母校だより 2018(平成30年度)


会誌発行に寄せて

北見工業大学学長(同窓会名誉会長) 鈴木聡一郎

 同窓会の皆様におかれましては、益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。

 本年4月より、新任の学長となりました。今後とも、よろしくお願いいたします。

 3月には、任期満了で高橋信夫学長がご退職されました。39年の長きにわたり、教育・研究、学務・社会貢献、さらに執行部として大学の運営と発展に多大なるご尽力をいただきました。その他、電気電子系の谷本洋先生、総合工学系の河野正晴先生、機械系の宮越勝美先生、社会環境系の伊藤陽司先生と山崎新太郎先生、情報系の三浦克宜先生がご退職されました。先生方におかれましては、本学発展のために多大なご貢献をいただきましたこと、改めて感謝申し上げます。また、伊藤陽司先生におかれましては病気療養中のところ、退職後まもなくご逝去されました。心よりご冥福をお祈り申し上げます。

 私は、平成5年4月に当時の機械システム工学科に採用されて以来、教員として25年間奉職して参りました。特に社会連携推進センター長と冬季スポーツ科学研究推進センター長を兼任していた間には、多くの同窓生の皆様にご協力・ご支援を賜りました。この場をお借りして、心より御礼申し上げます。また新たな執行部は、川村彰理事、柴野純一理事をはじめ、山田貴延副学長、渡邊康玄副学長、榮坂俊雄副学長、三枝広人副学長・事務局長という体制で大学運営を推し進めていく所存です。

 9月6日には、北海道胆振東部地震が発生しました。土砂崩れや液状化現象による直接的な被害に加え、北海道電力苫東厚真火力発電所の一部が破損し、想定外のブラックアウトにより道内の広範囲で停電となり、特に酪農業、製造業、観光産業に甚大な被害をもたらしました。本学は停電に加え、その影響で貯水槽から水を汲み上げるポンプが作動せず、断水状態となったことから、全学閉館せざるを得ない状況となりました。ただ、24時間通電が必要な冷凍室等は、施設課の徹夜作業による自家発電で大きな被害を免れ、学務課の必死の作業により学生の安否確認を迅速に行うことができ、事なきを得ました。

 さて、過日ご報告の通り、本学は平成34年度の経営統合を目標として、帯広畜産大学、小樽商科大学との3大学間で経営改革推進に関わる合意書を締結しました。本学はこれまで、第2期中期目標期間(平成22年度~27年度)で再定義されたミッションに基づき、強み・特色の重点化、グローバル化、イノベーション創出、人材養成の「機能強化」を進めてきました。さらに平成27年に文部科学省により示された「国立大学経営力戦略」の中で、第3期中期目標期間(平成28年度~33年度)で、大学の強み・特色を最大限に生かし、自ら改善・発展する仕組みを構築することが求められたことを踏まえて、3大学連携に合意したところです。異分野の単科大学が連携することで、革新的な教育システムの開発や、単独では困難なオープンイノベーションを実現していく計画です。それぞれの大学の自主性・自律性は維持することが前提の連携ですので、より一層の本学の発展にご期待いただければ幸いです。

 また、本年2月に開催された平昌冬季オリンピックでは、本学出身の鈴木夕湖さんが L S 北見のメンバーとして活躍し、見事銅メダルを獲得しました。男子カーリングでも、軽井沢SCのメンバーとして平田洸介さんがオリンピック出場を果たしました。平田さんは、本学のカーリング部の中心選手としても活躍しており、卒論と修論の研究テーマは I T を活用したカーリング競技の支援システムに関わるものでした。ご存知の通り、北見市常呂町はカーリングのメッカとして有名であり、冬季スポーツの選手育成を工学的側面から支援することも、重要な地域貢献と捉えています。一方、オホーツク地域は農業、水産業、林業のすべてが地域を支える産業となっている特徴があります。これらの一次産業を工学的に支援することを目的に、「オホーツク農林水産工学連携研究推進センター」を7月に設立しました。

 以上のように、本学は地域活性化の中核的拠点となる大学として、着実にその活動範囲を広げているところです。同窓会会員の皆様におかれましては、引き続きご支援・ご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

 末筆ではございますが、同窓生皆様のますますのご健勝とご活躍を祈念しております。

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会誌発行に寄せて

同窓会会長(昭和56年開発工学科卒業) 鳥越 廣美

 同窓会会員の皆様方には、益々ご健勝でご活躍のことと心からお慶び申し上げます。

 今年は、アメリカトランプ大統領による自国第一主義による影響が世界各国に徐々に影響される中、北朝鮮も政策変更し、6月に米朝首脳会談が実現され、世界情勢も刻一刻と変化しております。このような中において国内では、昨年の九州北部災害に引き続き今年は、西日本豪雨災害が発生し、自然災害は猛威を振るっております。さらに、今夏の猛暑は、今までに無いくらいの激しさで、ニュースにおいて毎日のように取り上げられ、40℃近くまでの気温が記録されるありさまでした。また、台風の脅威もあり、本シーズンの9月までに既に20個台風が発生し、5個が本土に上陸しております。この中で、東から西に移動するという今までにないコースを取った台風もありました。まったく、何が起こるかわからない時代となりました。

 このような様々な災害に対して、我々工学系出身の技術者として既に各方面で活躍されている諸先輩の方々も少なくないと思います。また、新技術に大いなる使命を感じている方々も数多くおられることと思います。安全・安心して暮らせる国土形成に寄与すべく、ご活躍の同窓生の皆さんを応援し、さらにご期待申し上げます。

 本学は、開学以来約一万九千人を超える卒業生を配する歴史ある大学となっております。このような中、在学生と卒業生(同窓生)が両輪となって大学を盛り上げて行く必要があります。卒業生は、「官」「民」「学」のそれぞれの立場の中で切磋琢磨し、北見工大の卒業生として隆盛を極めていらっしゃることと思います。

 北見工業大学も時代と共に変わっております。昨年度より、明確な目標に集約され「地球環境工学科」「地域未来デザイン工学科」の2学科制となりました。大きく名称が変わりましたが、エンジニア育成の工業大学としての存在は変わりません。より一層に地域に貢献し、世界へも目を向けることになります。我々卒業生が自信をもってエンジニア部門で活躍し、成果を挙げていくことによって、後輩たちの道を開いていく事ができます。その為にもまず、卒業生間のコミュニケーションを図ることで、横断的技術の様々な知見をヒントにそれらを利用して、各々の立場で新しい技術を開発していく事が可能と考えます。

 本年度より、新たに鈴木学長を迎え、新たな北見工業大学がスタートしております。まさに、新学長の基、新たな北見工業大学がスタートしました。在学生と卒業生の両輪の上に学校があります。この新体制を、同窓会として確実に応援していきたく、在学生・卒業生の皆様方のご協力をお願いいたします。

 同窓会は、皆様方からの入学準備金又は同窓会終身会費で成り立っております。この会費納入率(会費納入者会員数/卒業生会員数)について、同窓会設立当初は60~75%程度、良き時代は85%あり、正に会員が支えている会でありました。しかしながら、近年この納入率は50%を切り45%前後である状況です。現状では、良き時代の貯金を削りながら運営している状況です。この状況は決して、良い状況ではありません。今一度、卒業生、在学生共に、学校の存在を見直し、在学時代の多大な恩を卒業した後、同窓会を通して、受けた恩を返すことを考え直してください。直接、学校にコンタクトを取って実行できる方は素晴らしいですが、なかなか簡単にはこのような方法を取ることはできません。最も簡単に実行できるすべは、同窓会を通して行う方法が誰にでも実行可能な方法です。

 今からでも遅くはありません。在住の支部若しくは同窓会本部へ問い合わせて下さい。同窓会誌に全ての内容は記載されております。この様な意味も含めて、在学生・卒業生の皆様方のご協力をお願いいたします。

 私が所属する関西支部では、昨年学長をお迎えして総会を開きました。この総会には、いつも少人数集合の支部でもありますので、九州支部・中部支部から支援をいただきました。支部だよりをご覧いただければ状況が解るかと思います。今年は、鈴木新学長を中部支部へお迎えし、関西支部が支援し盛大な総会実施を企画中であります。同窓会本部-支部の縦の繋がりだけでなく、支部-支部間の横の繋がりを今年も展開していき、様々な方向から同窓会活動を展開していきたいと思います。是非、皆様方も、隣接支部と協力した活動展開をお願いしたいと思います。さらに、同窓会本部を通じ、本部役員若しくは学長並びに学科の先生方を支部総会へ招き、趣のある総会にし、会員が多く集まる支部活動を展開していただけますように願っております。

 北見工業大学同窓会の基本目的は、「会員相互の親睦を厚くし、北見工業大学並びに会員の隆盛を図ること」であります。つまり、会費納入可否ではなく、工大卒業若しくは教職員(現旧職)の方々が会員であります。50数年の歴史の中に環境・思想の変化、様々な要因がありますが、同窓会員の名のもと親睦・コミュニケーションを図り、お互いの仕事・生活などに役立てる関係を持っていきたいと願っております。

 改めて皆様方にお願いいたします。この目的に従い、同窓会活動の中に入ってください。私が会長に就任し4年目に入ります。何とか皆さまと交流を厚くしたく、業務調整し可能な限り各支部総会に出席するなど、活動してまいりました。普段の生活に流されることなく、もう一面の自分を作ってみてください。皆様方が学生時代に過ごした北見は、今も変わりません。4年又は6年間過ごした北見は、皆様方の第二の故郷であることは間違いありません。今後とも、皆様方と北見工業大学を応援していきたいと思います。

 最後に在学生・同窓生の皆様方からの、同窓会へのご協力をお願い申し上げますと共に、皆様方のご活躍、並びにご家族様と共にご健勝をご祈念申し上げます。

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同窓生の活躍

〇今年も卒業生の協力で技術セミナーを開催

 本学では平成19年から社会貢献の一環として、本学出身の技術士にご協力いただき、技術士の資格取得希望者を対象とした講義や添削指導等による、資格取得を支援する技術セミナー「技術士養成支援講座」を毎年実施しており、今年で12年連続の開催となりました。

 今年の講座は、札幌において、北海道教育大駅前サテライトを会場として、林 克恭氏(昭和59年土木工学科卒 (株)福田水文センター)、岩倉 敦雄氏(昭和59年土木工学科卒 (株)構研エンジニアリング)、小杉 勝則氏(平成2年土木工学科卒 (株)北未来技研)、佐藤 之信氏(平成2年開発工学科卒 (株)豊水設計)、天内 和幸氏(平成8年開発工学科卒 (株)FAプロダクツ)、岩渕 直氏(平成17年土木開発工学専攻修了 (株)構研エンジニアリング)、中本 篤嗣氏(平成14年土木開発工学専攻修了 (株)福田水文センター)の7人の講師陣で口頭試問対策も含め全6回の講義を開講しました。 

 本講座はきめ細かな講義や個人指導を無料で受けられることから、募集と同時に定員に達するほど大変好評を博している講座です。

 当講座から合格された方が、今度は講師としてその経験を活かし、次の受験生の支援を行うというのも特徴的なところです。講師の方々は忙しい仕事の合間を縫って添削作業や試験情報収集、資料作成や講義と献身的に活動されています。

 筆記試験の合格者に対して開講する口頭試問対策も本講座の特徴です。今年も受講生から多数の合格者が出ることが期待されます。

 また、平成23年から開催している土木・建設関係の技術者に最新技術動向や建設コンサルタントを取り巻く状況等について情報提供を行う技術セミナー「建設コンサルタンツ協会CPD認定プログラム」では、9月6日未明に発生した「北海道胆振東部地震」によって、参加申込をいただいた中にも復旧に向けて取り組んでいる方も多く、開催については判断が難しかったところですが、既に多くのお申し込みを頂いていることから、予定通り開催しました。

 本セミナーでは本学卒業生の佐藤 之信氏に加え、本学地球環境工学科助教 川尻 峻三氏、同科准教授 駒井 克昭氏、地域未来デザイン工学科准教授 宮森 保紀氏が講演しました。

 参加者のアンケートでは大変興味深い内容の講義に対する謝辞とともに、次年度以降も引き続き開催を強く望む意見が多数寄せられました。

(研究協力課)

技術セミナー(技術士養成支援講座)開講式で願書記入について説明する本学卒業生の講師陣

技術セミナー(建設コンサルタンツ協会CPD認定プログラム)の受講風景

技術セミナー(建設コンサルタンツ協会CPD認定プログラム)で講演する佐藤、川尻、宮森、駒井の各講師(上から)

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サークル等活動報告

〇ロボコンチーム

 私たち、北見工業大学ロボコンチームは総勢20人という少人数ながらも念願の「学生ロボコン2018」に出場することができました。これも同窓会本部および関東支部の皆様からの応援によるもので、この場を借りてお礼申し上げます。

 さて、本選の結果ですが10年ぶりとなる決勝トーナメント進出を果たすことができました。近年、ロボット技術の高度化が進む中で新たなセンサーや機構を使用することにより、完成度の高いマシンを製作できたことが今回の成績を修めることができた要因と考えています。また株式会社ナガセ様より特別賞をいただくことができました。来年行われる「学生ロボコン2019」でも今年度以上の成績を収められるようチーム一丸となって努力していきます。

 また、北見工業大学同窓会様からいただいた寄付によりロボットに使用する部品を購入することができたことを深くお礼申し上げます。

(チームリーダー 安藤宗嗣 記)

競技中の様子

表彰式の様子

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○カーリング部

 私たちカーリング部は現在55名で活動しています。シーズンオフである現在は週に3回の体育館練習、顧問の柳先生指導の週1回のメンタルトレーニングを行い、週末は常呂カーリングホールに行き、氷上練習をしています。体育館練習では体幹や筋力トレーニングの向上に努め、練習終わりには球技を行い、部員の総合的な体力の向上を図っています。

 また練習だけではなく球技大会、山登り、夏合宿、地域ボランティアへの参加などのイベントも部内で企画し、実行して部活内の交流も盛んです。

 同窓会の方からいただいた同窓会費は、試合でのスコアや戦術を記録するためのiPadの購入に使わせていただきました。

 今年度は7月に常呂カーリングホールで開催されたアドヴィックスカップという大会で4位入賞を果たしました。また、9月末には第29回ユニバーシアード冬季競技大会の日本代表選考会が帯広のカールプレックスおびひろで開催されます。練習の成果を十二分に発揮し、日本代表を勝ち取りたいと思います。応援よろしくお願いします。

(部長 井坪嶺 記)

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=学科だより=

機械工学科

 この春に宮越先生が退職され、鈴木先生が学長に就任したことに伴い機械系教員数が減り、若手と中堅の教員に大きな負担が掛かっています。国の予算カットによって、どこの大学でも教員不足は悩みの種になっているようです。8月の教職員ミニバレーボール大会では今年は残念ながら若手チームが2位になりましたが、平均年齢の低下で学科には活気があります。毎年関東支部にご支援いただいておりますロボコンは、今年は決勝トーナメントに進出し、ミラクルショットが評価されて特別賞をもらいました。トーナメント初戦に今回優勝した東大に当たり負けましたが、他大学よりも9秒ほど長く持ちこたえました。学生らは来年に向けて気を良くしています。9月には星野先生が指導する道内のロボットトライアスロン大会にも出場します。それが終ると次年度のロボコンテーマが公開され、ロボコンチームはそれに向けた作業に追われる日々に戻ります。ロボコンOBは多くの企業で高く評価されており、引き続き大学としても支援して行きますので、応援とご支援の程お願い致します。今年の就職戦線は、製造現場の作業員の確保が益々むずかしくなってきているため、食品メーカーも含め生産ラインの自動化に取り組む企業が多く、製造業からは例年よりもかなり多い求人がありました。名古屋周辺の出身学生が多いせいか、部品メーカーも含めて自動車関連企業からの内定が半分程度となりました。土木系でもハイテク装置を使うようになり、機械系技術者の求人が多くありましたが、まだ機械系の学生には馴染みが無いようです。機械棟(学部改組により11、12号棟に改名)2階の便利な角にリニューアルオープンした「ものづくり工房」は昨年度よりも利用率が倍増し、学部生も簡単な工作の依頼や相談に来るようになりました。その向かい側の一面ガラス張りの多目的ラウンジはOBによる個別企業説明会や学部生等の勉強部屋として活発に活用されています。卒業生の皆様も来学されましたら、時間潰しやお仕事の準備等に気軽にご利用いただけます。日本の産業構造が大きく変革しており、異分野協働による製品開発が盛んになって来ているようです。本学は平成29年度からの二大学科制学部改組により機械系と電気電子系の専門基礎科目を学ぶ145名の学生が今年度後期から2年次となり、平成33年の春からは機械系と電気電子系の技術者とのコミニュケーション・インターフェースを持ちIoT時代のニーズに合った学生を輩出できるようになりますので、ご期待下さい。

(専攻主任 羽二生博之 記)

○材料力学研究室

 卒業生の皆様、益々ご健勝のこととお喜び申し上げます。今年度のスタッフは、柴野教授、大森技術員、吉田の3名です。学生はM2:2名、M1:1名、学部6名の9名です。研究は金属材料の損傷評価を続けています。また、病院や医科大学との連携やカニなど生物硬組織の力学特性評価は強化していくテーマとなっており、今後もこれらのテーマで学会発表などを行っていきます。進路では4年生2名が本学大学院に合格しました。6月に研究室でカーリング体験を行いました。4年生の村上君(カーリング部)の指導により、研究室の皆が大変有意義な時間を過ごすことができました。毎年恒例の大森さんのGo on footでは、OBの廣瀬さん、江口さんにも参加いただきましたので、いつもより賑やかなイベントとなりました。OBの方々には大変感謝しております。来年も参加お待ちしております。末筆ながら皆様のご活躍をお祈り申し上げます。

(吉田裕 記)

カーリング体験(2018年6月16日)とGo on foot(6月30日)

○計算力学研究室

 今年度の研究室のメンバは、佐藤准教授、長谷川技術員、河野のスタッフ3名と、博士前期課程3名、学部7名の学生10名です。これまで通り、スキーブーツや、人体、金属材料の力学特性等を、数値シミュレーションを使って明らかにする研究を行っています。学生達は、研究だけでなく、研究室行事でも忙しそうにしています。8月上旬に、泊まり掛けで、研究室恒例の大雪登山に行ってきました。今年は計算力学研究室のメンバに加えて、大橋特任教授、他研究室の先生や学生達が参加し、総勢二十名以上の大所帯となりました。1日目の夜は冷え込んだものの、天候に恵まれ、昨年度は悪天候のため断念した「お鉢巡り」をすることが出来ました。道中、大雪の雄大な景色に加えて、ナキウサギやヒグマを目撃し、北海道の大自然を満喫出来ました。北見近郊にお越しの際は、是非研究室にお立ち寄り下さい。皆様の近況をお聞かせ頂くと共に、昔話に花を咲かせましょう。

(河野義樹 記)

大雪登山にて(2018年8月4、5日)

○伝熱システム研究室

 今年度の伝熱システム研究室のメンバーは、新たに4名の4年生が配属され、5名のM2、4名のM1、そして山田教授、中西技術職員、羽二生(稔)の総勢16名です。就職活動の状況は、公務員希望の一名を除き、4年生、M2は全員希望通りの会社に内定しました。M2の中垣君、瓶子君、松尾君は10月に北海道科学大学で開催される機械学会北海道支部講演会での研究発表を予定しており、夏休みは原稿の作成に追われています。山田教授は、本年度から副学長として大学の運営にも携わり、日々会議や打ち合わせなどでお忙しいようで、研究室で学生と交流する時間も以前に比べ減ってしまったようです。中西さんはこれまで通り明るく、元気に活動されています。お二人とも定年退職まで残り数年となり、時折その話題が話に上っています。北見にお越しの際は、ぜひ研究室にお立ち寄りください。最後に、卒業生の皆様の益々のご健勝をお祈り申し上げます。

(羽二生稔大 記)

○エンジンシステム研究室

 卒業生の皆様におかれまして、ますますご健勝のこととお喜び申し上げます。平成29年秋の叙勲において、当研究室の前身である動力システム研究室を担当されていた常本秀幸元学長が瑞宝中綬章を受章されました。今年6月に叙勲祝賀会を開催しましたが、開催にあたって、幅広い年代の多くの卒業生の方々から格別のご芳情を賜り、お陰様で思い出に残る叙勲祝賀会を開催することができました。ここに御礼申し上げます。

 今年度のエンジンシステム研究室メンバーは林田准教授、胡杰の教員2名、博士前期課程M2:3名、M1:4名、卒研生8名の学生です。研究の方は、今年は新たに水動力計が導入され低温室のディーゼルエンジンへの接続作業を行ったほか、ディーゼル噴霧燃焼用の新しい定容燃焼器の設計・設置も順調に進められています。これらの装置を用い、今後新しい研究成果を創り出すことが期待されます。課外活動の方は、例年通り生体メカトロ研・計算力学研とともにママチャリレースに参加し、見事に完走し三位入賞を果たしました。今後、何か縁で北見に来られる際に、また研究室に遊びに来てください。末筆ながら卒業生の皆様の益々のご発展をお祈り申し上げます。

(胡杰 記)

常本秀幸元学長の叙勲祝賀会(2018年6月2日)

○流体工学研究室

 卒業生の皆様方におかれましては、例年にない猛暑の今夏も元気に過ごされ、ご活躍のことと存じます。今年度の流体工学研究室は、羽二生教授、小畑技術員と髙井のスタッフ3名と、M2が3名、M1が4名、学部が10名です。修了・卒業予定の学生は9名が就職、4名が進学です。研究は渦構造、流れの非線形干渉、噴流、流力振動の課題に取り組んでいます。羽二生教授は、昨年当欄に記した状況に加えて就職担当も務められ、忙しさは減ることがなさそうです。そのようななか、山登りや川下りに出かけられたり、機械ミニバレーチームにも助っ人参加されたりと仕事内外の活動量も減ることがなさそうです。メリハリ・充実が元気の秘訣とその姿勢を見習います。小畑技術員、髙井も元気にしております。この一年間も数名の卒業生が訪ねてきてくれました。皆様ご活躍の様子でなによりです。来たばかりの方も暫くぶりとなる方も皆様ぜひ研究室まで来ていただき、近況をお知らせください。

(高井和紀 記)

○計算流体力学研究室

 平成30年度は、学部4年生5名と私の計6名で、直接数値シミュレーションを用いて、マイクロスケールの粒子を添加した際に生じる流体乱流の減衰のメカニズムの解明、壁乱流を維持するメカニズムの解明、熱や濃度等のパッシブスカラーの乱流拡散におけるラグランジアン挙動の解明に取り組んでいます。機械工学科1号棟の改修工事が終わり元の部屋に戻りましたが、工事中に壊れたエアコンが無駄に取り付けられたままになっており、昨年に引き続き今年の夏もエアコンなしで乗り切らなければなりません。(7月下旬の時点ですでに夏ばて気味です。)今回の改修における最大のインパクトは、間違いなく、ウォシュレット付きトイレの設置でしょう。もともと個室サイズ程度しかないスペースに2つの小便器と2つのウォシュレット付きトイレが設置されたのですが、学内中から人が訪れるため、以前は閑散としていた3階が随分と賑やかになりました。

(三戸陽一 記)

○応用流体工学研究室

 現・応用流体工学研究室は、1979年に設置された応用機械工学科流体機器学講座から始まっています。この講座・研究室の設立時から教育・研究に携わってこられた宮越先生は、今年3月末で定年退職されました。宮越先生が助教授になられた際に研究室は2つに分かれ、流体制御工学研究室は宮越先生が、応用流体工学研究室は松村が担当することになりましたが、実験装置の共同利用や研究室行事の共同開催など、両研究室は兄弟研究室のように運営されてきました。応用流体工学研究室の主要実験設備の多くは、宮越先生が製作されたものであり、現在でも大いに役立っており、宮越先生には感謝の言葉しかありません。本研究室の卒業生も大変お世話になったことと思います。宮越先生の益々のご健勝をお祈りいたします。

 昨年10月に、改装された研究室・実験室に戻ってきました。スペース的にはあまり変化はないのですが、壁や床がきれいになりました。研究室恒例の行事は、例年通り行われています。卒業旅行は、富良野でスキー、夏のキャンプは沙流川でキャニオニングです。新しくなった研究室・実験室を是非見に来て下さい。

(松村昌典 記)

○生産加工システム研究室

 卒業生の皆様におかれましては、ご壮健にてご活躍のことと存じます。今年度の当研究室のメンバーは以下のとおりです:院生4名(D1:1名、M2:1名、M1:2名)、学部生10名、教員2名(ウラ准教授、久保助教)、技術員1名(杉野技術員)。院生4名の内2名は留学生です。当研究室では主に「3次元プリンターを用いたものづくり」、「Industry 4.0という次世代製造システムの構築」、「超精密表面トポグラフィー」、「持続可能生産と製品開発」、「異なる金属で構成される部品の加工」についての研究を続けています。今年度、当研究室のメンバーは精密工学会主催の国際会議「ICPE2018」や生産加工に関する複数の国内外学術会議に参加します。最後に、皆様のご健康と活躍をお祈り申し上げます。

(4年 斎賀克彦 記)

○生体メカトロニクス研究室

 卒業生の皆様、元気でご活躍のことと思います。今年は、なんと鈴木先生が工大の学長に就任するという大きな出来事がありました。これに伴い、研究室の運営を准教授の星野が引き継ぎました。これまでと変わらぬ研究室へのご支援を賜りますようよろしくお願いいたします。メンバーは、星野准教授、ゾイ助教、楊助教の3名の教員と、M2が5名、M1が6名、B4が12名、さらにD1として国内トップクラスのスキー選手が加わりました。スキー研究ではこれまで以上に成果が挙がるものと期待しています。さらに、農業機械の高性能化の研究に重点的に取り組んでおり、テレビ番組で紹介されるなど軌道に乗りつつあります。今年もママチャリ耐久レースに出場しママチャリクラス3位、4位、14位と健闘しました。ご支援頂いた卒業生の皆様には心から感謝申し上げます。また今年度もロボトラに参加するため準備中です。皆様も研究室に遊びに来てください。

(星野洋平 記)

○知的システム工学研究室

 研究室の名前の由来は、遺伝的アルゴリズム(GA)、人工ニューラルネットワーク(ANN)、機械学習(ML)、人工生命(AL)、エージェント等の技術がスマートエンジニアリング(知的工学)と呼ばれ、これらの新技術を用いて工学的に色々な実問題へ取り組みたいとの思いから付けました。主な研究内容は、進化計算と機械学習による自律的な行動獲得、大規模問題によるハイパフォーマンスコンピューティング、物理法則に基づくアニメーティッドロボットの三本柱となっております。

 研究室では、昨年同様に北海道支部や全国の学会で活発に研究成果を発表しています。また8月中旬頃には、北海道情報大学古川研究室、北見工業大学鈴木研究室と知的システム工学研究室の3研究室で1泊2日の夏旅行(キトウシ森林公園家族旅行村)が開催され、パークゴルフやバーベキューなどで楽しいひと時を過ごしました。

 卒業生の皆様、北見にお越しの際には是非知的システム工学研究室にお立ち寄り下さい。

(渡辺美知子 記)

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社会環境工学科

 同窓生の皆様、お変わりなくお元気でご活躍のこととお慶び申し上げます。同窓生の皆様には在学生のインターンシップや就職セミナーのほか様々な就職支援にいつも大変お世話になっており、この場をお借りして御礼申し上げます。

 まず、悲しいお知らせからお伝えしなければなりません。旧開発工学科時代から40数年に渡り技術職員として土質実験や測量学実習などで大変お世話になった平田広昭さんが、3月2日に行年68歳で除雪作業中の急逝でした。悲報は続きます。同じく旧開発工学科をS51年に卒業後、助手として本学に残り、2002年4月からは助教授/准教授として学生の教育・指導にあたられ、今年3月に42年の勤務を定年退職された伊藤陽司先生が6月13日に行年65歳で急逝されました。昨年の同窓会誌への寄稿にもあるように後年はご専門の地すべり研究以外に防災士として地域防災ボランティアにご尽力されてきました。ご両人のご冥福をお祈りいたします。

 今年4月から就任した鈴木学長新体制へ川村彰教授が理事・副学長に、渡邉康玄教授が副学長に就任しました。また、5月に刷新された学術推進機構として環境・エネルギー研究推進センター、冬季スポーツ科学研究推進センターに加え、新たにオホーツク農林水産工学連携研究推進センターが発足し、川口貴之准教授が副センター長(林業連携)として屋根型林道研究に取り組んでいます。また、昨年発足した「複合型豪雨災害研究ユニット」はユニット長を渡邉康玄教授から早川博教授へ交代し、4番目の研究推進センターを目指しています。また、吉川泰弘助教と富山和也助教が准教授に昇任し、山崎新太郎助教は京大防災研究所斜面災害研究センター(徳島県)の准教授に転出し、新たに国立極地研究所から北極域の気象研究を専門とする佐藤和敏特任助教が転入しました。

 昨年改組された新学科は2年生が10月から2学科8コースに移行し、社会環境工学領域と深く関連する「地球環境工学科・環境防災工学コース」と「地域未来デザイン工学科・社会インフラ工学コース」に配属された学生は、技術士・測量士・土木施工管理技士などの資格を有利に取得できるカリキュラムの下で勉学に励んでいます。一方、社会環境工学科も今年と来年の2年となりましたが、好調な就職状況を新学科へ引き継ぐ上でも、卒業生皆様のご活躍に期待しております。宜しくお願い致します。

(専攻主任 三上修一 記)

○河川防災システム研究室

 卒業生の皆様、お元気でいらっしゃいますでしょうか。今年度の河川防災システム研究室は、渡邊康玄教授のご指導のもと、学部4年生4名、大学院1年生3名、大学院2年生2名の計9名で活動しています。近年の北海道豪雨災害による被害状況の視察や現地調査に積極的な学生が多く、研究を通じて社会に貢献していきたいと考えております。また、卒業や進学に向け、より一層気を引き締めて研究に励んで参ります。

 最後になりましたが、卒業生の皆様、機会があれば是非とも研究室にお立ち寄り頂き、近況などをお聞かせ下さい。研究室一同、皆様のご活躍を心よりお祈り申し上げます。

(M1 秋山瑶貴 記)

○河川・水文学研究室(早川博教授)

 今年の研究室メンバーは院生M2:1名(病気休学中)、M1:1名、学部生:5名で、ゼネコンに2名、コンサルに1名、地方公務員に1名で、1名が未定です。就職が好調なためか、研究室に配属時点で既に内々定が出ている状況で、進学希望者がいないのは残念です。研究は釧路湿原の旧川復元事業や農地から土砂流出抑制対策、その調査にRTK-GPS搭載ドローンを用いた細部測量にも取り組んでいます。また、研究室で以前から利用していたArcGISの全学利用可能なサイトライセンスを導入し、民間・自治体との共同研究も可能です。興味のある方は研究室にお問い合わせ下さい。

 最後に研究室OBの皆様、機会があれば是非とも研究室にお立ち寄り下さい。

(早川博 記)

○環境水理研究室

 卒業生の皆様におかれましてはお元気でご活躍のことと思います。本年度の当研究室は私と学部生4名の計5名で研究を進めております。早々に全員の就職も決まり、今は卒業研究に熱心に取り組んでいる毎日です。ここ数年間、北海道の降雨特性解析として研究を進めてきましたが、今年度は4名全員本州の出身地ということもあり各出身地の降雨特性の解析をしようということで現在解析を進めております。まだ解析の途中ですが同じ降雨でも地域によりかなり雨の降り方に違いがありそうです。

 毎日のように猛暑による熱中症や集中豪雨による浸水被害の報道がなされております。土木の仕事の多くは野外で仕事をすることが多いので皆様も健康に留意され、益々ご活躍すること願っております。

(中尾隆志 記)

○水工学研究室

 卒業生の皆様、お元気でご活躍のことと思います。本研究室は、今年度から新しく新設されました。研究対象範囲を広くして研究を進めていきたいという気持ちを込めて「水工学」という名称としました。「水に関わる自然現象を解明し、その研究成果を社会に実装させて役立てること」を目指していきたいと思っています。本研究室の第一期のメンバーは、M1の松浦悠、4年生の岩崎香月、大村新也、押村星河、小池太郎の計5名の学生と共に研究活動を行っています。

 卒業生の皆様のますますのご活躍を期待しております。北見にお寄りの際は、ぜひお立ち寄りください。

(吉川泰弘 記)

○水処理工学研究室

 卒業生の皆様、如何お過ごしでしょうか。今年度は、駒井先生の指導の下、D1が1名、M1が2名、4年生が5名の計8名の学生が在籍しており、10月には新たに留学生を1名迎え入れます。研究は、コムケ湖、知床、阿寒湖、シブノツナイ湖、藻琴湖、アルジェリアなど、様々な水環境での物質動態や、アマモやサケ、シジミ、猛禽類、等の動植物と物質循環との関わりなどを主なテーマとして、現地調査や分析等を行っています。北見へお越しの際は是非研究室へお立ち寄りください。卒業生の皆様の近況をお話いただけることを心よりお待ちしております。

(M1 広木駿介 記)

○地盤工学研究室

 卒業生の皆様、元気にお過ごしでしょうか。今年の研究室のメンバーは、社会人Drが1名、M1が2名、4年生が4名の7名です。4年生では3名が大学院進学予定で、来年は少しにぎやかになりそうです。研究面は、相変わらず液状化関連とメタンハイドレートです。海洋調査は、6月稚内沖、8月バイカル湖、9月網走沖、11月十勝沖の4回実施しました。バイカル湖には、今年も4年生が参加しました。残念なお知らせがあります。元技術員の平田さんが3月にお亡くなりになりました。残念でなりません。

(山下聡 記)

○凍土・土質研究室

 卒業生の皆様、今年は全国各地で災害が発生し、大変な一年となっておりますが、お元気でお過ごしでしょうか?今年は今のところ屋外での試験施工は行われておりませんが、学生さんはデータ回収や土質試験や模型試験と慌ただしく研究しており、様々な研究機関や企業方が頻繁に訪れる状況が当たり前のように続いております。旧北見競馬場(オホーツク地域創生研究パーク)をお借りした屋外試験もかなり大規模になってきており、今後も幾つかの施工や試験が予定されております。卒業生の皆様、お近くにお越しの際は是非お立ち寄り頂き、近況などを聞かせてください。お待ちしています。

(川口貴之 記)

○寒地岩盤工学研究室

 卒業生の皆様、お元気でしょうか?今年の研究室のメンバーは、教員が中村、渡邊、平松、4年生が池田、高田、中陳、早野、福田、修士が岸川、衛藤、山口、博士が宋の合計12名です。このメンバーで研究やコンパ等楽しく過ごしております。研究室の近況ですが、中村は二度目の就職担当教員です。会社説明会等でたくさんの卒業生が来学してくださり、懐かしい顔に会うことができました。2010年修了の菅原君(JR東)、長谷部君(北王コンサル)にお会い出来たのは特に嬉しかったです。卒業生の皆様、来北の際には、是非、研究室へ顔を出してください。

(中村大 記)

○構造・材料系研究室(維持管理工学研究室・地震防災工学研究室・コンクリート工学研究室)

 卒業生の皆様、いかがお過ごしでしょうか?今年度も構造・材料系の3研究室では、三上教授、宮森准教授、井上准教授、山崎助教、齊藤助教、崔助教、坪田技官、技術補佐員の岡田さん、研究補助員の苅谷さんにご助力いただき、総勢32名で日々研究や講義に励んでおります。大島名誉教授におかれましても、網走測量設計協会の技術講座の関係で大学に定期的にいらっしゃっております。

 維持管理工学研究室では、M2が1名、B4が4名で活動しております。主な研究としては、局部加振法を用いた橋梁損傷位置検出手法の検討、有限要素法を用いRC床版内部の温度変化を用いた損傷検出の検討や鉛プラグ入り免振装置の挙動解析などを行っております。

 地震防災工学研究室では、D2が1名、D1が1名、M2が3名、M1が1名、B4が4名で活動しております。主な研究としては、構造ヘルスモニタリングに関する研究、洗堀方向が橋台の損傷に及ぼす影響、有限要素法を用いた横断歩道橋の動的応答解析や低温環境を考慮した免振装置のモデル化、画像データより対象物のモデル化や構造解析などを行っており。また、今年度より社会人ドクターとして岩渕さん(土木開発7期)が加わり職務と研究に従事されております。

 コンクリート工学研究室では、M2が2名、B4が5名で活動しております。主な研究としては、セメント系材料に生成する自己治癒析出物が結晶系に及ぼす影響の解明、低温環境下における新しい給熱養生システムの構築、コンクリートに含まれる亜硝酸イオン量の測定方法の検討、アスファルトの自己治癒機能に着目した研究などを行っております。

 最後になりましたが、北見へお越しの際は研究室へお立ち寄りください。学生時代の懐かしい思い出や実社会での経験談など、お話いただけることを心よりお待ちしております。皆様のご健勝と益々のご活躍を心よりお祈り致します。

(M2 白川雄太 記)

○雪氷科学研究室

 今年度の雪氷科学研究室の教員はこれまで同様、亀田と大野浩先生、学生はD2が1名(大鐘卓哉、今年度休学)、M1が2名)、4年生が4名です。M1の学生の研究テーマは、カーリング場の氷表面および運動するストーンの解析-カーリングでのストーンが曲がるためのメカニズム解明のための基礎研究-(鹿野大貴)、VR技術を用いた吹雪の視覚的再現に関する実験的研究(堀田美月)です。4年生の研究テーマは、人工雪結晶の生成実験-多様な雪結晶の生成条件の解明-(石山実和)、北海道に大雪をもたらす時の気象条件の解明(小林大貴)、再解析データによる南極ドームふじの気温の推定(前宏樹)、南極氷床表面積雪の比表面積に関する研究(山内将)です。

 白川先生の雪氷防災研究室と合同で実施している夏季の1泊研修ゼミは昨年度までは屈斜路研修所で実施していましたが、昨年度で廃止になったため、今年度は常呂町のネイパル北見で8月31(金)~9月1日(土)に実施しました(写真1)。皆さん、それぞれの研究成果をしっかりと発表することができました。9月1日には鹿野くんが講師となって、常呂カーリングホールにてカーリング体験も実施しました(写真2)。

 9月10日から12日に札幌で開催される予定の雪氷研究大会全国大会では、亀田は「カーリングのストーンが前後の摩擦差で曲がるための条件および可能なメカニズム」を発表し、鹿野と堀田は修士研究の内容を発表する予定でしたが、北海道胆振東部地震のため残念ながら大会が中止になってしまいました。9月下旬に実施している大雪山系雪壁雪渓の測量調査は、高原温泉の緑の沼の少し先まで行き、そこから望遠レンズで雪渓を撮影し、その画像から水平投影面積を推定する「楽々コース」を白川先生と実施する予定です。

 大野先生は8月10日から8月29日までノルウェーのスバルバール諸島のニーオーレスンに出張し、永久凍土に含まれる氷の研究を進めています。先日、2006年度に卒業した櫻田和英くんが遠軽高校の数学の先生として生徒の引率で来て、おみやげ付きで私の教員室に顔を出してくれました。卒業生の皆さんは北見に来ることがあれば研究室に顔を出して下さい。

(亀田貴雄 記)

写真1 ネイパル北見の前での記念写真(2018年9月1日)

写真2 常呂カーリングホールにてカーリング体験(2018年9月1日)

○雪氷防災研究室

 平成最後の夏、各地で豪雨災害や猛暑による熱中症など、厳しい日々が続いています。卒業生の皆さんの無事と健康を祈っています。近況ですが、昨シーズンは積雪断面観測を毎日実施し、広域積雪調査と合わせて164回の観測をしました。調査に関わった皆さんには感謝しています。今年の卒研生は5名、うち1名が大学院に進学します。来年は久々に院生が誕生することになり、中長期的なテーマに取り組めそうです。私はまだマラソンを続けていて、6月にサロマ湖100kmを20年連続で完走しました。若い学生たちと刺激し合って、互いを高めていければと思っています。ご期待下さい。

(白川龍生 記)

○氷海環境研究室

 卒業生の皆さん、お変わりないでしょうか?今年度の氷海環境研究室は舘山先生を代表に特任助教の佐藤先生、非常勤技術員の丸山さん、博士前期過程2名(奥田、照井)、学部生4名(越、竹内、武部、中川)の計9名で日々研究に励んでおります。

(M1 照井雄大 記)

○寒冷地環境工学研究室

 寒冷地環境工学研究室も今年で13年目を迎えました。今年度は4名の卒研生が配属になりました。既にほぼ全員の進路が決定あるいは内定しました。卒業研究のテーマは、今年度はまだ卒業研究のテーマは確定していません。今のところ昨年度に引き続きグリーンランドの浅層コアの密度測定に関する内容や、以前行っていた南極やグリーンランドの氷のX― 線回折測定データの解析やNMRや分子振動に関する量子化学計算に関する内容にする予定です。みなさんも健康に気を付けてそれぞれの場所で活躍されることを祈念しています。

(堀彰 記)

○交通工学研究室

 現在、研究室には、川村教授、筆者(富山)、学生10名が在籍しています。昨年12月に、イタリア・パドヴァ大学との共同研究成果を取りまとめた論文が土木学会舗装工学論文賞を受賞し、人― 車―道路の研究がますます活発化しています。また、今年9月には、博士後期課程の岡部俊幸氏(鹿島道路株式会社)が博士(工学)の学位を取得しました。川村先生は今年度から理事・副学長となりますます多忙となりましたが、研究室一同元気に活動しておりますので、北見へお越しの際は是非お立ち寄り頂き歓談の機会を持てますと幸いです。

(富山和也 記)

舗装工学論文賞

○都市・交通計画研究室

 今年の研究室は研究生1名、大学院生5名と4年生7名で総勢13名の大所帯となっており、久しぶりに机やPCの不足に苦慮しています。一人当たりのゼミ発表も短時間となっていますが、研究の質は下げぬよう努力しています。今年は土木学会全国大会をはじめ、大分で開催される計画学研究発表会や富山先生や北大と共同研究している自転車IRI の研究発表等、多くの学会で研究成果を発表する予定です。今年度の研究テーマは道の駅と自動運転関連の研究や防災教育の継続、さらにサイクルツーリズムや外国人のドライブ観光等、多様なテーマを掲げ研究室一丸となって取り組んでいるところです。

(高橋清 記)

○ハイドレート研究室

 卒業生の皆様におかれましては、お元気でお過ごしのことと思います。ハイドレート研究室では、卒論生の岡本・二階堂・長谷・半田、修士学生の菊池・松田・柿崎、博士学生の小関・伏屋、計9名が在籍し、また研究に興味を持つ3年次以下の学生数名が出入りして、楽しく研究活動しています。海洋調査は相変わらずで、礼文島沖(6月)、バイカル湖(8月)、網走沖(9月)、釧路沖(11月)、と続きます。今年の雪氷研究大会は札幌開催で、研究室から10名近くの学生が参加・研究発表します。北見においでの際にはぜひとも実験室にお立ち寄りください。

(八久保晶弘 記)

△top


電気電子工学科

 同窓生の皆様におかれましてはお変わりなくお元気でご活躍のこととお慶び申し上げます。同窓会の皆様にはいつも大変お世話になっており、この場をお借りして御礼申し上げます。

 例年、異常気象の話題となってしまいますが、今年も異常な高温や大雨による被害のニュースが頻繁に報道され、ついには台風が中国四国地方から九州へと東から西へ進むという前代未聞の事態となりました。大学におきましては、改組から2年目を迎え、旧カリキュラムから新カリキュラムへの移行が進みつつあるとともに、新しい執行部体制での大学運営へと変化の時を迎えております。

 さて、電気電子工学科におきましては、谷本洋先生が定年により退職されました。長年にわたり教育研究にご尽力いただくとともに、学科長ならびに専攻長として学科および専攻の運営にも大変ご尽力賜りました。また、小田原峻也先生が退職され、企業にてご活躍されることとなりました。一方、3月には新しくアシャリフ ファラマルズ先生(電気機械研究室)をお迎えすることができました。アシャリフ先生は、制御系の設計とシミュレーションを用いた評価がご専門で、教育研究に今後のご活躍が大変楽しみです。また、杉坂純一郎先生らが電子情報通信学会 論文賞を受賞されるとともに、田村淳二先生が電気学会 優秀技術活動賞・技術報告賞を受賞されるという大変嬉しいニュースが続きました。

 大学も変化の時を迎えておりますが、これからも引き続き電気電子系教員グループとして教育研究に邁進して参りたいと思いますので、同窓生の皆様におかれましては引き続きどうかよろしくお願い申し上げます。最後になりましたが、同窓生の皆様の益々のご活躍をお祈りいたします。

(専攻主任 黒河賢二 記)

○電気基礎研究室

 卒業生の皆様、今年は例年以上に猛暑が続きましたが、その後、如何お過ごしでしょうか?電気基礎研究室では、今春、技術員の大内さんが再雇用の任期を全うし、退職されました。これまでいろいろとお世話になっていましたが、頼りになる方が居なくなってしまいました。スタッフは黒河教授、川村准教授、岸本助教の3人になりました。所属学生は学部4年生9名、修士1年生3名、2年生4名の合計16名です。修士2年生は無事、就職先が決まり、学部4年生は大学院進学予定が3名、あとは就職です。黒河先生は学科長のお仕事に加え、授業もあり、ご多忙の日々のなか、光ファイバの燃焼伝搬現象のファイバーヒューズの実験研究に学生と取り組まれています。岸本先生は、学生実験などに加え、RFIDを用いた屋内誘導の実験研究を学生と行っています。川村は、相変わらず屋外の UHF 帯 RFID を用いた車両誘導の研究をしています。また今年開設されたオホーツク農林水産工学連携研究センターの一員として、岸本先生達と林業関連の課題にも挑戦しています。今年も複数の卒業生が研究室を訪ねてくださいました。皆様方も近くにおいでの際は是非、研究室に顔を出してください。

(川村武 記)

○応用電気工学研究室

 卒業生の皆様こんにちは。応用電気研究室の橋本でございます。着任してはや7年が経ちましたが、ご挨拶が遅れまして失礼いたしました。今年8月の北見は雨の多い日が続き、多少の過ごしやすさはあるもののなんとなくすっきりしない日が続いておりました。

 本年度、応用電気工学研究室は、教員3名、修士課程2年4名・1年5名・学部4年10名の体制にて活動しております。我々のボス、柴田教授は超電導センサ・超電導材料、酒井助教はコロナ放電,・ホログラム、橋本は、脳波・医療機器の研究に携わっており、同じ電気系とはいえどいろいろな方向へ研究を進めております。学生たちも各教員の指導のもと、和気あいあいとしつつも一生懸命、研究や自己の研鑽に励んでおります。9月現在、修士2年生や学部4年生は、企業からの内定、大学院への進学の決定など、ほぼ進路も決まり少し安心しております。

 余談ではありますが、昨年度は、酒井助教に男の子が、私のところに男女の双子が誕生しました。新たな家族を得て、仕事にも精力的に取り組みたいところです。しかしながら子供の成長とともに親の体力と睡眠時間はどんどん減っていきますので、さしあたりは時間あたりの生産量を上げる必要があるでしょうか。

 こちら北見へ来て7年、さまざまな形で本学の先生方・学生の皆さんにお世話になってきました。赴任当時、北海道とはゆかりのなかった学生あがりの私も今では応用電気研究室の古株となってしまいました。過去に指導したOB・OGが時折、研究室を訪ねてくれるようにもなり、感慨深いものがあります。まだ便りのない他の皆さんはどうしているかな、社会でどんな活躍をしているのかな、と思う日もあります。ぜひ北見の近くにお越しの際は研究室へもお立ち寄りいただき近況などを話してもらえれば嬉しく思います。

(橋本泰成 記)

○電力工学研究室

 平成30年度は、博士後期課程3名、博士前期課程9名、学部5名の全17名の学生と、小原、仲村の合計19名で活動しています。4月入学の博士後期課程の菅さんは旭川高専の職員で、修士及び学部学生と4名のチームで寒冷地植物工場の研究を進めています。本年度は、Chinese National CommitteeとIEEE PES共催の8th China International Conference on Electricity Distribution(中国・天津)に2名の修士学生の論文が通り9月に参加します。また、カナダのトロントで開催されるIEEE Canada Electrical Power and Energy Conferenceに4名の修士学生の論文が通り10月に出張します。さらに、1月にソウルで開催される5th International Conference on Renewable Energy Technologiesに2名の修士学生が参加する準備を進めています。2019年3月卒業・修了予定の学生たちの就職は今年も好調で、中部電力、大王製紙、富士電機、トヨタ自動車、北海道電力などに内定を頂いております。この原稿は9月最初の週(学生の夏季休業中)に記述していますが、講演論文、ポスター、海外出張の準備などで、該当する学生たちは連日夜遅くまで頑張っています。今後も学生、北見工大のご支援を宜しくお願いします。

(小原伸哉 記)

○電気機械研究室

 卒業生の皆様、いかがお過ごしでしょうか。現在、電気機械研究室は、本年度の4月から特任助教としてアシャリフ・ファラマルズ先生(イラン)が新たに加わり、博士課程2名、修士課程6名、学部生10名の学生と田村教授、高橋准教授、梅村助教の総勢22名で活動をしております。

 当研究室の状況といたしましては、主に風力発電に関する研究を行っており、近年の化石燃料の枯渇などによる環境問題や原子力発電所の運転見直しなどの背景から、当研究室の研究テーマはますます重要になってきております。学生は日々研究に奮闘し、その研究成果を札幌で開催された電気・情報関係学会北海道支部連合大会(10月)などの国内学会ほか、スコットランド・グラスゴーで開催されたUPEC2018(9月)、デンマーク・コペンハーゲンで開催されたRPG2018(9月)などにおいて発表を行いました。

 その他、学部生の歓迎会、歓送会、施設見学などの研究室活動はホームページに記載されておりますので是非ご覧ください。(http://pullout.elec.kitami-it.ac.jp/

 卒業生の皆様、ご多忙ではあるかと思いますが、北見にお越しの際は是非研究室にお立ち寄りください。皆様の益々のご健闘とご活躍を祈念しております。

(M2 多田稀美子 記)

RPG2018の会場にて

○集積システム研究室

 卒業生の皆様、いかがお過ごしでしょうか。H30年度は吉澤准教授、大学院生2名、学部生5名の計8名の体制で日々励んでおります。最近は水中音響通信に関する研究活動がメインで今年度も紋別港湾やサロマ湖、東京湾でフィールド試験を行う予定です。谷本先生は3月末をもって定年退職となりましたが、2月下旬に研究室OBの方々を迎えて同窓会&退官記念パーティを行いました。OB17名を含めて参加人数29名と多くの方々が参加し、退官記念講演、品質保証書授与、記念品贈呈など様々なイベントがあり、盛大に終わりました。同窓会&退官記念パーティに参加頂きました皆様に心よりお礼を申し上げます。谷本先生は非常勤講師で週1日大学に来られていますので、北見にお越しの際には是非ご連絡下さい。

(吉澤真吾 記)

○波動エレクトロニクス研究室

 卒業生の皆様、いかがお過ごしでしょうか。2018年度の波動エレクトロニクス研究室のメンバーは大学院生1名、学部4年生10名となっております。また、学部4年生2名の大学院進学が決定しております。

 今年度本研究室では、オープンキャンパスの体験学習を担当しました。補助担当の当研究室の学生と高校生のコミュニケーションがうまく取れ、高校生には楽しんでいただき盛況のうちに終わることができました。

 昨年度は、杉坂先生が筆頭著者である2編の論文で賞を受賞いたしました。一つは電子情報通信学会の論文賞で、2016年10月から2017年9月までの1年間に電子情報通信学会の和文および英文論文誌に掲載された約1500編の論文の中から選ばれた12編の論文に贈られる賞です。もう一つは、電気学会基礎・材料・共通部門の優秀論文発表賞です。受賞に関する詳細と授賞式の様子については大学ホームページに掲載の記事(http://www.kitami-it.ac.jp/about/medal/)をご覧ください。

 近くにお越しの際には研究室にも是非お立ち寄りください。卒業生の皆様のご活躍を祈念しております。

(安井崇 記)

○通信システム研究室

 卒業生の皆様におかれましてはお元気でご活躍の事と存じます。現在、通信システム研究室は柏教授、田口准教授の教員2名、学部生8名の計10名で日々研究に励んでおります。また、来年度は1名が本学大学院に進学する予定です。

 本研究室では、現在、主に第5世代移動通信で候補となっている6GHz以上の準ミリ波・ミリ波帯の電磁波が人体に与える影響について研究を行っております。現在、本研究に関連する研究として科学研究費2件、総務省委託研究費1件の計3件が採択され、研究室一丸となり本テーマに精力的に取り組んでおります。また、マイクロ波・ミリ波・光波の数値計算に関する基礎的研究、GA、PSO、ニューラルネットワークなどの人工知能を用いた最適設計などの応用研究も幅広く行っております。更に、柏教授及び田口准教授は電子情報通信学会エレクトロニクスシミュレーション研究会の専門委員として、研究会、ソサエティ大会、総合大会などで活発に発表するなど学会活動も活発に行っております。

 尚、研究室の近況は通信システム研究室ホームページ(http://kashiwa-lab.net/)にて公開並びに随時更新しております。お時間がある時にでもご覧頂けると幸いに存じます。

(田口健治 記)

○集積エレクトロニクス研究室(旧電子物理学研究室)

 暑い日が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?

 野矢先生は特任教授の任期も終わり、今は非常勤講師として週1回大学に来られています。佐藤先生と私(武山)は相変わらず、毎日ドタバタしながら実験や研究に勤しんでおります。今年は、社会人ドクターの北田さん(富士通研)がメンバーに加わり、学部学生5名の内、2名が大学院進学の予定なので、少しずつ賑やかになってきました。研究も、従来からの最先端での配線関連の仕事は、北田さんのおかげで加速しています。一方、食肉や熟成に関する研究は、大学の広報誌にも取り上げられ、安井崇先生や高橋理音先生にもご協力いただきながら進めています。また、佐藤先生はHW-CVDという国際会議の論文委員となり、私はADMETAでは論文委員長、そしてSSDMではエリア3のチェアとなり、国際的にも研究室の認知度が上がってきています。

 卒業生の皆さんも、お近くにお越しの際は研究室に遊びにいらしてください。最近は合同企業説明会にご参加いただき、その後研究室にも顔を出してくれる卒業生が増えています。是非、懐かしい思い出話と測定し終えたエゾシカ肉や牛肉を肴に楽しいお酒を飲みましょう。

(武山真弓 記)

△top


情報システム工学科

 卒業生の皆様、お変わりなく元気で御活躍のことと思います。情報システム工学専攻の近況を御知らせ致します。

 先ず御伝えせねばならない事は、栄坂先生の副学長就任でしょう。小樽商大、帯広畜産大との連携構想や文科省との折衝などで大変忙しくしております。皆さんも御存知の様に、大変誠実な栄坂先生ですので、あまり無理せずと思っております。また、三浦先生も地域未来デザイン工学科の学科長に就任され学科運営に奔走されております。しかしさすが三浦先生、余裕でこなしております。更に、三波先生は学長補佐に就任し、一層クールに影のドン(?)として活躍されております。さて、寂しい事では有りますが、河野先生が3月で退官されました。情報システム工学専攻の御意見番の退官は残念でなりませんが致し方ありません。しかし、後任として大阪大から松田一徳氏が准教授として着任され、数学に爽やかな風を与えてくれています。また、今年度8月から、情報システム工学科の事務を担当されていた土山さんの後任として鈴木里美さんが着任し、土山さん同様、頼りない専攻主任のサポートをしてくれています。鈴木正清先生は復職され、まだ健康そのものとは言えませんが、今年度中には元気に理屈をこね回すようになるでしょう。

 大学の改組から1年、小樽商大、帯広畜産大との連携構想など学内外の環境は大きく変わろうとしておりますが、職員一同変わりなく教育・研究に頑張っております。卒業生の皆様におかれましても、社会の変化に惑わされる事無く、一層の御活躍を願っております。

(専攻主任 山田浩嗣 記)

○知的システム設計分野

●システム制御研究室(榮坂俊雄研究室)

 卒業生の皆様お久しぶりです。今年4月から榮坂先生が副学長となられ、その忙しさゆえに、当然今まで通りとはいきませんが、昨年4月に研究室スタッフの一員となった佐藤先生が学生の研究指導などをフォローしてくれ、今のところなんとか上手くまわっています。

 研究は、制御系のシミュレーションの他、ロボットやスマートフォンを使ったもの、クラスタリングによるデータ解析、麻酔投与の最適化など多岐に渡っていおり、制御理論だけでなく様々な分野の知識が求められる課題に取り組んでいます。例年だと、就職活動や大学院試験などで研究はどうしても遅れがちでしたが、今年はM2学生の進み具合がよく、この調子だと秋口の学会などに参加できそうです。

 最後に、採用活動や学会などで来学された折には、焼肉やカーリングで有名になった銘菓などを堪能するとともに、学生にとって良い刺激になると思いますので、ぜひ研究室にもお立ち寄り頂き、在学中や卒業後の経験談などを聞かせください。

(宿院信博 記)

●情報通信システム工学研究室(中垣研究室)

 卒業生の皆様いかがお過ごしでしょうか。当研究室では、中垣、技術員の宇野さんをはじめ、院2年生1名、学部4年生4名、3年生4名が日々ゼミや研究に励んでいます。院2年生、学部4年生は全員就職希望で、夏休みに帰国して就職活動をしている留学生を除き、全員内定をもらうことができました。苦戦を予想していた学生も、売り手市場に助けられ、何とか決まってほっとしています。研究では、音声分析、騒音抑圧法の開発、音声の主観評価システムの構築をすすめています。宴会関連では、今年も日本酒好きの学生が少なく、宴会用に日本酒の銘柄を選ぶ楽しみも半減しています。定政君は「ピザ鍋」→「ポタージュ鍋」→「グラタン」と進化しています。毎年7月恒例の焼肉は、今年も三浦研究室と合同で行い、親睦を深めました。当研究室出身の OB・OG の皆様、近くにお越しの際には是非お気軽にお立ち寄り下さい。

 追伸:増田君は私の居るときに来てください。

(中垣淳 記)

●鈴木育男・岩館健司 研究室

 卒業生の皆様、お元気でご活躍のことと思います。本研究室は、M2:2名、M1:1名、4年生:7名が在籍しており、講義で在籍している3年生を含めると15名と研究室のキャパシティを超える状況となっております。学生たちとともに、日々、ゼミや研究に励んでおります。現在、研究室では、(1).運動学習支援に関する研究、(2).群れ行動の創発・行動最適化に関する研究、という2テーマを基盤に、(3).タマネギ形状の自動判別に関する研究、(4).ローンを用いた放牧牛管理システムに関する研究など、北見の地域性に合わせた農業分野の研究にも取り組んでおります。卒業生の皆様、お近くにお越しの際は是非お気軽にお立ち寄りください。

(鈴木育男 記)

●信号処理研究室(鈴木正清教授)

 皆様、いかがお過ごしでしょうか?信号処理研究室を運営する教員鈴木正清は、2017年11月から2018年7月までの間、食道がんの治療に専念するために勤務から離れ、研究室の運営を一時的に停止しました。現在教員は、職場に復帰し、もっぱら「センサアレイ信号処理」の研究に力を入れています。

 卒業生の皆様、くれぐれも身体に気を付けて健やかにお過ごしください。近くにお越しの際には是非ともお立ち寄りください。

(鈴木正清 記)

○知識工学分野

●医療情報・医用画像工学研究室(早川吉彦研究室)

 博士後期課程の在籍していた孫氷玉さんには、2018年3月に学位が授与されました。学術論文は雑誌“Oral Radiology”に掲載されています。早川は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)に採択された2017年度・先導研究「ロボット撮影による高解像度再現可能な三次元モデルと社会実装具体化の研究開発」に参加しました。「富士フイルムチーム」なのですが、久しぶりに「アウトドア実験」を行いました。

 2018年3月に卒業した卒研生5名は、3Dモデリング、顔画像認識・コンピュータ・ビジョンの応用、Augmented Reality等の研究を行いました。今、学生実験室はGPUマシンが何台もあるVR (Virtual Reality) Laboratoryです。ここ数年、このVRや「瞬き(まばたき)と咀嚼(そしゃく)の解析システム」を、研究室見学や出張講義で高校生にデモンストレーションする機会に恵まれています。昨今、後者を「もぐもぐシステム」と称しています。写真は、2018年9月21日、帯広市内で行われた「マイナビ進学フェスタ」の体験ブースの様子です。

(早川吉彦 記)

マイナビ進学フェスタ・体験ブース(2018年9月21日、帯広)

●テキスト情報処理研究室(桝井・プタシンスキ研究室)

 研究室の起ち上がりから今年で10年目という節目の年を迎えておりますが、今年の4月からプタシンスキ先生が准教授に、10月には桝井先生が教授に就任されました。プタシンスキ先生は研究室を受け持たれましたので、さらに巨大化し国際色豊かな総勢28名の研究室となりました。先生方のご就任もあり、研究室の熱量が一層高いものになっています。

 また、D3のPawelLempaさんが秋季卒業され、PengLongさんは交換留学期間を終え中国に帰国しました。

 「自然言語処理」「カーリング情報学」「観光情報学」の分野で研究を行っており、M2、D1が無事に国際学会発表を終え順調です。

 出張等で北見にお越しの際は是非研究室にお立ち寄りください。皆様のご健康とご活用を祈念しております。

(熊本慎也 記)

●知識情報処理研究室(前田康成研究室)

 平成30年度の前田研は、M2小原君、兜君、B4勝田君、黒田君、山下君、B3恒成君、森田君、山田君、研究生曹君の学生9名と助教の山内先生、技術員の奥山様と前田というメンバーです。平成28年度に前田が潰瘍性大腸炎で大腸全摘出となり、オストメイトの仲間入りした後も引き続き療養中のため、少人数となっています。

 院生、学部生、研究生の皆さんはマルコフ決定過程の各方面への応用、食材シソーラスやレシピ発想支援に関する研究などを行っています。

 プライベートや出張でオホーツク方面にお越しの際には、ぜひ研究室にお立ち寄りください。

お待ちしております。療養の関係で前田が不在の場合も多いのですが、山内先生や奥山さんもいますので、ご安心を。

(前田康成 記)

●核科学情報工学研究室(升井洋志研究室)

 核科学情報工学研究室の升井です。この研究室を起ち上げて14年が過ぎました。今年度から新たに特任助教のShao先生も加わり、研究室の活動を活性化させています。昨年度から研究テーマを「学術情報データベースのオープンサイエンス化」と「数理的手法を用いた観光支援」という二本立ての方向性を明確に打ち出しており、原子核反応データベース研究開発センターや網走バスといった他機関との連携も進めています。サイエンスにおけるICT活用と、地方のくらし・観光にICTを活用する取り組みを行っています。

(升井洋志 記)

○光情報工学分野

 卒業生の皆さんお元気ですか?「光情報工学分野」は光学、光情報工学および画像処理に関連した研究を行ってきたメンバーが集まってできました。所属メンバーは、亀丸俊一教授、三浦則明教授、原田建治教授、桑村進助教、原田康浩准教授、曽根宏靖准教授に、平成30年3月より赴任されました澁谷隆俊特任助教を加え、合計7名です。澁谷先生のご専門は、天文学、画像処理であり、三浦研究室の下でご研究されています。

 平成30年度、亀丸研究室は大学院1年生の佐々木優弥、情報4年生の桐生雄大、長谷川京介、東口秀行、松崎建、三上由人の5名に加え、3年の CS セミナー生、齊藤健一郎、佐々木秀(マネジメントコース)、藤澤奨馬、松尾健 4名の総勢10名で構成されます。研究テーマは、デジタル教科書の開発、観光情報特に温泉観光地情報の効果的発信などで、4年生だけではなくセミナーの学生たちもみなそれぞれのテーマを持ち、研究に

取り組んでいます。大学院の佐々木は11月の学会発表目指して、研究推進とそのとりまとめに忙しい毎日です。

 三浦研究室では、M2の鈴木、本間、M1の板坂、小野、菊池、4年の馬屋原、大場、鹿田、末武、高谷、羽山、3年の蘆田、佐賀野、坂本、本田、の総勢15名が三浦教授、桑村助教、澁谷特任助教の指導のもと、補償光学、天体画像処理、道路画像処理などの観測、実験、ゼミに励んでいます。

 原田建治研究室では、M2のチン、M1の桜井、柴田、4年の立花、宮野、森、和久田、小池、3年の小林、藤原、吉田、齋藤の総勢12名がホログラム、偏光色、光学教材開発などの卒業研究や、セミナーに励んでいます。特にM2のチンは、昨年の国際会議でポスター賞を受賞するなど、輝かしい業績を残しています。

 原田康浩研究室は、学部4年の酒井、境原、城、富永、前野、3年の菊地、坂田、舟橋の合計8名の学生がディジタルホログラフィ、斜め写真視点補正、空港滑走路の積雪光モニターシステムの開発、玉ねぎ選果機の自動化・AI化などの研究に励んでいます。「玉ねぎ選果機…」の研究で使用する玉ねぎはJAきたみらいさんから豊富に提供いただいており、実験を終えた後にはみんなで玉ねぎを利用した健康レシピの開発研究も進めています 。

 曽根研究室では、M2の荻原、竹内、M1の植田、小田、4年の、有木、佐藤僚二、塩口、前澤、馬場、高田、3年の今野、古屋、真砂、藤澤の総勢14名とこれまでにない人数で構成されました。研究テーマは、超短パルス発生器の作製、空間光変調器を用いた光情報処理、LCDパネルを用いた可視光動画通信、太陽光採光システムを用いた太陽光励起レーザの開発、光ファイバカプラ製造装置を用いた光デバイスの開発などで、皆それぞれの研究に取り組んでいます。

 OB、OGの皆さん、北見へお越しの際には、研究室へぜひお立ち寄りください。焼肉の街北見の夜の繁華街で、お互いの近況報告で盛り上がりましょう!

(原田康浩 記)

△top

○情報数理科学

 情報数理研究室では昨年度この場で近況報告を書きませんでしたので2017年の話から始めます。2017年3月に渡辺文彦先生が防衛大学校へ異動されました。それに伴い、いくつかの授業で2016年3月に退官された今井正人先生に非常勤で再びお世話になることとなりました。また学部改組に伴い、数学の講義のクラス分けなどにも変化がありました。2018年3月には河野正晴先生が定年退職され、IR(Institutional Research)の教員の中野雄史先生が東海大学に異動されました。2018年4月から松田一徳准教授(専門は可換環論)、またIRの教員として中村文彦特任助教(専門は力学系)が着任されました。ここ数年で数学の教員が大きく入れ替わり、大学としても2学科に大きく変わりましたが、今後も数学の教育、研究に頑張っていきます。

(蒲谷祐一 記)


バイオ環境化学科

 卒業生の皆様、お元気でご活躍のことと思います。今年は北海道でも大きな地震が発生し、北見工業大学では直接的な被害は無かったものの全道停電の影響を受けました。日頃の災害への備えはもちろん、いざというときの対策の大切をつくづく思い知らされた次第です。

 今年3月には当学科に近藤寛子特任助教が着任されました。計算機科学が専門で当学科ではこれまでにない専門分野であり生体分子の相互作用を理論的に解析する研究などが大きく前進するものと期待しているところです。当学科では実験系の研究室が多いことから多くの先生方や学生との共同研究も期待しています。

 今年度は改組2年目となり、当学科も新しいシステムでの教育研究を行っています。科学技術も社会も急速に変化し、経験が役に立たなくなる時代にも対応できるような基礎学力を持った人材育成を行いたいと考えています。そのために教育研究の中身を充実させたいと願っています。教員と在校生が共に築き上げていくことはもちろんですが、社会でご活躍されている皆様のご意見をお寄せくだされば幸いに存じます。

(学科長 齋藤徹 記)

○環境分析化学研究室

 昨年度は修士2名が修了し、学部生7名が卒業しました。卒業生のうち、5名が進学し、2名が当研究室、3名が他研究室で元気に研究を行っています。社会人となられた方々からは、各分野で楽しくご活躍されていると聞きます。卒業生、修了生の皆様の一層のご発展をお祈り申し上げます。現在の研究室の構成は、中国からの留学生も加わり、邱 泰瑛助教、博士前期課程2年 2名、同1年 3名、学部4年 5名と私です。誕生会に全員が集まることが益々難しくなってきました。ご報告が遅くなりましたが、3月に修了された大谷裕介君の昨年8月に「分析化学」詩に掲載された論文が「若手初論文賞」に輝きました。7月に開催された分析化学会北海道支緑陰セミナーでは、M2の久保竜太郎君と4年の児玉康輝君がポスター賞を受賞しました。さらに、M2の大岩真子さんと、M1の野村詩織さんが、台湾で開催されたThe 4th International conference on Water Resource and Environmentにおいて研究成果を発表し、台湾の大学と研究交流を行いました。今後の発展が楽しみです。8月4日には大学主催の「おもしろ科学実験」が開催され、当研究室でも昨年に引き続き、「天然色素で絞り染めDIY!」をテーマとし、大勢の小学生と楽しいひとときを過ごしました。その様子は翌日の北海道新聞に掲載されました。昨年度は改組元年。新しいカリキュラムの立ち上げに皆様の多大なるご尽力を賜りました。この場を借りて御礼申し上げます。社会の変化の速度は益々速くなっていますが、大学の教育研究も将来を見据えたものでなければなりません。鍵はパスツールの残したChance favors the prepared mind.という言葉の中にあります。皆様の益々のご活躍とご多幸をお祈り申し上げます。

(齋藤徹 記)

○精密有機資源化学研究室

 卒業生の皆さん、お元気でお過ごしでしょうか。「平成30年7月豪雨」で被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。逸早い復旧がなされていることを願っております。また、全国各地で猛暑日が続きましたが、皆さんがお住まいの地域は今夏いかがだったでしょうか。

 今年度の研究室は修士2年3名、学部4年3名の少数精鋭で頑張っています。今年は早々と全員が就職の内定を頂きました。学生6名全員が修了・卒業して就職しますので、来年度からは大学院生がいなくなります。私は5月よりアドミッションセンター(入試関連の業務)長になり、忙しい日々を過ごしています。4月に浜舘(平成28年博士修了)、6月に齋藤(昭和60年卒業)、7月に山崎(平成15年修士修了)、8月に相樂(平成29年修士修了)の各氏が訪れてくれました。9月には学生と日帰りで(屈斜路研修所が閉鎖されたので)オンネトー、摩周湖、硫黄山をドライブする予定です。

 北見にお寄りの際は、ぜひ研究室にお立ち寄りください。皆様のご健康とご活躍をお祈りしています。

(星雅之 記)

○生物化学研究室

 我々の研究室は、吉田孝教授、宮崎健輔助教、本間雄二朗助教、今年3月より着任された近藤寛子特任助教を加え、オヨンデルゲル研究員および博士後期課程5名、博士前期課程2名、学部4年生7名とで日々研究に勤しんでおります。今年3月に博士後期課程を修了したグリボスタンさんは4月から研究員をしていましたが、広島県内の電気系メーカーに就職が決まり7月に巣立ちました。

 研究内容は、機能性(生理活性)多糖類の研究、セルロース素材からバイオエタノールの製造、環境調和型プラスチック材料の開発、北見地域に密着した作物の育種研究、タンパク質の分子動力学シミュレーションと多岐にわたるテーマを取り扱っています。同窓生の皆様で、上記の研究内容に興味がある方がいらっしゃいましたら、お気軽にお声をかけてください。

(宮崎健輔 記)

○生体分子化学研究室

 お元気ですか。昨年度も書きましたが、今年は新学科になって2年目です。両学科の講義が入り混じり、例年になく授業が大変です。これまで担当してきた講義も続々と終了し、皆さんといっしょにやった有機実験や高分子化学も終わりました。北見はカーリングで有名になりましたが、その他は大きなニュースはありません。皆様のご健康とご活躍を祈念しています。

(服部和幸 記)

○無機物理化学研究室

 >スタッフ:岡﨑准教授。>学生:博士前期2年2名、1年1名、学部4年3名の総勢6名。進学希望者は1名。就職戦線は全員一次内定済。>大学祭はオープンキャンパスで参加し、新エネルギーについて説明。人が入れるシャボン玉、瞬間アイスは子供に大人気。>今年も美幌小学校でソーラーカー工作を行い、小学生と給食をいただく。「科学の祭典in美幌」や「北見科学の祭典」と同様に理科離れを食い止めるように活動。>秋の触媒討論会は北海道教育大学函館校。今年は研究室総出で参加し、運営を手伝う。その後函館観光を満喫しました。>ホームページ公開中。リニューアルは思うように進まない。((http://www.chem.kitami-it.ac.jp/ipc/index.html))>岡﨑:De-NOx反応、メタン直接分解、廃プラスチック接触分解に研究を展開中。触媒学会討論会委員、経営委員で会議で飛び回っています。また、オホーツクエネルギー環境教育研究会委員長として、網走管内小中高の先生と連携を模索中。出張講義でも飛び回っています。>今年も多数のビール券ありがとうございました。卒業生のなんでも相談をいつでも受け付けます。0157-26-9420(岡﨑)、FAX 0157-24-7719。zaki@catal.chem.kitami-it.ac.jpまでメールを。

(岡崎文保 記)

○天然物有機化学研究室

 本研究室は今年度で3年目となり研究室としての雰囲気も作られてきたように思っております。今年度のメンバーは筆者(霜鳥)と学部4年生3名の合計4名です。就職希望は2名で6月には内々定をいただいており安心しております。研究活動は“香料化合物の光学活性体合成と香気評価”や“抗酸化活性や抗菌活性をもつ化合物の合成”、“酵素処理によるハッカ精油抽出への影響”をテーマとして行っております。北見はハッカの町としても知られているので、本研究室の研究が少しでも地域に貢献できればと考えております。学部4年生しかおりませんが、来年1月に開催される化学系学協会北海道支部2019年冬季研究発表会での発表ならびに卒論発表会を目標に日々研究活動に勤しんでおります。最後になりますが、卒業生の皆様の益々の御活躍、御発展をお祈り申し上げます。

(霜鳥慈岳 記)

○生物無機化学研究室

 卒業生の皆様、お元気ですか。2018年度のメンバーは、菅野の他に、M2 2名、M1 1名、4年生3名の総勢6名と、例年より少人数です。“無機材料の機能を活用する”という大テーマのもと、アパタイト、ホタテ貝殻(炭酸カルシウム)、無機層状化合物を用いた抗がん剤やタンパク質の吸着・徐放材料や環境浄化材料の開発に関する研究を行っています。

 学会活動に関しては、7月に2名のM1と日本化学会北海道支部2018夏季研究発表会(北見)、8月に化学工学会室蘭大会2018(3支部合同大会)(室蘭)に参加しました。後者において、当研究室所属の3名の院生が、学生特別賞(1名)および学生奨励賞(2名)のトリプル受賞という快挙を遂げ、一同喜んでいます。また、10月には、2名の院生とともに中国、武漢のワークショップに参加の予定です。

 最後になりましたが、皆様の益々のご健勝を祈念しております。機会があれば、研究室にも是非足をお運びください。

(菅野亨 記)

新歓コンパにて(2018年5月)

○食品栄養化学研究室

 今年度の学生の構成は、学部4年生3名(奥泉文菜、原樹利亜、山本凌太)、博士前期課程1年1名(東狐吏音)、博士前期課程2年1名(安永亜花里)、博士後期課程1年1名(アヌ)です。修士2年1名、学部4年1名が民間企業への就職、2名が大学院進学予定です。昨年度から引き続き、黒ニンニク、シーベリー、ハッカなどのアレルギー抑制作用および活性酸素ストレス抑制作用に関する研究について、培養細胞を用いた実験により進めています。同窓会の皆様の御指導・御鞭撻をよろしくお願い申し上げます。

(新井博文 記)

○環境有機化学研究室

 卒業生の皆様におかれましては、お元気でご活躍のことと存じます。

 今年度の環境有機化学研究室は、兼清准教授と学生4名および技術補佐員1名から構成されています。今年8月からは、財団からの助成を得て企業との共同研究が始まり、ホルムアルデヒドセンサーの実用化へ向けた検討を進めていくことになりました。思いつくままに始めた研究が科学的知見をもたらし、さらには世の中の役に立つ技術へと実を結んでいくのは、研究者冥利に尽きます。これまでの皆様からのご支援に感謝するとともに、引き続きのご支援をよろしくお願いいたします。

(兼清泰正 記)

○食品科学研究室

 同窓生の皆様には、お元気にご活躍のこととお喜び申し上げます。当研究室では、本年3月に、学部生6名が卒業しました。今年度は、修士2年生が2名、修士1年生が1名、4年生3名の6名の学生が在籍しております。就職希望の大学院生2名と学部生2名は、民間企業に内定しております。また、当研究室では、現在、シイタケの分子育種、シイタケ分泌型ラッカーゼ発現機構の解析、農産物のきのこ発酵とその解析などの研究に取組んでいます。皆様のご活躍とご健康をお祈り申し上げますとともに、今後のご支援・ご指導をよろしくお願い申し上げます。

 なお、本年は、当研究室を平成26年3月に卒業した鈴木夕湖さんが、2月の平昌オリンピックのカーリング女子で銅メダルを獲得し、3月には、本学初の栄誉賞が授与されました。今後ますますの活躍が期待されております。皆様にもぜひ応援していただきたく、よろしくお願い申し上げます。

(佐藤利次 記)

○バイオプロセス工学研究室

 同窓生の皆様、お元気でご活躍のことと思います。

 3月には3名(学部2名、修士1名)が社会に巣立っていきました。それぞれの新天地で活躍されていることと思います。在学生進路については、就職希望の学生(修士3名)は就職先が内定しており、大学院博士前期課程進学予定は3名、後期課程進学予定1名となっております。

 今春、北見で開催された生物工学若手研究者の集いでは、研究室学生4名がポスター賞を受賞しました。今秋は生物工学会(大阪)や化学工学会秋季大会(鹿児島)で複数の学生がポスター発表を予定しています。参加学生については、多くの学外研究者との議論を糧にさらに飛躍を期待しているところです。また、本年度はFOOMA JAPANアカデミックプラザ、イノベーションジャパン、バイオジャパンなどの産官学マッチングイベントにも積極的に出展しています。民間企業との共同研究も増加しており、学術研究に留まらず、実用化を意識した研究展開を進めています。また、昨年度、修士を卒業した加藤勇太さんが共同研究者として、大学で研究に励んでいます。

 自主自立をモットーに自立した技術者の育成をモットーに、学生、スタッフ一同、教育研究活動に邁進しております。卒業生の皆様のご支援・ご高配いただければ幸いです。最後になりましたが、卒業生の皆様のご健康とご健勝をお祈りいたします。

(小西正朗 記)

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マテリアル工学科

 卒業生の皆様におかれましては、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。

 川村みどり先生から引き継ぎ、本年度よりマテリアル工学専攻主任、マテリアル系教員グループ長を務めさせて頂くことになりました。

 まず、現旧教職員の動向をお伝えします。本年3月、機能材料工学科の設置当初から本学科の教育研究に長年ご尽力頂いた高橋信夫前学長が退職されました。工業化学科にご着任されて以降、マテリアル工学科だけではなく、北見工業大学全体の発展に多大なご貢献を賜りました。本学卒業生として、また本学教職員として、深く感謝いたします。

 本年度、本学卒業生の木田真人先生が4月に着任し、マテリアル系教員グループに加わっております。6月には大津直史先生が教授に昇任されました。

 さて、昨年の改組により、現3年生がマテリアル工学科最後の学生になります。また、マテリアル工学科棟は15号館と改称されました。大学院改組や道内3大学連携も控えており、北見工業大学は大きな変革の時を迎えています。この機に是非、母校を訪ね、恩師との旧交を深め、皆様の近況も知らせて下さい。

 最後になりますが、卒業生の皆様のご健康と益々のご活躍を祈念致しております。

(専攻主任 村田美樹 記)

○電子材料研究室I

 卒業生の皆さん、いかがお過ごしでしょうか。

 本年度の電子材料研究室Iのメンバーは、阿部先生と金のスタッフと学部4年生9名、大学院薄士前期課程10名(M2・4名、M1・6名)です。学部4年生のうち中居君が大学院薄士前期課程、M2のChung君が後期課程に進学予定であります。主な研究テーマは、水酸化薄膜を用いたエレクトロクロミック素子の研究とナノ構造体の太陽電池やキャパシタへの応用などデバイスの特性評価や性能向上を目指し、学生とともに日々熱心に研究に取り組んでおります。

 今年も8月のIME(エレクトロクロミックに関する国際会議、千葉)とIMID(ディスプレイ材料に関する国際会議、Busan、韓国)を含め、9月の応用物理学会(名古屋)、10月のAVS(真空技術を使った薄膜材料の作製に関する国際会議、Long Beach、アメリカ)など多数の国際・国内会議で学生の参加も積極的に指導しています。

 卒業生の皆さんもお忙しいとは思いますが、北見近くにお越しの機会がありましたら、ぜひお越しください。皆様のご健康とご活躍をお祈り申し上げますとともに、今後のご支援・ご指導を宜しくお願い申し上げます。

(金敬鎬 記)

○電子材料研究室II

 卒業生の皆さん、いかがお過ごしでしょうか。本年度の電子研(2研)は、4年生4名が新たに配属となり、また修士課程にも新たな学生が加わり8名(M2・4名、M1・4名)になりました。主な研究テーマは以前より引き続き、川村先生は主に高安定銀薄膜の光学特性に関する研究、私木場は金属・半導体ナノ構造を利用した高効率発光デバイスの作製などに取り組んでいます。配属された4年生のうち3名が大学院に進学の予定です。

 今年も9月の応用物理学会@名古屋を始め、今年は修士2名がポーランドで開催のNanosmat2018 (ナノ材料関連の国際会議)で発表するなど、国際会議・学会への学生の参加も積極的に指導しています。研究だけでなくバーベキュー等のイベントを通じた息抜きも欠かしておりません。

 卒業生の皆さんもお忙しいとは思いますが、北見近くにお越しの機会がありましたら是非お気軽に研究室にお立ち寄り下さい。皆様のご健康とご活躍をお祈りしています。

(木場隆之 記)

○高分子材料研究室

 卒業生の皆様いかがお過ごしでしょうか。昨年度から高分子材料研究室(渡邉研)と高分子化学研究室(浪越研)となり、HPを一新しています。HPから積極的に情報発信していきます。是非、ご覧になって下さい。

 浪越研はM2・2人、M1・3人、B4・5人で難重合性基を有するモノマーの制御カチオン重合、ポリフェニルアセチレンの合成、高分子を使った農業支援として玉ねぎ育苗培土の開発を行っています。B4学生は他大学を含む4人が進学で、残り1名とM2の2名も就職先が内定しています。本年も大学院生を中心に学会発表に向けて研究に取り組んでおります。

 渡邉研はM1・1人、B4・5人で、原君を中心に芳香族ポリイミド微粒子を作成する研究を行っており、企業への就職希望の学生は内定を得られています。

 卒業生の皆様、近くにお越しの機会がありましたら、是非お立ち寄り下さい。皆様のま益々のご健康とご活躍を心よりお祈り申し上げます。

 HP:http://www.mtrl.kitami-it.ac.jp/watanabe/

(浪越毅 記)

○分子変換化学研究室

 卒業生の皆様、いかがお過ごしでしょうか。

 本年度、研究室のメンバーは院生6名(D1:1名、M2:3名、M1:2名)と学部生5名の計11名となっており、今後は学部生3名が大学院進学予定で、2名が就職希望となっています。毎日常に笑いが絶えない活気ある研究室となっております。

 主な研究テーマは、遷移金属触媒および有機分子触媒を用いた有機合成反応の開発、地域に密着した植物の成分抽出・分析となっており、それぞれが村田教授・小針助教のご指導の下、卒・修論、学会などへ向けて日々熱心に研究に取り組んでおります。

 今夏の北見工業大学で行われた夏季研究発表会において、M1の高井さんが優秀講演賞を受賞し、また、北海道大学で行われた万有シンポジウムにおいて、D1の今さんがポスター特別賞を受賞しました。

 研究以外でも、定期的にBBQや食事会などを通じて、楽しく充実した毎日を過ごしております。

 昨年から始めたtwitterとfacebookの方でも、行事や日々の研究室の様子などを随時更新しておりますので是非ご覧になってください。また、お忙しいこととは思いますが、近くにお越しの機会がありましたら気軽に研究室にお立ち寄りください。

 卒業生の皆様のご健康とご活躍をお祈りしています。

URL

 HP →http://www.mtrl.kitami-it.ac.jp/~watanabe/shoukai.htm/toppu.html

 twitter →@muratalab

 facebook →@muratalaboratory

(B4 金田乃英瑠 記)

○機能材料分析研究室I

 今年3月大学院修了の近藤君が(株)吉野工業所へ、田中君が月島テクノメンテサービス(株)、学部卒業の湯浅さんが(株)エスユーエス、吉田さんは(株)ズコーシャへ就職、永井さんは進路再考のため旭川へ帰り、齋藤君、谷さんは北見工大大学院、中野君が北海道大学大学院へ進学し、新しいスタートを切りました。

 30年度は社会人ドクターの工藤君、M1の齋藤君、谷さん、学部4年の飯村君、中島君、納所君、林君の7人が大腸菌と人工細胞膜、工農連携プロジェクトに取り組んでいます。

 今年度も早々に全員が進路を決めることができました。中島君が(株)日鉄住金パイプライン&エンジニアリングへ、飯村君、納所君、林君は北見工大大学院へ進学予定です。

 今年3月北海道大学で開催された水環境学会年会、7月に北見工大で開催された日本化学会北海道支部2018年夏季研究発表会、9月島根大学の水環境学会シンポジウム、東北大学で開催された分析化学会第67年会で院生3人が発表、みんな活発に頑張っています。

 このところ大雨、台風、地震と天変地異が連続しており、影響を受けた方も多いのではないかと思います。北海道胆振東部地震では停電の影響で、バタバタしてしまいました。やはり日ごろから防災意識をしっかり持たなければと反省させられました。

 卒業生の皆さんも体には気をつけて頑張ってください。

卒業した先輩たちの様子は後輩たちにも大きな励みになります。近況報告をお待ちしています。

(宇都正幸 記)

○機能材料分析研究室II

 皆さまお元気にご活躍のこととお喜び申し上げます。最初のご報告は、新たに木田先生が着任されたことです。本学科の博士後期課程を修了後に産業技術総合研究所で研鑽を積まれたガスハイドレート結晶解析等の専門家で、早速新たな研究を推進しています。

 M2の杉本君、リーさん、林さんとM1の和田さんは、研究室を牽引する頼もしい大学院生です。バイカル湖調査とおしょろ丸実習では、和田さんが、北極海調査では、リーさんが、それぞれ重要な役割を担いました。

 B4の鈴木さん、平川君、村川君、安川君は、大学院試験・就職活動・卒論実験に努力を続けています。バイカル湖調査と摩周湖調査、さらにガリンコ号実習とおしょろ丸実習では、安川君と平川君が活躍しました。

 坂上先生と木田先生は、ガスハイドレート研究で新たな知見を得て論文作成で忙しくしています。

 道東自治体との共同研究では、今年から波岡さんの他に松岡さんが新たに加わり、研究室学生とともに実験補助していただいています。

 今年も何名もの方々から差し入れをいただきました。後輩は大喜びですよ。

 皆さまの益々のご発展とご健勝を心よりお祈り申し上げます。

(南尚嗣 記)

○レーザー材料研究室

 卒業生の皆様、お元気でお過ごしでしょうか。

 本研究室は4月から名称をレーザー材料研究室に変更し、引き続き様々なレーザー材料を開発しております。最新の成果としましては、サファイアとヤグセラミックスを高品質に接合する技術を確立し、レーザー特性の向上を実証して論文発表しました。今後の成果も期待できそうで、レーザー実験用に少し大きめのクリーンブースを導入しました。

 今年の研究室のメンバーは院生3名(M2:1名、M1:2名)と学部生4名の計7名です。M2(根津)は企業の内定を得ました。M1(川原、小池)は9月の学会発表、12月の国際会議発表の準備を行っています。学部生は、大学院進学(2名)、他大学院(1名)、就職(1名)と進路が決まり、卒業研究を頑張っています。

 毎年、卒業生の方が顔を見せに来てくださり、励まされています。北見に立ち寄られることがありましたら、ぜひ研究室にもお立ち寄りください。お待ちしています。

(古瀬裕章 記)

○無機材料研究室

 卒業生の皆さんは、いかがお過ごしですか。本年度の無機材料研究室は、大学院生5名、学部生4名と計9名で活動をしています。今年度も複数の企業と共同研究を継続しており、大野も学生と共に忙しい日々を送っています。また最近は、道東地区に本拠地を置く地元企業と、プラント建設まで含めた最終的な商品に繋がるような共同研究も実施しており、農工連携に繋がる研究活動も行なっています。学生の近況ですが、本年度の学部生は4名中3名が大学院に進学する予定となっており、各々の卒業研究テーマについてそれぞれ日々勤しんでおります。修士課程の学生も修士2年生は早々と就職先も確定し、修士1年生と共に、国際会議での発表など、研究活動を活発に行っております。卒業生の皆さんも忙しいとは思いますが、機会がありましたら是非研究室にお立ち寄りください。お待ちしております。また、皆さんの住所や勤務地等変更がありましたら、メールで結構ですので、ご連絡頂けると幸いです。

E-mail: ohno@mail.kitami-it.ac.jp

(大野智也 記)

○医療材料研究室

 卒業生の皆様、ご無沙汰しています。平成30年度は、D2が1名、D1が1名、M1が5名、B4が4名の総勢11名で、うち女子学生が3名もいます。まあまあの大所帯研究室になってしまいましたが、今年も良い学生たちに恵まれ、みんなで力を合わせて実験研究に取り組んでもらっています。ちなみにD1学生は当研究室4期生の平野満大君で、大津の共同研究先のめっき会社で働きながら学位取得を目指して頑張っています。さて9月6日にあった北海道胆振東部地震ですが、北見は震源地から遠かったので揺れの影響はほとんどなかったものの、突然の長時間停電の影響は大きく、分析装置や凍結試薬にそれなりのダメージが出てしまいました。山根さんが調査や復旧のため走り回っています。災害対策ってやっぱり重要だと改めて認識させられました。卒業生の皆さんも健康に気を付けて元気に頑張って下さい。機会があるとき、元気な姿を見せて頂ければ嬉しいです。研究室のホームページをリニューアルしました。Twitterもやっているので良かったら見てみて下さい。

 研究室 HP:http://www.mtrl.kitami-it.ac.jp/~ohtsu/

(大津直史 記)

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各専攻共通

 「辛抱と努力の両立を」

 各専攻共通主任の伊関です。

 人生は日々、その瞬間瞬間の積み重ねでできています。何を今さら当り前のことをと思うかもしれませんが、それが実は大変重要なことで、自分に与えられた自由な時間は、自分で責任を持ってきちんと使うようにしなければなりません。

 例えば、2時間ほど自由に使える時間があるとしましょう。その時間は、友達とおしゃべりをしていても、マンガの本を読んでいても、テレビを見ていても、ゲームをしていても、寝ていても、勉強していても誰に何を言われることもありません。そこが大事なところで、もし仮に勉強することを選んだとすれば、その2時間は必死になって取り組んで下さい。それが大きな成果になって現れるかどうかは、その時に自分で納得のいく生き方ができるかどうか、にかかっているといっても過言ではありません。一度そのような習慣が身に付けば、今度は考えなくても勉強しないではいられなくなります。何でも習慣化されるまでは、多少の辛抱がどうしても必要となります。そして、この辛抱と努力を両立させることができれば、きっと将来大きな成果が出ることでしょう。

 ここで面白いのは、普通は努力が先に来るのに、ここではまず辛抱することが先で、次に努力が来ていることです。努力しても辛抱できずに、すぐに諦めてしまっては何にもなりません。このことは、学生に限らず、教職員にも当てはまることです。

 私も皆さんと一緒に、辛抱+努力で今後は頑張っていこうと思います。

(専攻主任 伊関敏之 記)

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マネジメント工学コース

○各学科共通マネジメント工学コース

 昨年4月の学科改組により、「マネジメント工学コース」は「地域マネジメント工学コース」へと名称を変え、その機能をより強化・拡大した新たな教育カリキュラムが実施されています。また2018年3月には、YU YATING先生が特任助教として着任されました。YU先生は中国出身の女性教員で経営工学・マネジメントを専門としており、昨年着任した伊藤先生と専門分野が近く、経営系の講義、研究の強力な担い手として期待されています。

 昨年も紹介しましたが、新カリキュラムでは学生は2年次後期からコースに配属となり、これまでより半年も早く専門コースで学べる体制となりました。今はコースへの配属を経て、新カリキュラムの下専門科目が開始されたところです。その「地域マネジメント工学コース」を主担当とする先生方は、国際交流センター長・許斐ナタリー先生、先に紹介した伊藤先生、社会連携推進センター・内島先生、そして有田の4人です。現在は、本年後期(10月)の「地域マネジメント工学コース」専門科目の本格稼働を受けて奮闘中です。本コースには全く新しい講義も多いことから、4名の先生でコース会議等を通じ情報共有しつつ、コースの基盤確立に向けても精力的に取り組んでいます。

 「マネジメント工学コース」は平成20年度に設置され、今年度、8期生となる4年生16人がマネジメント工学プロジェクト(卒業研究)に取り組んでいます。マネジメント工学プロジェクト担当教員は昨年度と同じメンバーで、配属先は、ウラ教員(2人)、高橋清教員(1人)、富山教員(1人)、早川吉彦教員(1名)、伊藤淳教員(1名)、そして社会連携推進センターの産学官連携価値創造研究室(CVR研)(10人)です。11月9日にはマネジメント工学プロジェクト(卒業研究)の中間報告会が行われました。4年生は、学生生活も残り半年を切り、2月の卒業論文発表会に向けて各研究室で更に研究を推進させることはもちろん、自分に磨きをかけるなど充実した日々を送っているようです。ここでは、マネジメント工学コースの4年生が配属されている研究室のうち、共通講座と社会連携推進センターの研究室便りをお届けします。各学科等の研究室については、それぞれ関連学科の研究室便りで近況をお伝えしていますのでそちらをご覧ください。

(有田敏彦 記)

マネジメント工学プロジェクト中間報告終了後、7人の学生と。

○社会連携推進センター 産学官連携価値創造研究室(CVR)

 産学官連携価値創造研究室(以下、CVR研)卒業の皆さん、いかがおすごしですか。今年は全国で、猛暑を超えた酷暑が続き、そしていろいろな災害も頻繁に発生しています。みなさんが安全に、無事に過ごされていることを願うばかりです。

 さて、今年、CVR研は有田研7人、内島研3人の計10人の4年生が配属されました。今年も昨年度に引き続き女子学生は居ません。地元出身が1人、北海道内が3人、そして本州出身が6人です。また寮生が6人というのも今年の大きな特徴です。

 有田先生はこの4月から、社会連携推進センター(旧地域共同研究センター)長として、これまでの忙しさに輪をかけた忙しい毎日を過ごしています。内島は、昨年度に引き続き、2年後の大学院改組に向けた検討グループのメンバーの一人として、また、皆さんがこの同窓会誌と一緒に手にしてくれている広報誌「オホーツクスカイ」の編集委員長としても、本学のさらなる魅力発信に向けて活動しています。そして、4月からは、「地域マネジメント工学コース」のコース長として、卒業生の皆さんに「マネジメント工学コース」を卒業して良かったと、さらに感じてもらえるよう奮闘しています。

 CVR研での今年度のマネジメント工学プロジェクト(卒業研究)は、バラエティに富んでいます。有田研は、高校生向け北見工業大学進学塾の成立性、eスポーツの定着に向けた課題抽出、映像による地域振興の可能性、1次産業地帯における農業関連組織の役割、地域における公共交通機関バスの課題抽出、等様々です。内島研は、アウトリーチに係る研究、学生の地域定着に向けた研究、そして、地元企業とのお菓子商品の企画に取り組んでいます。11月には、マネジメント工学プロジェクトの中間報告会が開催されました。2月の卒論発表会に向け、意を新たにマネジメント工学プロジェクトに取り組んでいます。

 CVR研を卒業した皆さんの活躍は後輩たちにとって励みとなります。ぜひ北見に来る機会がありましたら一報ください。懐かしい顔に会えることを楽しみにしてお待ちしています。

(内島典子 記)

マネジメント工学プロジェクト中間報告終了後、3人の学生と

○経済経営研究室

 卒業生の皆さん、いかがお過ごしでしょうか。

 マネジメント工学コースの3年生を対象に伊藤が担当している「経営マネジメント学」は、今年度は昨年度の受講生の要望を取り入れて、マネジメントの基本に加えてゲーム理論、管理会計、税制などの領域を充実させて議論します。伊藤が運営する経済経営教室では、現在4年生1人が在籍し、地域密着型スポーツ店の経営戦略について研究しています。11月9日には、マネジメント工学プロジェクト(卒業研究)の中間報告会が行われました。現在4年生は、2月の卒業論文の完成に向けて、各研究室に所属しながらこれまで学んできた知識や技術を活かし、研究に試行錯誤しながら忙しい日々を送っています。

 卒業生の皆様もお忙しいとは存じますが、機会がございましたら、是非、研究室にお立ち寄りください。お待ちしております。

(伊藤敦 記)

マネジメント工学プロジェクト中間報告終了後

○共通講座 山田研究室

 一年は早いですね。当研究室は相変わらず新規配属学生もなく、研究環境的にも今年も大きな変化はありません。文献を集め、調べ、整理して、考え、論文にまとめ、ときどき研究会や学会に出席して刺激を受け、お酒を飲んで歓談したり(ときにからんで誰かに迷惑かけたり)、というのが基本的には哲学の研究生活です。最近は「幸福」や「人生の意味」といった(わかりやすく、ためになる!)テーマが、心理学だけでなく哲学でもはやりつつあるので、私もそれに乗っかろうと、関連の研究会などに顔を出したりしています。取り上げるテーマは少しずつ変わっていきますが、同じルーチーンの繰り返しには違いありません。そのせいか(それとも年齢のせいか)一年というより一日一日あっという間に過ぎ去って、戸惑うほどです。日常生活では例えば洗い物が私の家事分担なのですが、朝ごはん後の洗い物をしているときに、ああまた新しい日がはじまったなと思い、晩ごはん後の洗い物をしているときに、ああ今日も一日過ぎたなと思ったりします。(同じように日々の経過を嘆く同世代の人はけっこういるようです。)とはいえ、変化のないようにみえる生活はまた、平穏無事にしてありがたい生活でもあります。みなさんもどうぞ、無事にお過ごしください。

(山田健二 記)

○共通講座 春木研究室

 いま、「かっこいい」を求めることの不幸

 このところ、「かっこいい」とはどういうことかを研究している。「かっこいい」は、1960年代の「現代っ子」たちが担った流行語であったが、半世紀以上を経たいまも常用語となって定着している。20世紀後半以降の日本の文化を導いてきた概念であることは確かだが、その内実はいまだ明らかではない。

 「かっこいい」がまともに語られてこなかった原因は、「かっこいい」に対するひとびとの態度にある。その態度は、たえず二極化してきた。まっすぐなあこがれか、ゆがんだ怨みか、だ。

 かっこいいものとは、なにかを伝えるメッセンジャーではなく、その存在自体がメッセージであるもののことだ。つまりメッセージを体現している。だから、かっこいいものにあこがれるときぼくらは、そのものになりきるという身体的なアプローチを試みる。服装、歩きかた、話しかた、をまねる。おおよそ生きかたまるごとをフォローする。たほうでかっこいいものを怨むひとたちは、あんなのは薄っぺらい、いんちきだ、わけが分からないと、その非合理性を指弾する。それでもおさまらなければ、その体ごと舞台からひきずり下ろす。

 つまり「かっこいい」の価値は、それを肯定するひとにとっては、ことばを超えており、否定するひとにとっては、ことばに満たない。だから「かっこいい」を語ることは、だれからも歓迎されないはずだ。

 ところが新聞で「かっこいい」論を書いてから、講演依頼が続いた。先日も東相内中学校で「かっこいい生きかた」を話したところだ。ひとり、講演後も涙がとまならい生徒がいた。涙の理由はきかなくてもわかる。みんな、それとなく「このままではいけない」と後ろめたさを感じながら生きている。でも、どうしていいかわからない。

 だからこそいま、「かっこいい」が求められている。思い起こすのは、ブレヒトの『ガリレイの生涯』の有名な場面だ。権力からの制裁を逃れるために地動説を撤回するガリレイを、「英雄がいない国は不幸だ」と弟子が誹る。そこでガリレイは、「英雄を求める国こそ不幸だ」と切り返す。そう、かつては科学者も、かっこよくあるべきものだった。

 「かっこいい」が求められることは、だれよりも「自分」を好きなひとたちがはびこるこの国のいまの「不幸」を映しているのだろう。みんながかっこよくなればいい。そうして「かっこいい」が求められなくなる日こそを求めて、ぼくは「かっこいい」を語り続ける。

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