髙井先生が引き継いで使われます。そこでOBの皆様が大学訪問されたときは、流体工学研究室も覗いてみてください。思いで深い実験装置と対面できるかもしれません。OBの皆様のご健勝と益々のご活躍を心から祈念しております。

(松村昌典 記)

○流体工学研究室

 卒業生の皆様方におかれましては元気にご活躍のことと存じます。今年度の流体工学研究室は、高井と佐藤技術員(応用流体研と兼務)のスタッフ2名、M2が1名、M1が4名、学部生が6名です。修了・卒業予定の学生は5名が就職、2名が進学です。研究は流力振動課題の継続と、伝熱研との共同課題のほかに応用流体研とも共同の課題に取り組み始めています。

 今年の話題は何と言っても流体実験室の建物改修工事です。水路装置は一部を移設しましたが、風洞装置はすべて解体となりました。実験室の隅や物置から出てきた私も知らない大量のものもほぼすべて処分しました。皆様の思い出のものたちはなくなりましたが、思い出は残っていることと思いますので時には思い出してみてください。

 今年はコロナの制限もなくなり、何人もの研究室卒業生が訪ねてきてくれています。またメールでの連絡も届いています。卒業生の皆様の近況を知ることは大きな励みとなります。北見・道東方面にお越しの際にはぜひお立ち寄り下さい。皆様の益々のご活躍を祈念しています。

(高井和紀 記)

○計算流体力学研究室

 皆様お元気ですか?令和5年度は、学部4年生2名と博士前期課程の学生1名と私(三戸)の計4名で毎日元気にやっています。前年度に12号館(旧機械工学科2号棟)の改修工事があり、部屋の配置が大きく変わりましたが、当研究室の場所は以前とほぼ同じです。全体的に随分おしゃれな感じになり、廊下と部屋の仕切りに透明ガラスが多用され、キラキラして、開放感があってよいのですが、人がいないのが露骨にわかるようになり、当研究室があるフロアは平日でもしばしばゴーストタウンのようです。以前のつもりで研究室に入ると少し窮屈に感じるのは、天井が低くなり、何かあったとき用に出入口が2つ(!)になったためです。大学の横にスターバックスができたのも大変ありがたいのですが、正門前の道路を渡るハードルは思いの外高く、結局、いまだに一度も行けていません。機会がありましたら、是非、新しい研究室(スターバックス付き)へお立ち寄りください。

(三戸陽一 記)

○集積エレクトロニクス研究室(旧電子物理研究室)

 卒業生の皆さん、元気にお過ごしでしょうか。コロナが落ち着き、大学の講義も対面が多くなり、普通の生活に戻りつつあります。

 さて、今年度の研究室体制は、私と佐藤先生でスタッフは変わらず、M2が6名、M1が6名、学部生が12名と1つの研究室では収まらないほど大所帯になっております。今年度もやる気のある学生さんたちが揃っていまして、研究会6件、電気学会4件、国際会議(ADMETA)に2件の発表があります。特に、電気学会は札幌で開催となり、学生さんたちは対面での学会となり、緊張している様子でした。また、村上君が電気学会学生奨励賞に引き続き、電気学会優秀ポスター賞を受賞しました。さらに今年の3月までに梶原君が電子情報通信学会北海道支部奨励賞、舘君は電気学会学生奨励賞、中島君は機械学会畠山賞と電子情報通信学会学生会顧問貢献賞をダブルで受賞、川合君と木津谷君が成績優秀賞と受賞ラッシュになりました。研究熱心な学生さんたちのおかげで、抵抗変化メモリや配向制御などの半導体材料に関する研究だけでなく、日本酒やワインに関する研究や熟成肉に関する研究も進み地域貢献できるような研究も取り組んでいます。また、武山は東工大WOWアライアンスの活動やJAXAの月面フードシステムのワーキンググループでの活動など出かけることも多くなってきました。

 卒業生の皆さん、最後になりましたが、くれぐれもお体大切に、元気でお過ごしください。

(武山眞弓 記)

○電気機械研究室

 コロナが終息し研究室活動はもとに戻る一方で、国際学会発表などはオンラインが増えるなど新しい日常が始まっています。

 今年度の電気機械研究室は、修士課程4名(M1が3名、M2が1名)、学部生11名の学生と高橋准教授、梅村准教授、アシャリフ助教の総勢18名で活動しています。

 先日、コロナの終息をうけて、久しぶりに新4年生の歓迎会を開催しました。教員2名、学生11名が参加して、かつての懐かしい雰囲気を思い出しながら楽しい時間を過ごしました。

 学部生は研究室にも慣れて鋭意研究に励んでおり、進学希望は2名となりました。院生は、積極的に学部生の相談にのってくれていて、研究室の中心を担っています。

 現在、大学院生は、ともに久しぶりの対面開催となった、9月に行われる電力技術/電力系統技術合同研究会(熊本)、10月に行われる電気関係学会北海道支部大会(函館)での発表に向けて夏休み返上でがんばっています。

 研究室の詳細は研究室のホームページをご覧ください。(http://pullout.elec.kitami-it.ac.jp/

(梅村敦史 記)

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地球環境工学科 環境防災工学コース

 卒業生の皆様、元気にお過ごしでしょうか。コロナの5類移行に伴い、大学の授業もほぼ通常通りとなり、学内にも活気が見られるようになりました。屋外でのBBQも以前ほどではないですが見かけるようにもなりました。ただし、学生が教員室を訪れることが少なくなったと感じています。学生からの連絡は、コロナ前と異なってメールがほとんどです。

 今春、環境防災工学コースとしては、3回目の卒業生62名を送り出しました。その内訳は、就職40名、進学18名、帰国等4名です。最近の特徴として、公務員に就職する学生が多く、就職40名のうち26名が公務員でした。改組によって社会インフラ工学コースと合わせて110名の定員となりましたが、民間企業への就職者数はあまり変わっていない状況です。

 教員の異動に関して、環境防災工学コース主担当教員では、佐藤和敏先生が国立極地研究所に転出され、渡邊達也先生が准教授に昇任されました。社会インフラ工学コース主担当教員の異動については、社会インフラの母校だよりをご覧ください。

(コース長:山下聡 記)

○地盤工学研究室

 卒業生の皆様、元気にお過ごしでしょうか。今年の研究室のメンバーは、M1が1名、4年生が6名の7名です。4年生の大学院進学予定者は3名で、来年は今年よりも人数が増えそうです。研究面は、相変わらず液状化とメタンハイドレート関連が主ですが、メタン直接改質から得られるカーボンナノチューブの地盤材料への適用に関する研究も始めました。海洋調査については、昨年一度も実施できませんでしたが,今年は、網走沖(第二開洋丸)と日高沖(おしょろ丸)で調査を行う予定です。また、コロナで延期となったメタンハイドレートを模擬した大型氷での掘削実験を旧北見競馬場で2月に行いました。全国ニュースとまではならなかったようですが、ネットで検索すると道内ニュースなどを見ることができるようです。この研究は,大野佑弥君から始まって5年間の成果です。その間に、ご協力いただいた卒業生の皆様に感謝申し上げます。なお、研究室で博士を取られて,神戸大の助教となっていた片岡さんが、4月に本学に着任されました。所属は、地域国際系(地域マネジメント工学コース)ですが、たまに研究室に来られています。

(山下聡 記)

○地盤補強・ジオシンセティックス研究室(旧:凍土・土質研究室)

 卒業生の皆様、いかがお過ごしでしょうか?私個人としては,昨年度から大学の仕事が多くなり、学生と一緒に過ごす時間が少なくなったことが残念でなりませんが、研究室の学生達は相変わらず楽しそうに過ごしてくれているのが唯一の救いです。また、これまで一緒に研究してきた企業の方々も今まで通りご連絡いただけるので、限られた時間の中ではありますが,学生とともに外で汗をかく機会もあり、大きなストレスを抱えることなく過ごしております。幸いなことに、大学院への進学者も一定数居てくれますし,補佐員の須田さんも協力にサポートしてくれていますので,なんとか乗り越えていけるかなぁと思う今日この頃です。卒業の皆様におかれましては、研究室の学生にとっても良い刺激となりますし、お近くに来た際には、ぜひ研究室にお立ち寄り頂き、近況を聞かせて頂ければ幸いです。

(川口貴之 記)

○地盤凍結・緑化工学研究室(旧:寒地岩盤工学研究室)

 卒業生の皆様、お元気でしょうか?今年の研究室のメンバーは、教員が中村、渡邊、4年生が林、藤田、松田、村上、矢尾板、由本、修士が宇高、鍜冶元、岡村、工藤、林崎、ハンバヤル、中井、博士がウランバヤルの合計16名です。今年はウィズコロナとなってから初めて、研究室の懇親会を開催しました。久しぶりの学内でのBBQでしたが、コロナ前のように大変盛り上がりました。研究では、今年も鍜冶元くんが緑化工学会で優秀ポスター賞を受賞することができました。中村はNEDOの受託研究、JICAの事業を継続して実施しております。最後になりますが、助教の渡邊達也先生が本年10月から、准教授に昇任されました。新しい研究室を立ち上げますので、今後の活躍にご期待ください。地盤系の研究体制は大きく変わりますが、これまで同様、卒業生の皆様からご支援いただけたら幸いです。

(中村大 記)

○雪氷科学研究室

 今年の雪氷科学研究室の学生はD3(秋季入学)武知洋太、M1牛塚貴博、4年麻植響生です。研究テーマは、冬期道路の吹雪障害予測に向けた吹雪推定に関する研究(武知)、春採湖の結氷条件の解明および将来予測(牛塚)、百畳敷洞窟で生成する氷筍の成長過程と結晶構造(麻植)です。亀田は2021年度に大学院を修了した桑迫拓哉くんが実施した修士研究を発展させて、「日本の積雪地域における積雪深および積雪期間の長期変化 -1962年から2021年までの60年間における年平均積雪深と年最大積雪深による解析-」として学会誌『雪氷』で2023年7月に論文を発表しました。2022年から開始した摩周湖結氷プロジェクトでは、摩周湖の全面結氷日の予測結果を地域観光に結びつけるため、摩周湖観光協会、弟子屈町振興公社の方々と活動をしています。2023年3月に大学院を修了した齋藤茉由美さんはロコ・ステラのメンバーとしてカーリングを続けていますので、応援をよろしくお願いします。

 9月上旬に福島県郡山市で開催された雪氷研究大会には亀田、武知、牛塚、麻植が参加し、それぞれの成果を発表しました。日本国土開発(株)に勤務している桑迫くんが郡山にいるので、学会前日には桑迫くん、牛塚くんと猪苗代湖と桧原湖へ行き、冬期結氷の状況を現地の方に伺い、研究のネタを仕入れてきました。研究室では餃子パーティと焼き肉を3年ぶりに実施しました。卒業生の皆さんは北見来ることがあれば研究室に顔を出して下さい。

(亀田貴雄 記)

磐梯山をバックに記念写真(亀田、桑迫、牛塚、2023年9月3日)

○雪氷防災研究室

 卒業生の皆様、お変わりないでしょうか? 今年の研究室は、卒研生が6名、M1が3名、M2が2名、D3が1名の12名と大所帯です。数年前から気象分野の研究にも力を入れていますが、気象庁に2年連続で内定者が出るなど、徐々に結果が出てきました。私は相変わらず積雪観測を続けており、昨年2月には通算1000回に達しました。今後も体力が続く限り続け、学生に伝授していきたいです。 さて今年10月から「鉄道とメンテナンス」という科目を学部3年次に新規開講します。北見工大としては28年ぶりの鉄道科目になります。いま北海道の鉄道で起きていることは、近未来の日本の縮図ともいえます。この科目を通じて、若い皆さんとともにメンテナンスのあり方を考えたいと思っています。これまで研究室で培ってきたことを最大限活かした魅力的な授業となるよう努めますので、ご支援を宜しくお願いいたします。

(白川龍生 記)

○雪氷環境研究室

 雪氷環境研究室では、私たちを取り巻くさまざまな環境についての理解を深める目的で、国内外で雪氷現象を調べています。近年は特に地元北海道の調査・研究に力を入れています。

 5年前から世界自然遺産である知床の山岳域において永久凍土探査を進めており、昨年の夏にサシルイ岳の山頂付近で見つかった越年生の凍土層は永久凍土である可能性が高いです(https://www.nhk.or.jp/hokkaido/articles/slug-n3553d5397bb3)。南限に位置する日本の永久凍土は、気候変動(温暖化)に敏感なセンサーとして機能することが期待されます。

 近年世界的な環境問題として知られるようになったマイクロプラスチックの分布状況を、身近な雪氷フィールドで調べています。例えば道内各地で採取した新雪には、街中はもちろん知床や大雪山のような僻地においても、融雪水1リットルあたり数百から数千個のマイクロプラスチックが含まれることなどが明らかになっています(https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230721/k10014137931000.html)。

(大野浩 記)

○氷海環境研究室

 卒業生の皆様におかれましてはますますご清栄のことと存じます。今年度の研究室は、舘山一孝先生、非常勤技術員の丸山朋美さん、D1の佐藤トモ子さん、M2の大内優希さん、今泉賢斗さん、吉田悠嗣さん、M1の小濱悠介、B4の依田明洋君、原田睦史君、原本翔太君、三留大和君、村岡翔太郎君、中尾優斗君の計13名で日々の研究活動に勤しんでおります。佐藤和敏先生は6月から極地研へ転出されました。

 大内さんは東日本高速道路株式会社、今泉さんは北海道立オホーツク流氷科学センター、吉田さんは大学院後期課程に進学、依田君、原田君、原本君、三留君、村岡君の5名は大学院博士前期課程に進学、中尾君は札幌市役所から内定を頂いております。

 今年度の海外調査は、舘山先生と大内さんが5月にグリーンランドカナック、舘山先生と小濱が9月から10月までカナダの砕氷船ルイサンローランに乗船し北極海海氷観測に参加しています。

 佐藤さんは変形太陽に関する研究、大内さんはUAV-SfMによる氷厚推定、今泉さんは蜃気楼の自動判別手法の検討、吉田さんは昭和基地でのブリザードと周辺気候状態、小濱はオホーツク海周辺の海氷が海上構造物に与える影響などの研究を進めております。

 卒業生の皆様、お近くにお越しの際はお気軽に研究室へ足をお運びください。皆様の一層のご活躍を祈念いたしております。

(M1 小濱悠介 記)

○氷物性研究室

 研究室名を寒冷地環境工学研究室から氷物性研究室に変更して今年で4年目(スタートして18年目)を迎えました。今年度の4年生は新カリキュラムになって4回目となり、2名の卒研生が配属になりました。2名の進路は現状では、民間企業(土木系)内定が1名、公務員志望者が1名です。卒業研究のテーマは9月中に決まる予定です。今年度は修士課程の学生としてM2が2名在籍しており、昨グリーンランド南東ドームで深さ250mの浅層コアの密度プロファイルの解析や、低温科学研究所に設置してある測定装置が更新(新たに製作)されたので、ほぼ同じ試料を用いて検証を行っています。最近、新型コロナとインフルエンザの感染者が増加しているようですが、みなさんも健康に気を付けてそれぞれの場所でご活躍されることを祈念しています。

(堀彰 記)

○水処理工学研究室

 卒業生の皆様、いかがお過ごしでしょうか。今年度は、駒井教授の指導の下、M2が3名、M1が1名、4年生が4名、留学生が3名の計11名の学生が在籍しております。研究では北見市内の常呂川流域や野付牛公園をはじめ、濤沸湖、コムケ湖、釧路川流域など道東・オホーツク沿岸域を調査フィールドとしシジミ、マリモ、アマモ、昆布などの動植物を含めた物質循環や環境負荷を主たるテーマとして、現地調査や水質分析、数値解析等を行っています。コロナウイルスの影響も収束に向かっており、コロナ禍以前の学校生活に戻りつつあります。北見へお越しの機会がありましたら、ぜひ研究室にお立ち寄りください。学生一同、皆様のお越しを心よりお待ちしております。

(M1 及川拓馬 記)

○ハイドレート研究室

 卒業生の皆様におかれましては、お元気でお過ごしのことと思います。今年度のハイドレート研究室は学生がやや少なめで、卒論生の杉浦・竹田・水谷、修士学生の小笠原・笠松・滝澤、計6名が在籍しています。昨年11月の日高沖(おしょろ丸、今年8月の網走沖(第2開洋丸)の両調査はいずれも不測の事態により中止となり、調査航海に出られずやきもきしていますが、10月には網走沖、11月には日高沖での再チャレンジを予定しています。また、今年8月と9月には日本エネルギー学会大会(福岡)、雪氷研究大会(郡山)の両学会でM1の3名が発表し、いろいろ収穫がありました。そうそう、研究室2期生の片岡さんがこの4月に本学の地域国際系助教に着任し、よく顔を出しています。北見においでの際には実験室・研究室にお立ち寄りください。

(八久保晶弘 記)

○環境評価・計測研究室(旧:材料分析研究室II)(南尚嗣、坂上寛敏、木田真人)

 「地球環境工学科」の学生が研究室配属になった年から、研究室は「マテリアル・先端材料」から「社会環境」に所属変更しました。坂上さんと木田さんと南は、専門分野が少しずつ異なる利点を活かし、学生とともに力を合わせて「ハイドレート、環境評価・計測」などの研究を進めています。

 今年も坂上さんを中心に摩周湖(8月)、陸域ガス(9月)、北海道沖(10月と11月)調査を実施しています。

 M2荒井君、M1辻君、中本君、B4大山君、久保田さん、笹部君、原田さん、許君は、研究・プロジェクトを積極的に進めつつ上手に時間を確保して自己研鑽を積むなど、日々努力を続けています。

 学外機関との共同研究は、波岡さんと3名の技術補佐員の方々を中心に進めています。

 多忙な中に顔を出してくださった方々、後輩への差し入れを送ってくださった方々、ありがとうございます。皆さまの益々のご発展とご健勝を心よりお祈り申し上げます。

(南尚嗣 記)

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地球環境工学科 先端材料物質工学コース

 同窓生の皆様お元気でしょうか。

 まず教員の異動ですが、阿部先生は昨年度で定年退職されました。機能材料工学科設立当初からいらっしゃった先生で、学科、コースの研究、教育、運営に長年貢献されました。私もいろいろとお願いや教えてもらったのですが、嫌な顔は一切せず、いつも丁寧に対応して下さいました。退職後も是非お元気でお過ごしいただけたらと思います。

 古瀬先生は、今年の1月から物質材料研究機構に異動されました。コースにおいて研究、教育面でとても活躍されました。異動後もお元気で活躍されることを祈念しております。

 昨年この欄に、「化学系のコース・学科が不人気で、2年次のコース配属時になかなか学生が集まらず、どうしたら材料のおもしろさが伝わるか思案しています。」と書いたのですが、状況はあまり変わっていません。今年度から、在校生が本コースの魅力を実感できるように、卒業生に仕事の内容や大学で学んだことがどう活かされているかを説明していただく講演会を開催しています。在校生に紹介してみたいと言う方がいたら是非御連絡下さい。また、お近くにお越しの時には大学にも寄っていただき、近況などをお知らせいただければとても嬉しいです。

 皆さんがお元気で活躍されることを祈念しております。

(コース長:渡邉眞次 記)

○高分子材料研究室

 皆さんお元気でしょうか。本年度の高分子材料研究室は4年生が3名、M2が1名で活動しております。M2の1名と4年生の2名は就職先が決まり、残りの4年生は進路についてまだ考えているところです。

 研究テーマは、高分子微粒子なのは変わっていませんが昔やっていた「ポリアミド酸を分散安定剤に用いた分散重合」のテーマを少し違う切り口でやり始めており、まだうまく行ってないのですが、どうなるか少し楽しみです。

 皆さんが元気に活躍できるよう祈念しております。

(渡邉眞次 記)

○応用電気工学研究室

 卒業生の皆様、いかがお過ごしでしょうか。本年度の応用電気工学研究室は、M2学生が4名、M1が2名、B4が4名で計10名の大所帯です。スタッフは柴田とシェン助教の2名です。学部生は1名が当研究室に進学予定で、就職も大体決まりました。学生室とシェン教員室は、7号館(電気棟)2階の旧生体医工学研究室に移動したため、昨年度より余裕があります。

 研究は従来通り超伝導、主にSSPD、SNSPD、nTronなど電気電子デバイス開発、および高温超伝導セラミックスの物質開発を進めています。シェン先生はMgB2を用いた磁性ジョセフソン接合の研究に取り組んでいます。昨年度故障していた3He冷凍機は修理が完了し、スパッタ装置、フォトリソ装置、MBE装置、SPS装置など全て順調に稼働しており、後は学生の頑張りに期待しています。

 北見にお越しの際は研究室にも立ち寄り、近況などお聞かせ下さい。皆様のご活躍を祈念しております。

(柴田浩行 記)

○ナノ材料機能研究室

 卒業生の皆様、お元気にしておられますか?猛暑に終わりがみえてきましたが体調はいかがでしょうか?記録的猛暑の影響が皆様にも及んでいないかと心配しております。今年度のナノ材料機能研究室のメンバーは、金と学部4年生1名、大学院薄士前期課程2名です。主な研究テーマは、水酸化物・酸化物複合ナノ構造体を用いたエネルギーストレーデバイスやエレクトロクロミックデバイスの性能向上に関する研究に取り組んでおります。

 今年の大きなニュースとして、2023年3月末をもって阿部良夫先生がご定年で退職されました。平成6年から29年間お疲れさまでした。阿部先生、誠にありがとうございました。今後のご健康をお祈り申し上げます。

 卒業生の皆様、これからもどうぞお身体にお気をつけてお過ごしください。引き続き皆様の益々のご健康とご活躍をお祈り申し上げます。北見付近に立ち寄ることがあれば、是非研究室にお立ち寄り下さい。今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。

(金敬鎬 記)

○機能材料分析研究室

 今年3月学部を卒業した千葉君は日本原燃分析(株)に就職し、新しい生活をスタートさせました。

 令和5年度は学部4年の近藤瑠樹君、山田将寛君と大学院に進学した福壽洋人君、保木良介君、M2の八幡大志君の5人が圃場の肥料分析と大腸菌の研究に取り組んでいます。コロナの制限もようやく解除され、のびのびとした空気で無加川での魚類採捕や圃場での土試料採取など屋外での活動や測定装置を使った屋内の実験にみんなで取り組んでいます。ヒグマの目撃情報が報道などで取りざたされていましたが、毎年入渓している場所でも大きな足跡や新しい糞を見つけました。自然が豊かなのはうれしいけれど、不用意な行動で事故になることは避けなければいけないですね。

 毎朝のミーティングと週一の報告会は欠かしていません。でも、最近は遅刻が目立つように・・・卒業してから苦労しそうだなぁとため息が出るこの頃です。

 近藤君、山田君、八幡君は早々に就職内定を決めています。

 9月に熊本で開催された日本分析化学会第72年会には大学院生3人がそろってポスター発表してきました。

 卒業生の皆さんも日々新しい場面に向き合っていることと思いますが、どうぞ健康に気を付けて頑張ってください。卒業した先輩たちの様子は後輩たちにも大きな励みになります。近況報告をお待ちしています。

(宇都正幸 記)

○電子材料研究室

 皆様、お変わりありませんか?電子研は、令和5年3月末に大きな節目を迎えました。長年、教育研究にご尽力頂いた阿部良夫先生(現名誉教授)のご定年です。先生は退職直前にも論文を執筆されていました。詳細はホームページをご覧ください。また、社会人ドクターの水越光司氏にも、同月に学位が授与されました。

 令和5年度の研究室はM2が4名、M1が6名、4年生が8名と大所帯です。加えてSICORP共同研究で、3-6月にD3学生のMartinが滞在し、7月には指導教員のNovotny氏、Fitl氏が来北しました。それに先立ち、2月に私達もプラハの研究施設を訪問し、「やっとコロナ禍も収束!」と同時に、「コロナ禍で海外で発表できなかった皆さんごめんなさい!」と思いました。今年は順調に学会発表を重ねており、シンガポールで開催されたICMATでは、M2高田君がポスター賞を受賞しました。台北で開催されるTACTでも多数発表予定です。またキャンパスでBBQができるようになりました。皆様、是非研究室にお立ち寄り下さい。下記のサイトもご覧下さい。

 http://www.mtrl.kitami-it.ac.jp/~kawamura/index.html

 https://www.youtube.com/watch?v=pUifYZqukFA

(川村 記)

○生体分子化学研究室

 皆さま、いかがお過ごしですか。今年いちばんの話題は、コロナ禍の不自由な生活から3年ぶりに解放されたことでしょうか。もちろん、手放しで安心してよい状況ではないそうですが、各地で様々なイベントが復活し、元の暮らしに戻りつつあります。個人的には、マスクをしないで生活できるのが嬉しい限りです。

 さて、大学はこの1年で特別大きな変化はなかったと思います。ただ、最近思うことは、地方であるここ北見は少子化の波がいち早く訪れてきたのを感じます。受験生は減少し、そのため、入試の制度も以前と比べて多様化しました。授業のやり方も、以前と同じでは済まなくなってきました。研究室にも、いろいろな人が入って来ます。有機合成はとにかく手を動かさないと進まないので合成のテーマが当たった人は慌ただしく、与える側も思慮します。最近、天然物の複雑な構造解析の依頼を受けました。分野が異なると構造が全く予想できないので、面白い反面難しく、勉強しながら格闘しています。

 今年も卒業生のお一人から便りが来ました。元気で頑張っている話を聞くと、とても嬉しく思います。思いつくままに雑把なことばかり書きましたが、皆様のご活躍をお祈りしています。

(服部和幸 記)

○高分子化学研究室

 卒業生の皆様いかがお過ごしでしょうか。

 高分子化学研究室(浪越研)は、M2・1人、M1・1人、B4・4人で頑張っております。無事に進路も決定しました。今年は北大との共同研究が始まり学生1名を北大の研究室に派遣して北大生とともに研究に励んでもらっています。研究室のオートメーション化のため自動エバポレーターや分取クロマトシステムの導入を行い、制御カチオン重合、ポリフェニルアセチレンの合成、高分子を使った農業支援に関する研究を頑張っています。特に予算の関係で農業支援に関する研究をほとんどの学生にアルバイトで協力してもらっています。

 卒業生の皆様の益々のご健康とご活躍を心よりお祈り申し上げます。

 HP:http://www.mtrl.kitami-it.ac.jp/namikoshi/

(浪越毅 記)

○分子変換化学研究室I

 卒業生の皆様、いかがお過ごしでしょうか。

 研究室のメンバーは院生7名(M2・3名、M1・4名)、学部生3名の計10名となっており、学部生は3名が進学予定となっています。

 村田先生、小針先生の指導の下、実験や講義と忙しくも充実した毎日を過ごしております。研究室は前年度にも増して活気のあるものになっています。

 実験のテーマは、遷移金属触媒および有機分子触媒を用いた有機合成反応の開発、地域に密接なハッカや甘草の成分抽出・分析を行なっています。また、植物実験棟でのハッカの水耕栽培実験や、オホーツク地域創生研究パーク(旧北見競馬場)の実験圃場での栽培実験を行っています。学会への参加や論文の投稿などによる研究発表も積極的に行なっています。

 行事につきましては、少しずつですが元に戻せつつあります。学会や講演会なども対面で実施されるようになり、様々な分野の講演を聞く機会に恵まれ、地域に対する知識も深めることができました。例年通り、twitterやfacebookなどのSNSにて研究室内の日々の出来事を更新していきたいと思いますので、ぜひご覧になってください。

 研究室のホームページにて論文投稿、学会発表など研究の情報を随時更新しております。下記のURLからアクセスできますので、ぜひご覧ください。

 最後に、卒業生の皆様もお忙しいとは思いますが、近くにお越しの際は是非とも研究室にお立ち寄りいただけると嬉しく思います。益々のご健康と御活躍を心よりお祈り申し上げます。

URL

 HP →http://www.mtrl.kitami-it.ac.jp/~watanabe/shoukai.htm/toppu.html

 Twitter →@muratalab

 Facebook →@muratalaboratory

(村田美樹 記)

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地域未来デザイン工学科 機械知能・生体工学コース

 卒業生の皆様お元気でご活躍のことと存じます。新型コロナが5類感染症となり大学内での規制も緩和され、研究室ごとに行われていたコンパ、焼き肉、様々なイベントも徐々に開催されるようになりました。コロナ禍で卒業された皆様には当時何もすることができず申し訳なく思っておりますが、これから卒業される学生の皆様には、大学時代の楽しい思い出の一つになればと思います。教員の移動等では、3月に久保明彦先生が退職、柴野純一先生が定年退職されました。久保先生は、1978年に「機械工学科 機械加工学研究室」に着任後大変長きにわたり3Dプリンターを含んだ機械加工学分野にてご活躍されました。柴野先生は、2004年「機械システム工学科 材料力学研究室」に着任し、白色X線を用いた測定、生体力学関連のご研究を推進されました。両先生共に教育と学科、研究室の発展にご活躍され、柴野先生は後半において大学理事職に就き、大学運営にも直接ご尽力さております。今後のご健勝と益々のご活躍を祈念いたします。昨年度の会誌にてお伝えした、4階建ての旧機械工学科棟の改修工事は、4月に終了し、大変環境の良い建物へと変わりました。現在、旧実習工場と旧機械工学科棟平屋部分について改修2期工事が始まったところです。皆様の新しい研究棟への来学をお待ちしています。最後に、同窓生皆様の益々のご健勝とご活躍をお祈り申し上げます。

(コース長:佐藤満弘 記)

○材料力学研究室

 日頃より、お世話になっております。2023年度は、吉田裕教授、博士2年が1名、修士2年が2名、修士1年が2名、学部4年が8名、杉野、の15名が在籍しております。

 最近の大きな出来事としまして、2022年9月より始まった12号館の改築工事に伴い、2023年4月より、1階に材料力学第一実験室の一部と、3階に材料力学研究室が、新しくなりました。特に、実験に必要な空調や水回りが新しく設置され、学生の研究が遂行しやすくなりました。2023年9月より、材料力学第二実験室の改築工事が始まっております。仮の17号館5階の共用実験室から12号館の研究室への移設の掃除や物品の整理などの引越作業で、学生の皆さんには、ご尽力いただきました。また、これまでコロナ禍で中断しておりました研究室の行事が徐々に再開しており、6月には大学構内のテニスコートでのソフトテニスや、バーベキューを行いました。学生同士が協力することで結束が深まりました。

 来年度以降、機会がございましたら、新しくなりました材料力学実験室の見学にお越しください。皆様のご健康をお祈り申し上げます。

(杉野義都 記)

○計算力学研究室

 今年度の研究室のメンバは、佐藤教授、長谷川技術員、河野のスタッフ3名と、博士前期課程5名、学部9名の学生14名です。昨年度より佐藤先生はコース長として活躍されており、冬期スポーツの研究に力を入れております。河野は、これまで通り、計算力学を駆使して、様々な物理現象を明らかにする研究を行っております。スタッフ一同、計算力学研究室の発展に、益々貢献していく所存です。

 さて、コロナ禍による行動制限はほぼなくなり、研究室での行事が計画されたり、OBが研究室を訪ねてくれたりするようになりました。現在、研究室の恒例行事だった登山が計画されており、この原稿が皆様に届くころには、学生の一生の思い出になっているものと思います。8月には津川良太(2006年度卒、大手メーカ勤務)、9月には奥山彫夢(2011年度卒、木更津高専准教授)が北見工大を訪ねてくれました。大橋鉄也先生(北見工大名誉教授)もご活躍で、10月には大橋先生主催の研究会が北見で開催される予定です。OBのお話を拝聴しますと、それぞれ社会人としてご活躍されており、私も頑張らなくてはと思わされました。末筆になりましたが、突然の来訪も大歓迎ですので、気軽に研究室へお立ち寄り下さい。昔話に花を咲かせましょう。

(河野義樹 記)

○生産加工システム研究室

 卒業生の皆様におかれましては、ご壮健にてご活躍のことと存じます。長年北見工業大学の発展に貢献し、久保明彦先生は令和5年3月にご退職しました。今年度の当研究室は、教員が2名(裡(うら)・ゴーシュ)、技術職員が1名(杉野)、D2が1名、D1が1名、D1(秋入学)が2名、M2が4名、M1が5名、M1(秋入学)が1名、学部4年生が7名の計24名のメンバーで構成されています。そのうち5名は私費留学生で、2名は国費留学生です。M2の3名は来年3月に就職する予定で、残りの1名は博士課程後期課程への進学する予定です。学部生につきましては、3名は本学の博士前期課程に進学する予定です。残りの4名は就職する予定です。今年、研究室のメンバーは国際会議「iDECON/MS2023」に参加し、「EcoDesign2023」や米国精密学会全国大会に参加する予定です。当研究室はスマートマニュファクチャリングや3Dプリンティングを規範とするものづくり工学の発展に研究室一丸となって取り組んで参ります。最後に、皆様のご健康とご活躍をお祈り申し上げます。

(裡しゃりふ 記)

○生体メカトロニクス研究室

 卒業生の皆様、コロナ後元気でご活躍のことと思います。研究室は星野教授、楊准教授の2名の体制となりました。学生の構成としてはM2が3名、M1が6名、B4が15名の24名です。就職希望の学生は全員順調に就職先が決まりました。他に6名が本学の大学院博士前期課程に進学し、筑波大学大学院など他大学大学院に3名進学します。現在M2の谷内さんは本学大学院博士後期課程に合格し、進学予定です。研究については、農業機械の高性能化、アルペンスキーの研究に精力的に取り組んでいます。特に農業工学関係では、農水省複数の大型プロジェクトや共同研究にメンバーが一丸となって取り組んでいます。また、スキー関連研究でもスキーヤーの体の使い方と動力学とをつなぐ新たな知見や、AIによる動作解析手法についての成果が得られつつあり、社会実装への取組を進めています。研究室で開発した、野菜や果実の収穫ロボットや自動操舵トラクターなどの研究成果がメディアで多数報道されました。研究室の行事は徐々に従来通りの活動を再開し始めており、数年ぶりに学内でバーベキューパーティーを開催しました。いつも温かいご支援を頂いております卒業生の皆様には心から感謝申し上げます。

(楊亮亮・星野洋平 記)

○ロボティクス・AI研究室

 皆さんは、お元気ですか。今年の研究室は、M2が1名、M1が3名、学部生が9名の体制となり、人工知能、コンピュータビジョン、ロボティクスの研究に積極的に取り込んでいます。修士課程の学生4名は,6月に名古屋市で開催したRobomech2023学会へ発表してきました。昨年と同様に今年もオープンキャンパスで「ゼロからはじめるゲーム作成」というテーマで参加し、イベントは満席で大成功しました。末筆になりましたが、皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます。

(ラワンカル・アビジート 記)

○医療情報・医用画像工学研究室

 2022年11月、情報処理北海道シンポジウムで仲田渉院生に研究奨励賞。昭和大学の松田幸子先生との共同研究です。その後セイコーエプソンへ就職。同月、望月一徳卒研生らは「第5回ハッカソン・イン・北見」で最優秀賞を獲得。2023年3月卒業生はコース3期生6名でした。うち4名、ビート畑のドローン画像、氷下魚、ホタテ貝柱あるいは言葉を発する顔に対する機械学習による画像認識・識別の卒業研究がありました。ほかは物体検出によるオブジェクト・トラッキングなど。細谷、村木、望月の卒研生3名は1年生のチュートリアルでも私でしたので、「私以外の教員とのいい出会いはなかったの?」と慰めること何度か、、、同年6月、組織委員を務めるコンピュータ支援放射線医学外科学国際会議(CARS)に参加。私が個別担任であった2016年度新入生、堂園昂平君にボランティアの機会を提供できました。彼は今ミュンヘン工科大学の大学院生。帰国直後の大学祭研究室公開には、パナソニックで画像AI研究開発部配属直後の高田君が参加。同年7月、北海道国立大学機構発スタートアップ企業第1号にエイチスリー(株)が認定。創立メンバーとして参画しています。1年を振り返ると書ききれないくらいの出来事がある年月が続いています。

(早川吉彦 記)

○複雑系情報学研究室

 卒業生の皆様、お元気でご活躍のことと思います。新型コロナ感染症への不安も払拭され、在籍している学生も研究室に出てきて日々研究活動を行っております。現在の在籍数は、D1:1名、M2:5名、M1:3名、4年生:8名が在籍しております。前年度から引き続き、(1).音声情報処理へのAI応用、(2).UAV(無人航空機)による自律配送システムの研究、(3).群れ行動の創発・行動最適化に関する研究などの各研究テーマに後輩たちが取り組んでいます。学会での成果報告も対面で行えるようになり、6月のロボメカ部門大会では、講演発表した学生も他大学の学生と積極的な意見交換を行っておりました。研究室内でも、中間発表後に懇親会を行い、和気あいあいとした雰囲気で久々に盛り上がりました。

 北見においでの際は、是非研究室にお立ち寄りください。最後に、卒業生の皆様の益々のご活躍を期待しております。

(鈴木育男 記)

○環境有機化学研究室

 卒業・修了された皆様におかれましては、お元気でご活躍のことと存じます。

 当研究室では現在、2名の技術補佐員を中心に研究活動を行っています。民間企業と共同で進めてきた模様の変化する次亜塩素酸検出チップの研究は、工場での生産を見据えた検討の段階に入ってきました。従来に無い機能を有する便利な製品として、近い将来の実用化を目指しています。また、今年度より冬季スポーツ科学研究推進センターの一員に加わり、汗中の乳酸に応答して図柄が変化するスポーツウェアの開発とトレーニングへの応用について、研究を展開しています。刺激応答性ゲルを用いた“分子機械”の研究についても、引き続き材料力学研究室と連携しつつ進めています。

 以上、従来同様活発に研究活動を遂行してまいりますので、今後ともご支援のほどよろしくお願いいたします。

(兼清泰正 記)

○応用計算機科学研究室

 応用計算機科学研究室は、保健医療分野における情報技術の基礎研究、応用研究、政策研究を幅広く展開している研究室です。昨年度、初めて修士2名の卒業生を出し、今年度は修士2名が在籍しています。それぞれ、「鼻咽頭からの検体(鼻水)の効率的な採取デバイスの開発」、「誤嚥性肺炎の予防に向けた計測と感覚マッピング」について、取り組まれています。どちらも頭頸部という呼吸器感染症の感染巣に深く関わる部位を扱っていることから、コロナウイルスによるパンデミック下では研究を進めることに少なからず障害がありました。今年度からはその制約が緩和されたことから、どうにか研究を形にすることが出来ればと願っています。

(奥村貴史 記)

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地域未来デザイン工学科 情報デザイン・コミュニケーション工学コース

 卒業生の皆様におかれましては、お変わりなくお元気にご活躍のこととお慶び申し上げます。情報デザイン・コミュニケーション工学コースの近況をお知らせします。

 まずは教職員の動向です。4月に澁谷隆俊先生が准教授に昇任され、これを機会に特任助教の竹腰達哉先生と一緒に研究室を構成して連携して天文学の研究と学生指導を進めることになりました。同じく4月には画像処理系のAIを専門とするTang Yi 先生が助教として着任されました。お三方ともに若くアクティブに活動されている先生です。今後のご活躍と貢献をおおいに期待しております。一方、7月に長年コースの事務を担当して下さいました鈴木里美さんが、8月には助教の馬場智之先生が退職されました。また、2024年3月には鈴木正清先生が定年で退職をされます。鈴木さんと馬場先生には学部改組後の慌ただしい5年間を、鈴木先生におかれましてはご病気の療養休職期間も含めて26年という実に長い間、本学とコースの運営と発展にご尽力いただきました。お三方のこれまでのご貢献に感謝するともにこれからのご健勝とご活躍をお祈り致します。

 コースは今年も多数の求人があり、幸いなことに就職は極めて順調です。一方、大学院進学希望者が卒論生の4割強という、これまでにない高い数字となりました。これは、日頃から学生と年齢の近い若手の先生方が熱心に大学院での研究体験の重要性や魅力を学生たちに説いて伝えてくれた現れと思われます。情報通信およびデータサイエンス分野の高度専門人材が多数求められている昨今の社会情勢もあり、今後もこのような高い大学院進学率が続くよう期待したいものです。卒業生の皆様におかれましても、後輩達への激励と大学院進学の奨励のために母校をお訪ねいだければ幸いです。皆様の一層のご研鑽とご活躍を祈念致します。

(コース長:原田康浩 記)

波動情報通信分野

○信号処理研究室

 皆様、いかがお過ごしでしょうか。2023年度の信号処理研究室のメンバは、教員1名、技術職員1名、大学院博士前期課程2年生1名、卒業研究の4年生2名です。研究テーマは、「最大尤度法による方位推定法」、「プログラミング授業で使用するテープリーダーロボットの色判定誤り解消に関する考察」、「オホーツク圏の小中学校における利用を想定した蔵書管理システムの設計制作」です。各自、進路に従って鋭意努力中であり、成果が期待されています。

 私は、2024年3月で定年退職です。卒業生の皆様のご健勝と益々のご発展を祈念しております。

(鈴木正清 記)

○波動エレクトロニクス研究室

 卒業生の皆様、いかがお過ごしでしょうか。新型コロナが5類相当に移行し、授業は原則対面となり、平時に戻っております。平山は光・マイクロ波デバイスの最適設計やマイクロ波・ミリ波帯での材料定数測定法の研究に取り組んでおります。5G/6Gや自動運転で利用されることから、ミリ波分野の研究に力を入れております。企業との共同研究も行っていて、高い周波数での測定データの取得等をお願いする一方で、理論あるいは電磁界シミュレーションの結果等を情報提供しております。また、今年度も副学長(学務、労務、評価担当)を務めさせていただいております。

 北見にお越しの際には研究室にも是非お立ち寄りください。卒業生の皆様のご活躍を祈念しております。

(平山浩一 記)

○波動エレクトロニクス研究室(安井研究室)

 卒業生の皆様、いかがお過ごしでしょうか。さて、数年前からアストロフォトニクスと呼ばれる観測天文学の分野で使用される光集積回路の設計に関する基本的な研究を始め、これまでの卒業研究や大学院の学生さんにお手伝いをしてもらいながら研究を進めてきました。お陰様で、それらの研究結果も最近少しずつですが論文として掲載されるようになってきました。今後も学生さんたちの力を借りながら研究を進めていきたいと思います。卒業生の皆様も北見にお越しの際には研究室にもお立ち寄りください。皆様のご活躍を祈念しております。

(安井崇 記)

○知的情報通信分野 通信システム研究室

 通信システム研究室の柏です。本研究室では次世代高度通信システムに関する教育及び研究を行っています。最近は5G或いはbeyond 5G通信システムに関する研究を科学研究費の助成のもとに行っていますが、その中でも、システムの高速化に大きく寄与する無線系の研究を行っております。具体的にはミリ波或いはテラヘルツ波素子のトポロジー最適設計に関する研究及び開発を行っております。卒業年次学生の就職も全員決まり、皆さん元気でおります。

(柏達也 記)

○CEM(Computational Electro Magnetics)研究室

 卒業生の皆様におかれましては、本学で培った能力をフルに活用してご活躍の事と思います。本研究では、IOT時代のための電磁波シミュレーション技術とその応用に関する研究を継続して行っております。メンバーは現在、教員1名、学部生4名で昨年に引き続き主に準ミリ波・ミリ波帯の電磁波が人体に与える影響に関する研究テーマについて科学研究費1件を継続し精力的に取り組んでおります。最近では学会活動も対面が増えてきており徐々に通常に戻ってきており、学生・教員とも社会に研究成果を発信すべく日々頑張っております。新型コロナウィルスも5類へ移行し本学の廊下からも消毒薬が姿を消してから数ヶ月が経過しました。オホーツクエリアでも一時期より感染が収まりましたが、皆様も健康に気をつけて日常をお過ごし下さい。北見に立ち寄る機会がございましたら研究室に遊びにいらして下さい。お待ちしております。

(田口健治 記)

○集積システム研究室

 卒業生の皆様、いかがお過ごしでしょうか。令和5年度は吉澤准教授、大学院生1名、学部生4名、研究生1名の計7名の体制で日々励んでおります。今年度も水中音響通信や測位に関する研究テーマに取り組んでいまして、9月に栃木県那須塩原市の五洋建設技術研究所や沖縄県石垣市東部海域で水中音響試験を実施します。10月にはオーストラリアで国際会議での研究発表を予定しています。昨年は研究室OBの杉本さんが来訪し、谷本先生も交えて忘年会を実施しました。北見にお越しの際には是非ご連絡下さい。

(吉澤真吾 記)

○数理波動システム研究室

 卒業生の皆様、いかがお過ごしでしょうか?新生活に馴染みつつある方も、北見での生活がすっかり遠い思い出になった方も、各地でご活躍のことと存じます。今年の数理波動システム研究室は学部生4名、院生2名で活動しています。前年に比べて、学会発表数アップ、賑やかさアップ、猛暑で気温もアップ、といった状況です。研究は光コンピューティングとホログラム、飛沫散乱計測を引き続き進めております。サーバー室にはクリーンブースを設置し、本格的に実験を始めています。3月には研究室発足以来、大学院生が初めて学会発表で賞を受賞しました。これも卒業生の皆様が積み上げてきた研究成果の賜物です。授業は対面形式に戻りましたが、補助教材としての解説動画も更新を続けています。あのマスコットキャラクター達も健在です。公開中のおもしろ科学実験オンデマンドの動画にも登場しています。たまには、これで学生時代を思い出してみるのもいいかもしれませんね。

(杉坂純一郎 記)

データサイエンス分野

○システム制御研究室

 卒業生の皆さまお元気でお過ごしのことと思います。

 今年度の研究室メンバーは、4年生が2人(猪俣昇吾、小林青葉)、M2が1人(ショウ・セハク)、D3が1人(ロ・ホウヒ)です。スタッフは榮坂、宿院技術専門職員、そして昨年博士課程を修了した非常勤研究員1人(トルスンジャン・イマム)です。4年生はいろいろ勉強中、ショウ君は特性伝達関数法による製鉄プロセス制御、ロ君はロボットによる学修支援、トルスンジャン君はAI画像認識のアルゴリズム開発とその応用に取り組んでいます。

 国内外、地域社会いずれも構造的な重要課題が次々と生じており、楽観的な将来像が見通せない世の中です。だからこそ大学は様々な年代・国籍・文化を持つ仲間が知性によって問題に取り組むことができる、貴重な場だと思います。同窓生の皆さまも過去だけでは無く、未来に向けて、仲間として参加頂ければと思います。今後とも末永いお付き合いを宜しくお願いいたします。最後になりましたが、皆さまのご繁栄、ご健勝を心から祈念しております。

(榮坂俊雄 記)

○テキスト情報処理とインタラクション研究室(桝井・プタシンスキ研究室)

 研究室OB/OGの皆さん、お元気でしょうか。本研究室は相変わらず大所帯で頑張っています。コロナ禍の影響で学生が研究室に居着く習慣が途絶えてしまい、不夜城研究室では無くなってしまいましたが、活発な研究発表は相変わらずです。

 今年度は4月にJuusoさんが熊本県立大学に助教として赴任し、9月に劉さんとAlexさんが博士号を、Saifulさんが修士号を取得しました。劉、Alex両氏は10月からポスドク研究員となります。また、新メンバーとして8名の卒研生が研究室に加わりました。研究の方は、コーヒーサイエンスの研究が新しく始まり今後の展開が楽しみです。カーリング支援研究は国立スポーツ科学センターとの共同研究を開始、本格的にトップアスリート支援を目指します。観光情報学研究も北見市観光推進プロジェクトと関連しはじめています。

 今年度は5階の研究室を模様替えし、ソファーとサイドテーブルのみのオープンスペースとなりますので、機会があればぜひ一度お立ち寄り下さい。

(桝井文人 記)

○核科学情報工学研究室

 研究室は今年で19年目になります。メンバーは新たにTang先生が加わり、私との2人体制になりました。いま研究室イチオシのテーマは「交通オープンデータGTFSを軸としたデータサイエンス」で、バスロケーションシステム開発・運用、データ解析による運行予測と路線最適化、多地域展開へのインフラ構築等、さまざまな角度から取り組んでいます。バスロケは全国へ展開されつつあり、5つの自治体で採用される運びとなっています。また最近は私(升井)が「カツカレーとデータサイエンス」という話でいろいろメディアにも出させてもらいました。新たに来られたTang先生は、画像処理・解析系AIの専門家で、水中画像の解析やスマートライフヘルス、物体認識等の研究を行っています。

(升井洋志 記)

○知識情報処理研究室

 令和5年度の前田研は、M1辺田君、B4板倉君、千葉君、永井君、福間君の学生5名と技術員の奥山様と前田というメンバーです。コロナが5類に移行したので全学的に対面が基本ですが、前田が免疫抑制剤による治療中のため、前田研は今年度もオンラインが主の研究室活動です。

 院生、学部生の皆さんはマルコフ決定過程の各方面(ロールプレイングゲーム、設備保全、ブラックジャック(トランプゲーム))への応用に関する研究などを行っています。

 プライベートや出張でオホーツク方面にお越しの際には、ぜひ大学にもお立ち寄りください。お待ちしております。(闘病の関係で前田は学内の滞在時間が短めです。せっかくお越し頂いた際に不在だった場合はご容赦ください。)

(前田康成 記)

○ロボット制御・ITS研究室

 卒業生の皆様、如何お過ごしですか?原稿を書いている9月でも本州は猛暑日を記録しています。今年の夏は、クーラーのない北見市内の小中学校が臨時休校になるほどでした。北見は今、風に涼しさを感じるようになりました。

 さて研究室の近況です、大学院2年生が3人おります。お陰様で皆進路は決まりました。国費留学生は博士後期課程に進学します。学部4年生は2名です。彼らも進路は決まっていて、うち一人は大学院に進学します。これらの学生は皆、車両誘導の研究をしていて、川村と一緒に今年も旧競馬場で走行実験をしています。新たな取り組みとしては、社会環境系の川口先生、中村先生と連携して林道などを含む未舗装路での車両誘導を始めています。卒業生の研究室への訪問は、今春卒業の山口君が8月に研究室を訪ねてくれました。その折には会社のこととかいろいろと話してくださいました。皆様、近くにおいでになった際には是非、研究室にお寄りください。

(川村武 記)

○情報通信システム工学研究室

 卒業生の皆様いかがお過ごしでしょうか。当研究室では、中垣、技術員の宇野さん、卒研配属の4年生4名が日々研究に励んでいます。研究は、これまでどおり音声分析や雑音抑圧、基本周波数推定、発話区間検出など音声信号処理の研究を中心にすすめています。4年生の1名は他コースからの配属で、当初は信号処理やMATLABに四苦八苦していましたが、何とかがんばってついてきています。4年生はいずれも就職希望ですが、3名は内定もらい、出遅れた1名も精力的に就職活動中です。中垣は、再履修学生の対応もあって、前期に三つのプログラミング言語(Python、C言語、Java)の授業を担当したため、頭の切り替えが大変でした。当研究室出身のOB・OGの皆様、近くにお越しの際は、お気軽にお立ち寄り近況などをお聞かせ下さい。

(中垣淳 記)

情報光学分野

○情報光学分野

 卒業生の皆さんお元気ですか?「情報光学分野」は、光学、光通信、光情報工学、画像処理に関連した研究を行っています。所属メンバーは、三浦則明教授、黒河賢二教授、原田建治教授、原田康浩准教授、曽根宏靖准教授、酒井大輔准教授、澁谷隆俊准教授、桑村進助教、竹腰達哉助教の合計9名です。/p>

 三浦研究室では、澁谷先生が准教授に昇任されましたので、所属教員は三浦教授、桑村助教の二人となりました。D3の馬屋原、M2の西田、M1の菅尾、松田、4年の黒住、照山の6名が所属しています。補償光学、天体画像回復などのテーマで観測、実験、ゼミに励んでいます。M2の伊藤と4年の渡邉は澁谷研の所属となっています。

 黒河研究室では、M2の古賀、M1の大野、4年の石間、大山、木村、篠田(啓)の総勢6名が相変わらずファイバヒューズの実験研究に励んでいます。最近では、ファイバヒューズの伝搬抑圧法を応用してファイバヒューズを抑圧した状態での光パワー伝送の研究に取り組んでいます。

 原田建治研究室では、M2の新田見、M1の鈴木、4年生の岡村、菅原、真崎、三輪の総勢6名が自然光学現象、偏光色、光学教材開発などの卒業研究に励んでいます。今年度は、ようやく制限なしでの大学祭研究室公開を、曽根研究室、酒井研究室と合同で実施することができました。また、受験生向けの情報フォトニクス研究室紹介動画を撮影しましたので、興味のある方は大学のwebサイトからアクセスしてください。

 原田康浩研究室は、M2の大村、学部4年の綾部、佐々木、谷内の合計4名の学生が、カーリング場の氷表面を測定するアイスシートスキャナーの開発、冬季滑走路積雪光モニタの開発、玉ねぎ内部腐敗および積雪物理パラメータの近赤外分光非破壊計測などをテーマに、ゼミ、実験、データ解析、ソフトウェアの開発など研究に励んでいます。

 曽根研究室は、D1の滝本、M2の久保田、諸井、吉田、M1の清田、4年の佐藤、新田、成田、野村の総勢9名で構成されました。また、在外からアビリシャーミアンさんが参加しております。研究テーマは、太陽光励起レーザや新材料を用いたレーザ開発(滝本、清田、野村)、空間光変調器を用いた光情報処理(諸井、成田)、光ファイバデバイスの作製(久保田)、特殊ファイバを用いた広帯域光発生の数値解析(吉田、新田)、LCDパネルを用いた可視光通信(佐藤)、FBGの数値解析(アビリシャーミアン)など、コロナ禍ですが工夫しながら皆それぞれの研究に取り組んでいます。

 酒井研究室は、M2の上見、M1の平塚、4年の尾崎、河内、田中、中西の6名がホログラムに関する研究や、空中像に脳波でインタラクションする研究、VRやMRに関する研究、透明な海洋生物に関する研究などに励んでいます。1月には上見が学会で受賞するという嬉しい出来事もありました。今年の4年生は全員が進学に決まり、今後、一層活気づいていきそうです。

 澁谷研究室は、澁谷が准教授へ昇任にした事に伴い、2023年度に起ち上がった新しい研究室です。そのため、2023年9月現在、まだ正式な研究室名も決まっていませんし、学生室の整備もこれからです。やること盛り沢山の状況ですが、三浦研から移ってきた伊藤(M2)と渡邉(4年)と一緒に、楽しく銀河の研究を行なっています。年度途中からは電波天文学を専門とする竹腰助教も加わりました。今後は研究室のメンバーで、天文学に関する教科書輪講、観測・データ解析実習など、新しい事を始めたいと思っております。

 新型コロナウイルス感染問題が第5類として扱われて以降、大学での講義・イベントはすべて以前と同様に対面式での実施へと戻りました。OB、OGの皆さんの来訪を歓迎する準備もできております。北見へお越しの際はぜひ研究室へお立ち寄りいただき、皆様の卒業後のご活躍など近況をお知らせください。

(原田康浩 記)

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地域未来デザイン工学科 社会インフラ工学コース

 社会インフラ工学コース主担当教員の人事異動についてお知らせいたします。令和4年度末で、早川博先生がご退職となりました。長きにわたり、本学の教育・研究に多大な貢献をされましたこと、心より感謝申し上げる次第です。社会環境系としては大黒柱を失ったような心持ですが、4月からも特任教授として引き続き、ご活躍されるとのことで安堵しております。

 令和4年度は、旧社会環境工学科も含め、47名の卒業生を送り出すことができました。卒研発表会も完全対面で発表会実施となりました。通常のゼミとは異なり、教員や聴衆を前にした発表は、学生にとって緊張を強いられたと思いますが、良い思い出となったとでしょう。今年度末には4年ぶりの対面卒業祝賀会も期待されるところです。

 卒業学生の進路内訳は、就職34名、進学9名、帰国等4名です。就職先としては公務員13名、建設業11名、コンサルタント8名の順となっており、就職率は100%です。2024年度問題や働き方改革なども進展する中、就職先については今後とも注視しなければならないと考えております。

(コース長:高橋清 記)

○河川防災システム研究室

 河川防災システム研究室の渡邊康玄です。今年度は、社会人ドクター2名、修士2年生2名、学部4年生7名の構成となっています。なお、昨年夏から、流量観測手法の開発を主に行っている助教のアルサワフ先生が加わっております。現地調査は、昨年同様札内川のフラッシュ放流調査、知床の河川横断構造物調査を引き続き精力的に実施しています。調査では、今年度新たに導入したレーザー測量ができるUAVをフル活用しています。また、これまで共用実験室に配置されていた1.6m幅の水路を環境水理実験室にようやく配置することができました。従来月一回開催していたミーティングは、まだ月一回とはなっていませんが再開し、研究室内の親睦を深めています。機会があればぜひ研究室に顔を出していただければと思っております。

(渡邊康玄 記)

○水工学研究室

 卒業生の皆様、お元気でご活躍のことと思います。本研究室は、今年で6年目となりました。 M2の奥山ほのか、岸本真志、M1の秋田智広、渡辺健斗、佐藤恭輔、4年生の小田桐経槻、小穴一詠、庄子郁乃、浜橋知輝、岡田陵汰、加藤昇太の計11名の学生と共に研究活動を行っています。研究は、アイスジャム発生危険箇所の抽出、アイスジャム実験の再現計算、実河川で発生したアイスジャム現象の数値計算を用いた解明、アイスジャムによる水位上昇の予測、ジュエリーアイスのさらなる現象解明、サロマ湖での漁船損傷を防ぐための消波対策工の実験的検討に関する研究に取り組んでいます。今年度のゼミは、対面で行っています。また、懇親会も復活しました。

 卒業生の皆様のますますのご活躍を期待しております。北見にお寄りの際は、ぜひお立ち寄り頂き、お話が出来ればと思っています。また、近況などお変わりがありましたら、ご連絡頂ければと思います。

(吉川泰弘 記)

○沿岸域工学研究室

 昨年度は、当研究室のもとで、6名の学部生が卒業論文を完成させ卒業されました。無事、成果発表を終えた後の学生方の清々しい顔が印象的でした。さて、今年度も6名の4年生が研究室に配属され、各自の研究テーマに取り組んでもらっているところです。研究テーマは「海底地形の変化によって発生する津波の規模はどのように決まるのか?」といった基礎研究から、「近年の大きな出水によってサロマ湖の低塩化はどのようなタイムスケールで変化しているのか?」といった応用研究まで、今年度も理論や数値シミュレーションによる研究を進めてもらっています。今年は1名の大学院進学希望者もおり、より活発な研究活動ができることを期待しているところです。研究室OBの方々においては、北見に立ち寄る際は、激励もかねて、是非お越しください。

(白井秀和 記)

卒業発表を終えてすがすがしい顔をした学生

○構造・材料系研究室(橋梁工学研究室・地震工学研究室・コンクリート工学研究室・インフラマテリアル研究室)

 卒業生の皆様いかがお過ごしでしょうか。構造・材料系研究室では、恒例となっていますG-meetingを中心に学生間の交流や連携を図り、井上教授、崔准教授、齊藤准教授、山崎助教、門田助教、坪田技術職員、研究補助員の苅谷さんにご指導とご助力いただきながら、日々の研究活動や講義に取り組んでいます。今年は久しぶりに屋外でバーベキューを囲んでの卒論生歓迎会も開催でき、メンバー全員との親睦をより深めることができました。また、名誉教授の三上先生や元技術職員の岡田さんには週に数回大学に来ていただき、教育・研究に引き続きご支援いただいています。

 地震工学研究室はM2が5名、M1が3名、B4が4名の計12人で活動しております。主な研究内容としましては、むかわ町の津波避難に関する検討や北見市の洪水想定箇所におけるカメラ設置に関する検討など防災に関する研究をはじめ、高精度SfMとFEMモデルによる損傷同定や歩道橋デッキプレート床版の損傷が振動特性に及ぼす影響などの研究を行っています。

 コンクリート工学・インフラマテリアル研究室では、M2が2名、M1が2名、B4が3名の計7名で活動しています。主な研究内容としましては、氷点下領域で機能する耐寒無収縮モルタル(グラウト)に関する研究、各種亜硝酸塩を混合使用した場合の凝固点降下作用と強度発現性、産業副産物起源の混和材を用いたコンクリートの初期強度発現性改善に関する研究などに取り組んでいます。コロナ禍で休止していた他大学との研究交流会も再開し、この9月には立命館大学の川崎研究室との研究交流会(今年で7回目)を北見工大で開催しました。

 最後になりますが、研究室一同、健康第一で研究活動に励んでいきたいと思っております。また、卒業生の皆さんのご健勝と益々のご活躍を心よりお祈りいたします。

(M1 越田匠 記)

○都市・交通計画研究室

 2022年度は修士2名、学部学生6名を研究室より送り出すことができました。また、2022年秋入学として、博士後期課程に本研究室卒業生の栗栖嵩氏が社会人学生として入学されました。自転車に関する研究実施の予定ですが、既にコンサルタントとしても多くの業績を残し、第一線で活躍されている姿に、研究室学生も大きな刺激を受けてほしいと期待しています。研究テーマは、公共交通(高校生需要拡大、AIディマンドバスの利用評価)をはじめ、科研テーマである自転車振動関連、地域物流に関する研究を実施しました。また、卒業研究では釧路港の強靭化評価を牛乳輸送のコストに置き換えて推計する研究を行いました。研究をとおして、頻発する自然災害について研究する重要性を改めて認識した次第です。2023年度は4年ぶりに研究室配属の飲み会を対面で実施し、学生の新たな一面も見ることができました。4年生は皆就職先が決定し、1年間と短い研究室生活ですが、少しでも成長できるよう皆で頑張っていく所存です。

(高橋清 記)

○交通工学研究室

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(富山和也 記)

△top


地域未来デザイン工学科 バイオ食品工学コース

 新型コロナウイルスが5月に5類に変更になったこともあり、今年度は講義をはじめ、大学祭、オープンキャンパス及びおもしろ科学実験等の各種行事も対面で行いました。新型コロナウイルスに関しては、本学では、感染者は散発的に確認されていますが、本来の大学環境にほぼ戻ったと感じています。

 昨年、当コースでは、大谷助教の赴任と、齋藤教授と陽川准教授が移ってこられたことから、准教授以上の教員数が9名まで回復し、助教の先生を入れると、12名の教員で教育を行なっております。ただ、25年3月で3名の教員が定年退職となるため、現在、助教1名を募集しています。

 同窓生の皆様におかれましては、コロナ禍の中、大変な状況でお過ごしの方も多かったのではないかと拝察致します。また、5月以降減少していた感染者数が、最近、増加傾向にあることは懸念されます。コロナ禍の早期収束と、皆様のご活躍とご健康をお祈り申し上げますとともに、今後とも変わらぬご支援をよろしくお願い申し上げます。

(コース長:佐藤利次 記)

○食品科学研究室

 同窓生の皆様には、お元気にご活躍のこととお喜び申し上げます。当研究室では、本年3月に学部生4名が卒業、2名が本学大学院に進学し、2名は民間企業に就職しました。4月現在、博士後期課程3年2名、修士2年2名(1名休学中)、修士1年2名、4年生6名(過年度生2名)の12名の学生が在籍しています。9月中旬時点では、過年度生1名が9月に卒業して民間企業に就職しましたので、現在は10名が研究を行っています。また、学部生3名は民間企業に内定しており、1名が本学に進学予定です。

 現在、当研究室では、シイタケの分子育種研究と、きのこ発酵農産物に関する研究に取組んでいます。前者の研究では、本年4月に京都大・本田教授主催(科研費A)のゲノム編集ワークショップに参加しました。また、後者の研究では、本年8月に国際発酵・醸造食品産業展に出展しました。皆様のご活躍とご健康をお祈り申し上げますとともに、今後のご支援・ご指導をよろしくお願い申し上げます。

(佐藤利次 記)

○生物無機化学研究室

 皆様お元気でお過ごしでしょうか?今年度の研究室のメンバーは、昨年3月に赴任された大谷先生、M2、M1が各2名の計4名、4年生が3名、菅野の計9名です。大谷班が3名(M1が1名、4年生2名)、菅野班が4名(M2が2名、M1が1名、4年生1名)に分かれ、皆、精力的に研究活動を行っております。

 新型コロナウィルス感染症が5類に移行したこともあり、研究室でも4年ぶりに屋外でのバーベキューコンパを開催し、至福の時間を過ごすことができました。菅野の在職期間が2年を切り、“店じまい”作業を行いながらの研究教育活動であり、穏やかではありますが、一抹の寂しさを感じながらの日々といったところです。

 6月に嬉しい出来事がありました。それは、2015年3月卒の高橋大貴君、同期の山田(旧姓高橋)莉緒さん、莉緒さんのご主人(本学卒)がお子さん連れで、元気な顔を見せてくれたことです。久しぶりに色々思い出しました。(写真をご披露すべきですが、個人情報保護の観点から控えさせていただきます。)

 最後になりましたが、皆様の益々のご健勝を祈念するとともに、再会する機会がありましたら望外の喜びに存じます。

(菅野亨 記)

北見市野付公園にて(2022年4月12日)(後列右端が大谷優太先生、1名不在)

○食品栄養化学研究室

 今年度の学生の構成は、学部4年4名(石坂悠真、酒井友紀菜、西川友基、野本萌絵)、修士2年1名(三浦典万)、博士1年2名(GANBAYAR GANBOLD、TE RIGELE)、博士3年2名(QIU SHIMAN、PERLEIDULAM BUNDDULAM)です。学部4年は1名が民間企業への就職が決まり、3名は本学大学院に進学予定です。修士2年1名及び博士3年1名は民間企業への就職が決まりました。現在、キバナオウギ、シーベリー、アロニア、ハスカップなどのアレルギー抑制作用および抗炎症作用に関する研究を培養細胞を用いた実験により進めています。また、タマネギの含硫化合物の機能性に関する研究を始めました。引き続き同窓会の皆様の御指導・御鞭撻をよろしくお願い申し上げます。

(新井博文 記)

○バイオプロセス工学研究室

 令和5年9月現在での所属学生は非常勤スタッフ2名、博士後期課程3名、博士前期課程3名、学部4年生4名となっております。M2の中島氏は希望通り分析関連会社への就職が内定しております。研究については、昨年度から引き続きNEDOバイオものづくりプロジェクトを実施しております。AI支援培地最適化技術について高い評価をいただき、加速予算での追加のテーマも実施しております。R5年度は中小企業庁のGoTech事業や科研費基盤研究Bを新たに獲得しており、民間企業との共同研究や相談も活発な状況が続いております。OBの加藤勇太氏は引き続き環境大善共同研究講座にてサブリーダー的立場で研究活動に邁進しております。私自身はますます多忙になっておりますが、スタッフや学生にも支えられ、良好な研究室運営ができていると認識しています。現在は、よい仲間に支えられながら、学術論文での発表を増やすことや、研究の社会実装を目標に掲げ、さらなる発展を目指し邁進しております。今後、所属学生の更なる飛躍も期待しております。末筆になりましたが、卒業生のご多幸をお祈りしております。今後とも変わらぬご支援のほどお願いいたします。

(小西正朗 記)

○天然物有機化学研究室

 当研究室は今年度で早8年目となり、今年度のメンバーは筆者(霜鳥)と大学院1年生1名、学部4年生1名と若干さみしい感じもしますが日々研究活動に勤しんでおります。大学院1年生は8月から9月にかけてインターンシップがあり研究活動との両立が大変そうです。現在は、“光学活性なドデセン-4-オリド類の合成と香気特性の評価”をテーマとして、“化学構造”と“におい”との関係性を解明することを目的として研究を行っています。また、北見はハッカの町として知られる場所なので、“北見産ハッカ水蒸気蒸留残滓を原料とした機能性緑色着色料の開発”をテーマとして研究を行っており、研究活動を通して地域貢献ができればと考えております。さらに今年度からは、日本種のカクレミノという植物を素材とした機能性の評価も行っております。最後になりますが、卒業生の皆様のご健康と、益々の御活躍、御発展を心よりお祈り申し上げます。

(霜鳥慈岳 記)

○バイオ環境材料研究室

 卒業生の皆様、いかがお過ごしでしょうか。お元気でお過ごしでしょうか。大学ではオンライン授業から対面授業にシフトし、いつもの活気が戻ってきました。バイオ環境材料研究室は、大学院4年生3名で日々研究に勤しんでおります。研究内容は、「汎用プラスチックへの生分解性の付与」や「プラスチックリサイクル技術の開発」、「未利用木質バイオマスを用いた生分解性プラスチック複合材料の開発」等、行っておりますのでご興味がある方で、北見にお寄りの際はぜひ気軽にお立ち寄りください。皆様のご健康とご活躍を祈念いたします。

(宮崎健輔 記)

○食品プロセス工学研究室

 令和5年(2023)4月、食品プロセス工学研究室が3年目に入りました。本研究室では、小西正朗教授のバイオプロセス工学研究室との緊密な研究連携があり、共同ミーティングの開催など、日々切磋琢磨しています。今年度迎えた学部生4名(男子2名、女子2名)、そのうち2名(男子1名、女子1名)は本研究室で進学することを決めました。就職では、2人は内定を得ています。大学院生ではM1が5人(男子2名、女子3名)で、食物繊維の加工技術や、特殊乳酸菌の代謝経路の解明、亜臨界水抽出技術の応用など様々な研究を活発に行われています。短期留学生(台湾・男子1名)を引き受けています。国際的な雰囲気を醸しながら研究生活を送っています。今年5月から後コロナ時代に迎えました。やっと国際的な交流が再開できました。本研究室の邱泰瑛准教授は、7月中旬北見工業大学の数名の教員の同行で、台湾の輔仁大学へ訪問・交流しに行ってきました。今回の訪問・交流の再開のお陰で、両大学とも交流協定を結ぶ方向へ邁進しています。同窓生の皆様、もし上記内容に興味がございましたら、お気軽にご連絡ください。これからもどうぞよろしくお願いします。

(邱泰瑛 記)

○植物分子工学研究室

 今年度は一気にラボメンバーが11人へ!4年生4名、修士4名、技術補佐員、特任研究員と私という数年前では考えられない大所帯になりました。かつては実験室でこぢんまりと行っていた研究室セミナーも今は会議室じゃないと入りきれなくなってしまいました。研究室からもこれまでにないくらい皆の笑い声が漏れて廊下へと聞こえてきます。

 長かったオンライン制限からも解放されて、8月は帯広へ修士のメンバーと学会発表にも出掛けました。今年度は外部から研究者が訪問したり、企業との共同研究が始まったりと、また数年前のようにさまざまな交流が活発になってきています。年の浅い研究室でしたが、そろそろこれを読んでくれる卒業生も居るのではないでしょうか。研究室は常にオープンなのでいつでも北見に遊びに来て下さい。

(陽川憲 記)

△top


地球環境工学科・地域未来デザイン工学科 地域マネジメント工学コース

 旧マネジメント工学コース、地域マネジメント工学コース卒業の皆さん、元気にご活躍のことと思います。今年度、卒業研究となる地域マネジメント工学プロジェクト(以下、RMEP)に取り組む学生は21人です。21人のうち、8人が工学の専門コース(基盤コース)の研究室で研究に取り組んでいます。そしてこの4月から開設された大学院工学研究科の博士前期課程「マネジメント工学プログラム」には3人が1期生として進学し、後輩の研究指導もしながら自身の研究活動に取り組んでいます。地域マネジメント工学コースを運営する先生方にも2つの動きがありました。一つ目は、RMEPの指導教員として于先生が研究室(経営工学研究室)を構えることになりました。地域マネジメント工学コースとして4つの研究室が活動を行っています。そして、二つ目は、4月より新しく片岡沙都紀先生が地域マネジメント工学コースに着任されました。片岡先生は北見工業大学の卒業生でもあります。地域マネジメント工学コースを担当する先生は総勢8人となりました。より充実した教育・研究活動へと日々邁進しています。今後も地域マネジメント工学コースの発展をどうぞご期待ください。

(コース長:内島典子 記)

○産学官連携価値創造研究室

 産学官連携価値創造研究室(以下、CVR研)卒業の皆さん、いかがお過ごしですか。今年のCVR研は、男子学生4人が配属となりました。今年度から研究室に配属となる学生数が上限5人となり、一時期は11人という大所帯だった頃が懐かしくもあります。今年度からマネジメント工学プログラムの大学院も開講されました。来年度には、CVR研初となる一人の学生が大学院への進学を予定しています。大学院生と4年生との研究室生活になるので、少しずつ先輩から後輩へとCVR研の文化が引き継がれ、CVR研「らしさ」が構築されていくのかな、と今から楽しみにしているところです。

 令和2年度から研究室を一緒に運営してきた于先生は、今年度からは新たに研究室を構えました。現在、于先生の研究室とは月に一度一緒にゼミを実施するなど、研究室同士の連携を充実させています。そして、4月からは新たに片岡先生がCVR研の運営に加わり一緒に活動しています。

 CVR研の卒業生の皆さん、全国各地でみなさんそれぞれに日々奮闘されていることと思います。ぜひ一息をつきたい時など、いつでも北見にいらしてください。大歓迎でお待ちしています。

(内島典子 記)

○戦略的協創イノベーション研究室

 卒業生のみなさん、社会で元気にご活躍のことと思います。「戦略的協創イノベーション研究室(藤井研)」は、スタートして早くも3年目を迎えました。藤井研では、これから到来する超スマート社会(SOCIETY5.0)の実現に向けて、求められる戦略、組織と人財とは何か、地域・社会や企業における課題点は何か、このような問題意識からDX社会が齎す社会・産業・企業のパラダイム変化における戦略・組織・人財・イノベーションの普遍的なモデリングの研究を進めております。北海道のイベーションに資する研究では、北見工大が保有する工学・技術を俯瞰して地域・社会への実装化をテーマに政策的な提言も行っております。9月初旬には、横浜市立大学国際商学部との合同ゼミ合宿を開催し、地域創生に向けたワークショップやカーリング体験(写真参照)等行いました。今年4月から大学院マネジメント工学プログラムが新設となり、社会人の入学も可能となりました。またどこかで一緒に研究出来る日が来ることを楽しみにしています。

(藤井享 記)

○知的財産研究室

 卒業生の皆様、お元気でご活躍のことと思います。2022年に知的財産研究室を立ち上げ、2年目となります。今年度は学部学生2名が在籍しており、うち1名は基盤コースからの希望者ということで、本研究室も少しずつではありますが、学生に浸透してきていると実感しております。本年の学生は、初等教育で利用可能な知的財産学習コンテンツの開発に向けた要件定義や、企業における知的財産を活用した事業戦略に関する特徴抽出をテーマに研究を進めております。また、学生たちと企業訪問を計画しており、研究開発した製品を事業化(商品化)するときの知財戦略として、実際にどのような取り組みが必要で、どのように実施しているのか、学生自身が企業に出向き生の声を聞く、自分たちの足で知りえた知識が研究の刺激になれば良いなと考えております。

 最後になりますが、卒業生皆様のご健康と、益々の御活躍、御発展を心よりお祈り申し上げます。

(三枝昌弘 記)

○経営工学研究室

 卒業生の皆様、お元気でご活躍のことと思います。私(ウ)は2018年に本学に着任しまして、2020年度から産学官連携価値創造研究室に助教として研究室活動に参加していました。2022年度から准教授に昇任し、そして今年度から経営工学研究室をスタートしました。この研究室の一期生として3名がいます。2名が民間企業への就職が決まり、1名が博士前期課程への進学を決めました。また、10月からは留学生(中国)1名が研究生として仲間入りします。

 経営工学研究室では、人の労働力に頼る割合の大きい労働集約型作業における生産効率向上および人材確保をするため、作業現場における生産効率化に向けた人材力向上に対する対処方法に関する研究を取り組んでいます。同窓生の皆様、経営工学研究室に興味がありましたら、いつでもお気軽にご連絡いただければと思います。

(ウ アテイ 記)

△top


○基礎教育系

 卒業生の皆さまにおかれましては、お元気でご活躍されていることと存じます。

 これまで我々の大学での生活に影響を及ぼしていた新型コロナウイルス感染症も、令和5年5月からその位置づけは5類感染症となりました。そのおかげで、学内においても様々な制限が原則解除され、マスク着用等の感染対策は個人の判断のもとでなされ、以前のような授業を行っています。また、今夏は北見においても気温が高い日が続き、猛暑日を数日記録しました。小職の担当する体育実技Ⅰでは、授業中に学生が熱中症にならないように注意を払い、水分補給の休憩をこまめに挟みながら行うほどでした。

 さて、基礎教育系の近況です。数学の山田浩嗣先生が3月にご退職され、現在は非常勤講師として授業を担当されています。そして、来年3月には英語の鳴島史之先生がご退職となります。その他の教員の顔ぶれには今年度とくに大きな変化はありませんが、教員各々は教育・研究に励んでいるところでございます。ところで、「北海道国立大学機構」となって3年目の来年度からは三大学文理融合教育プログラムとして、小樽商科大学や帯広畜産大学にもいくつかの科目を提供することになります。担当教員はいろいろと大変でしょうが、コロナ禍で培ったオンラインやオンデマンド授業のスキルがそこで役立つことになるのではないかと思います。大学を取り巻く環境とそれに伴う変化に対応しつつ、新たなことに取り組んでいるところです。

(系長:柳等 記)

○中里研究室

 卒業生の皆さまにおかれましては、お元気でご活躍されていること存じます。

 早いもので本学に着任して4年になりました。体育実技やスポーツ科学に関する講義を通じ,世の中ではコロナ過の落ち着きを取り戻しつつありますが、コロナ過で失われた学生たちの体力の低下を実感しております。冬季スポーツ科学研究推進センターとしても、毎年冬季スポーツ科学シンポジウムを開催し、北見を含む国内に広くアルペンスキーやカーリングの研究を発信し地域貢献も行っております。また、前回の同窓会誌でお伝えした本学で独自の入試システムである総合型選抜(冬季スポーツ推薦枠)で入学した学生(選手)を育てるアカデミー事業も3年目になりました。工学の知識だけでなくスポーツ科学や競技に必要な知識を学ぶため、本学教員によるメンタルに関する講習会、学外から講師の先生をお招きして栄養講習会やコンディショニング講習会を行っております。アルペンスキーや冬季スポーツが好きな方、スポーツ科学に興味のある方は、本学HPに情報を載せておりますので,ご一読ください。お近くにお越しの際は研究室にお立ち寄りいただければと思います。末筆ながら、同窓生の皆様のご研鑽とご発展を心より祈念申し上げます。

(中里浩介 記)

○青木研究室

 卒業生の皆様、いかがお過ごしでしょうか。着任して3年目を迎えますが、まだまだわからないことばかりで、周りの先生方や職員の皆様にご助力いただきながら業務にあたっております。昨年度は新型コロナウィルス感染症拡大の影響で大人数の講義をオンラインで行っておりましたが、今年度は全ての講義が対面となり、また新しい気持ちで学生の皆さんと接することができております。研究におきましては、17世紀イギリス文学を専門としており、特に女性詩人の作品を扱っております。その中でも、女性の主体性に着目しながらメアリ・ロウスのソネットについての研究を進めてまいりました。最近では、言葉の装飾の内側に詩人の心を隠すような、細密画と類似した技法がロウスの作品内に用いられていることに気付き、視覚芸術的技巧の言語芸術における使用について興味を持っております。末筆になりましたが、同窓生の皆様のご健康とご活躍を心よりお祈り申し上げます。

(青木愛美 記)

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